KentFさんの映画レビュー・感想・評価 - 19ページ目

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フェルディナンド(2017年製作の映画)

3.5

花が好きな闘牛(Corrida)。その周りにも、山羊のルペや三匹のヤマアラシなど、魅力的なキャラクターが出てくる。吹き替えでは、そのキャラを活かす日本語訳もいい。市場でのドタバタや、脱走劇など、奇想天>>続きを読む

8年越しの花嫁 奇跡の実話(2017年製作の映画)

2.7

もともとの実話がドラマチックなので、いいストーリーは必然。主役二人も健闘(特に土屋太鳳)。陳腐なテレビドラマ的ではなく、なんとか映画作品に仕立ててほしかった。

神様メール(2015年製作の映画)

4.0

奇抜な設定が目を惹くが、「神のバカヤロウ」という一つの主張に過ぎないように思う。それよりも(その神によって)虐げられた、圧迫された存在として生きている人たちへのエールが強く温かいヒューマニズム映画。コ>>続きを読む

あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

3.8

村落に住む老夫婦。その質素であるはずの「色」に、お揃いの韓服や鮮やかな花、雨水滴る草が時折、彩りを加えている。それはあたかも生命の輝き、夫婦愛の煌めきを表しているよう。
数多ある愛の形、夫婦の形、家族
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レミーのおいしいレストラン(2007年製作の映画)

3.4

アニメ映画の魅力は、実写ではあり得ないキャラクター、動作、展開を楽しむことができること。その点でいうと、この映画は十二分に満たしてくれる。

ある戦争(2015年製作の映画)

4.1

この映画のジャンルを単に戦争映画としたくない。できない。伝わってくるのは、残酷な戦場や法廷を越えて、より普遍的なもの。アフガン戦争や民間人被害というのは、もちろん主題ではあるけど、同時に、あくまで単に>>続きを読む

消えた声が、その名を呼ぶ(2014年製作の映画)

4.1

不合理と無慈悲に翻弄され、怒り、抗う男の、宗教的抒情詩。
アルメニア人虐殺が物語の骨格ながらも、誇張せず、かと言って矮小化することもない。適度な距離を保ちつつ、家族愛や信仰といった普遍的な主題を描き切
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コロニア(2015年製作の映画)

2.7

過酷な環境に、1週間いても、3ヶ月いても、表情が変わらない主人公。題材はいいのに、人気俳優への過度のスポットライトによって、薄っぺらい作品になってしまった。もったいない。

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.5

喜怒哀楽がつまった最高のエンターテイメントであり、前向きに歩んでいこうと後押しする人生への讃歌。セバスチャン(ライアン・ゴズリング)の最後の微笑みに全てが詰まっている。

禁断のエチュード マルグリットとジュリアン(2015年製作の映画)

3.8

史実に基づき悲劇の終末がわかっているのにひき込まれる。演劇を観ているかような華麗さ、静と動。

エル・クラン(2015年製作の映画)

3.2

実話である上、冒頭シーンが効果的なため、「上手くいっているようにみえる家族がいかに破綻していくのか」に視点が集まる。少しずつ歯車が狂い始めるけれど、その中で父親の存在感は異色。

自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.9

愛、希望、哀しみ、怒り、欲、信仰、後悔、そして愛。「人間」から目を逸らさず、まっすぐ向かい合った作品。あまりに勇敢で、あまりに真摯。

第三の男(1949年製作の映画)

3.3

戦後、殺人、闇市場と重いテーマを扱いながらも、南国にいるかのようなテーマ曲が観る者を誘う。アンナが口にする「Comedy. I don’t play tragedy」ともシンクロして、戦後世界に対する>>続きを読む

イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

3.8

いわゆる「単線型」の映画ではない。互いに無関係な愛憎が散りばめられていて、それらが少しずつ、そして急速に収束する。

部屋に飛び込む鳩や、黒いシミなど、不可思議なものの意味を探っているうちに、突如映画
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プロヴァンスの休日(2014年製作の映画)

3.4

魅力的なキャラクターが多数登場する。プロヴァンスのおじいちゃんたち、アイス屋のお姉さん、ピザ屋の兄ちゃん、昔と変わらぬ走り仲間たち、地元のおまわりさん、都会っ子の兄妹、味方のおばあちゃん、そしてなんと>>続きを読む

或る終焉(2015年製作の映画)

3.7

限られたセリフによる長い沈黙と、長いショットが、観ている側に想いを巡らす時間をたっぷり与えてくれる。登場人物の葛藤や決意などの心情もよく伝わる。そしてそれが、映画のテーマの深みを一層引き立たせている。>>続きを読む

リオの男(1964年製作の映画)

3.7

コメディと、インディ・ジョーンズを想起するアドベンチャーが組み合わさったエンターテイメント。
「ロシュフォールの恋人たち」で魅せたフランソワーズの華麗なステップも見どころ。
靴磨きの少年をはじめ、リオ
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裸足の季節(2015年製作の映画)

3.8

この映画にながれる自由への渇望と真っ直ぐな希望は、「ショーシャンクの空に」に通ずるものがある。

望郷(1937年製作の映画)

2.5

ギャバン、アルジェのカスバ、そして、ギャバン。

天井桟敷の人々(1945年製作の映画)

4.0

散りばめられたうつくしいセリフは、もう一度見返して、つい口ずさみたくなる。「天井桟敷」の人々や街の活気の描き方も必見。そしてそれが、切ない恋を一層際立てている。

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