ピカルさんの映画レビュー・感想・評価

ピカル

ピカル

暗殺の森(1970年製作の映画)

3.8

この主役のような真面目な人は、その真面目な情熱、忠誠心をファシズムと反ファシズムのどちらにも向けることができると思った。ファシズムも戦前は結束を示す言葉で、罵りではなかった、とWikipediaにあっ>>続きを読む

パレード(2010年製作の映画)

3.8

はじめの津波の後の残骸が、海辺に延々と連なっている景色は、作られたとしたらすごい。総じて海辺が美しい。特に昇天する時の海は光にてらされて神々しかった。リリーフランキーの口ごもりかた、少し湿った程よく低>>続きを読む

99.9-刑事専門弁護士‐ THE MOVIE(2021年製作の映画)

3.1

過剰なポケ、リアクション、モノマネに反応出来なかった。空回りしている。主役の上司へのいじめ、それに同調する事務所仲間も笑えず不快だった。でもドラマが、面白かったから、それを面白いと感じる人が多かったか>>続きを読む

8番目の男(2018年製作の映画)

4.1

事件の真相の再現描写には、グッときた。それが視聴中の些末なツッコミをはるかに超えて感動させられた。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

すごい展開と激しい性描写。貪欲な興味と快楽だけがあって、恋なんて心のママゴトに思える。生きるためとも思ってない。ひたすら気が向くことを原動力にして進む。約束は破られ、拘束は超えていく。ゴッドだけは、愛>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.0

面白かった。やはり失業から始まる。水道局民営化によるリストラ、しかし、今回は、労働者階級でも事務職だった。退職金がわりのにせの金時計、縊死するにも、あのフックじゃ自重に耐えられないと思った。酒場の花売>>続きを読む

江南ブルース(2015年製作の映画)

3.5

ミンマダムがヨコハマタソガレを日本語で、歌っていた。かなり上手い。途中で見た事があることに気づいた。攻めた濡れ場や、乱闘シーンだった。70年の韓国は、あんな感じだったのだろうか。ブルースだからあの結末>>続きを読む

真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.9

失業、職探し、女性との出会い、この流れがよほど好きなのかなぁ。また暗がりでの暴漢には、要注意だ。この監督の映画の主役は、何度襲われたことか。今回も危ないって思ってたら、やっぱりやられちゃった。虹の向こ>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

4.0

快楽の先にたまたまハプニングに遭遇すると60年代のフランスの女子大学生は、その先の人生をひとまず楽しむために、刑事罰の覚悟をしなければならないとは。友達は離れていくし、男は腰がひけてるし、助けはなく孤>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.2

すごく良かった。紅の和訳が沁みた。こんないい歌だったのだなぁ。カラオケ大会での熱唱は魂がこもっていて、半端なく胸が熱くなった。綾野剛のアニキ感が、すごい良かった。少年が感じたアニキの体臭、体温、丸ごと>>続きを読む

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.9

とにかく笑顔がない。初デートがビンゴゲームというのもまずかったのかなぁ。展開の核は恋愛だが、暗い、パッションが内向して、行動は、激しい。苛立ちをぶつけるように、テーブルの食器や花を払い落とすシーンで、>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

ボクシングの1番最初の構えとかの描写が、目新しかった。荒川の景色や北千住の街並みが懐かしい。インターフォンの合図は、フラッシュなんだな。手話って小学校の必修にしてもいいのではないか。ガサツな声を消して>>続きを読む

永遠の片想い(2003年製作の映画)

3.5

若きソンイェジンも良かったけど、イウンジュも魅力的だった。今までどんな作品に、出た方なのか、ネットで見たら24歳で亡くなられていた。自殺動機も気の毒。
秋の童話の子役も出ていた。チャテヒョンが草食男子
>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.6

この方が、ジャンポールベルモンドか!元祖俺様って感じの主人公、くわえタバコで喋るのは、難しい。やけどが心配。放り投げられた火のついたタバコの行方も心配。チェーンスモーカーのミシェルの身体も心配で、気の>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.9

とにかく明るいモブキャラの、悲哀とか微塵もない、気づきの世界発見物語だった。それが幸せなのかは、わからない。モブキャラの幸せ、快感ってなんだろう。モブキャラの語も意味も初めて知った。死なない繰り返し人>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.3

軽妙で、饒舌で魅力的な会話。合間にあふれる殺し。ブッチの選んだ武器は、日本刀、キュートな彼女の車は、ホンダ。時系列を崩した展開で、生死の境は、神の導きなのか、どんなに撃たれても当たらない弾丸もあれば、>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

音楽の先生が、厳しく熱く愛があった。ユーモアもあった。両親が心身共に深い愛で結ばれるている。耳の不自由な人の感覚とそういう家族に囲まれた健常者の苦労がわかった。

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

相変わらず、日常の中に、人殺しが仕事として軽やかに組み込まれた無邪気な娘達だった。練習用の男のマネキンみたいな人形を、ものすごいスピードパンチでボコしているシーンに、役を超えてこの女優さんの強さと身体>>続きを読む

今日から俺は!! 劇場版(2020年製作の映画)

3.8

初めて北根壊の番長と戦った時、トンガリ頭の学生はもっと強いのかと思った。シャワー浴びるとあんなに長髪だったんだな。柳楽優弥は、なんか怖かった。開久の相良役の磯村勇人も迫力がある。さんざん踏みにじられた>>続きを読む

チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

3.8

アトラクションのような工場見学は奇妙な体内めぐりみたいだった。吐き出された子供は変形した排泄物だ。ウンパルンパは内臓を整える善玉菌のようだ。チョコの森を一列に踊り歌いながら歩く姿は、白雪姫を思い出した>>続きを読む

建築学概論(2012年製作の映画)

3.8

良かった。切ないすれ違いの数々。半地下の彼女の家の前で、家の模型を持って待つ大学時代のスンミンに切なさも極まる。初恋を運命と感じすれ違いを乗り越えて結ばれる運命の韓ドラを見過ぎた。成就しなかった初恋に>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

3.8

怖かった。謎のまま放り出されることなく、リアルな、結末に落としてくれた。それがまたこわい。

大河への道(2022年製作の映画)

3.7

ちゅうけいさん日本地図と現代の日本地図とが見事に重なることに驚いた。完成した日本地図を広間で将軍に披露する場面は感動した。おかげでこの国の形を知ることが出来た。

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.8

神は結局どんな見返りを求めていたのだろうか。献身は何のためだったのだろう。彼女にとって必要な存在でありたかたったのか、愛されたかったのか、体が欲しいわけではないようだし。

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

ハードな一週間が、繰り返しとは、見ていて疲れた。出来れば暇な一週間でタイムループして、なんの解決もせずのんびりしていたいが、それじゃあ映画にならない。

ベテラン(2015年製作の映画)

3.9

面白かったけど、なんだかなぁ、とも思う。結構なカーアクションだった。本場のジャージャー麺はこの前セブンで買ったやつと同じ味なのか、本物を食べてみたい。ファンジョンミンは、この後、ナルコの神で麻薬王の役>>続きを読む

バレリーナ(2023年製作の映画)

3.4

小道具が凝っていた。透明な広い屋根の乗馬場が、素敵だった。ホテルの刺繍花柄の緑がかった内装と、やはり昔風の電飾の主人公の部屋が、良かった。主役の女性は静か美人、キレのある動きだった。お金がかかってる全>>続きを読む

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

4.1

どこかで見た景色と思ったら、カリオストロの城だった。今更、私が思ったくらいなので、きっと誰かもそう思っただろう。ネットを見たらやはりそう感じた人がいた。始めの既視感は城の屋根、ルパンがほぼ垂直に駆け回>>続きを読む

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.1

いい映画だった。ひとりぼっちを恐れずに、寂しさを押し込めて、強い自分を守っている、カウントリーロードの歌詞のような、凛とした竹本君が、カッコ良かった。でも、友達を求めていたんだな。映画の題名のいわれも>>続きを読む

水を抱く女(2020年製作の映画)

3.5

ヨハネスの髪のかきあげ方とか、いかにもモテ男っぽい雰囲気があった。深い湖は、神秘がある。光もあまり届かない深さで出会うなまずに、誘われて姿を消したウンディーネが、ずっと上の光の中に浮いている絵が、美し>>続きを読む

ファーゴ(1996年製作の映画)

3.8

仲間意識は、仲間でない者には残酷で攻撃的になれる原因で、だから人間は戦い続け、戦争はなくならない、とテレビで言っていた。信頼できる家族もなく、自分以外は、異なるものだから、自分を守るためなら、あんなに>>続きを読む

スパイダーマン(2002年製作の映画)

3.8

スパイダーマンの愛する女性を演じた方は、アイアンマンの秘書の女優さんと同じ人だと長らく勘違いしていた。それは私だけなのだろうなぁ。トビーマグワイアも、キルスティンダンストも、キレイなブルーアイだった。>>続きを読む

愛なのに(2021年製作の映画)

3.8

生き物の本能としては、上手い下手より、生活力のあるオスを選んだのか。しかし、究極の快楽を与えてくれるオスには、心は動かなかったのか。あの女優さんは快楽をむさぼりすいつくすような、どうしようもなく欲望だ>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.8

ネットで意味を調べるとか、あれが象徴だとか、伏線だとか、背景にある社会問題とか、考えさせられる映画なのかもしれないが、私は断崖と海、網目のような石積みの塀、月明かりなのか蝋人形のような警官の裸体、うま>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

4.0

好きなことが、仕事を生み、有名になり、経済的にも豊かになる。きっと思い出したくもない数々の嫌なこともあったのだろうけど、幸福な生き方には違いない。ちょうどあまちゃんの再放送を見ていた。ここでもやっぱり>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.7

そんな理由で、アメリカの大統領の参戦への決断が遅れたのだとしたら、戦死した若者達はまことに気の毒だ。あの息子は、戦地ではじめて、お父さんの言葉に、従えば良かったと言っていた。そういうわけでキングスマン>>続きを読む

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