このレビューはネタバレを含みます
これは珍品。単純な恋愛物、それもハッピーエンドのラブストーリーなのだが、作品全体を覆い尽くす不穏なムードはレベッカあたりの心理サスペンスのようだ。精神的に壊れた小姑のいる旧家に嫁ぐ栗原。普通ならどえら>>続きを読む
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敬愛する町山氏の本で怖いと褒めていたので観てみましたが、残念なことにまったく怖くありません。両親と兄妹の四人家族の物語。うち妹は序盤で非業の死を遂げます。残った三人の廻りでは不可解な現象が次々に起こり>>続きを読む
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妻殺しにまつわる罪の意識が実体化するという点に於いて惑星ソラリスからの強い影響（ソラリスは自殺）を感じた。特にあのコンクリートの海はソラリスそのものだろう。エンディングのビジュアルがソラリスのラストシ>>続きを読む
長い作品だがコミカルなトーンの導入部からは想像できない意外性に富んだ激しい展開が待っていて飽きさせない。ただそれは脚本上の複数の大穴という犠牲の上に成り立っているため、コメディタッチなのはその穴の言い>>続きを読む
文句なしの大傑作です！予備知識ゼロで観て「2001年宇宙の旅」以来の衝撃を受けました。一見スペクタクルホラーという様相で伊藤潤二氏のマンガ作品のようなのですが深いメッセージ性が隠されています。そしてプ>>続きを読む
「未来の服は生地が厚ぼったくて通気性も無く、極めて着心地が悪い」という悪夢を描いた問題作（笑）。ビニールのテーブルクロスみたいな生地はブレードランナーのプリスの透明コートからの影響でしょうか。殺人的に>>続きを読む
バカ映画のノリに徹しながら、訴えていることは「贅沢品を無理して買うことの愚かさ」「社会のシステムを利用して合法的に他人から金をまきあげることへの疑問」など至極まっとうなもの。
そして時折挟まれる変性意>>続きを読む
冒頭の飛行機墜落シーンがウルトラQみたいな「チープだが頑張っている」特撮で、ある意味見応えがある。出世しか考えない若い記者が主役。演じる待田京介氏の顔力も特撮みたいな強烈さで怖い。ただ彼は政治家を告発>>続きを読む
性的な衝動と抑圧のどちらもが強すぎて言動が頓珍漢になっている女性が主人公。そんな人の主観で進む語り口は巨匠ロバート・ワイズの名作「たたり」と共通するものがあります。しかし一流の「たたり」とは違い、演出>>続きを読む
絶望的な閉塞感が延々と続いて辛く苦しい。それが水戸黄門みたいにラストで一気に開放されるのでカタルシスがある。実話というのも衝撃的。テレビ作品らしいが予備知識ゼロでボーっと見始めたらけっこう持って行かれ>>続きを読む
「優しく良質なスタッフがツインピークスをリメイクしました」といった体の作品。ワクワクドキドキとは無縁なれど、じわ〜っと心に染みる味わい深さがあって悪くないです。
