kaiyareさんの映画レビュー・感想・評価

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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

良く出来ていた映画だったのですが、個人的に興味深かったのが「悪の描き方」についてです。

悪と言えば昔の漫画ならジョジョのDIOや北斗の拳のジャギなど、悪いことをすることに快楽を感じるキャラクターが悪
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インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016年製作の映画)

3.5

プロット的にはかなり「頑張っている作品」です。

まずこの映画、登場人物があまりにも多すぎる。

1時間50分の映画としては「AさんBさんCさんDさんEさん」と、物語を抱えているキャラクターが13人ほ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.8

どれだけの宇宙があっても

どれだけの次元がそこにあっても

私達にできるのは、手元にある隣人を愛すること

どれだけの戦争があっても

どれだけの闘争があっても

私達がすべきなのは、手の届く範囲の
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.7

塔の頂上で2人で孤立するという企画を見た時は不安になりました。

なにせ、タワーリング・インフェルノやポセイドン・アドベンチャー、ホテルムンバイのように、たくさんの人間がいる群像劇にはできず、場所の移
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

4.6

この世の全てはグレイリッシュであるという事を教えてくれる作品だった。

とある事件を境に、不和が生じていく家庭はミヒャエル・ハネケが好きな僕にとって非常に大好物で、前半パートの息苦しさはハネケ好きには
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ひとは、トラウマを克服できるだろうか?という事をテーマにした非常に素晴らしい1作だった。

本作における表象に起きるビジュアルとしての作風は、一見するとスペクタクルがあり、娯楽映画のような荒唐無稽さを
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.0

自分の人生がカスなタイミングで見ると映っているのが最悪の人生すぎて相対的な比較で自分の人生が真ん中らへんぐらいに思えてくるので最悪な気持ちの時に見ると元気が出ると思います。

ダウナー系の鬱映画と言わ
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バイオハザード ヴェンデッタ(2017年製作の映画)

3.7

序盤と終盤のアクションシーンは見どころ満載。

一方で、中盤の会話中心シーンは少しダレ気味。

序盤で「おっ」ってなって中盤で貧乏ゆすりが発動して終盤で「おぉ~」ってなる映画。

ミリタリーに対する造
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

「誰の映画なのかよくわからない」のが気になる。

それぞれのアイデア自体は非常に興味深く、ビジュアルと展開も見ていて好印象がある。

ただひたすら展開が起きる事で客の飽きを防ぐ戦法という意味では騙し絵
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グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

4.1

情緒がおかしすぎる。

それぞれのシーンごとの属性がとにかく読みづらくコメディなのかシリアスなのか人間讃歌なのかブラックコメディなのかわからない。

物語でどこに連れて行かれるのかもよくわからない。で
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.8

ティモシー・シャラメのイケメン力でテンポの悪さを相殺出来れば名作。

ドゥニ監督はボーダーライン以降の映画は
「テンポが鈍重」
「なんか映画作ってる態度が偉そう」
「作家主義狙いがあざとい」とあまり好
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

3.9

序盤の会話のダイアログはやや冗長で、中盤の盛り上がりシーンまではやや耐久力が必要ですが、後半の畳み掛けが凄まじいのでぜひ序盤で投げ出さず最後まで見て欲しい。

1993年産まれとしては「バイオハザード
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映画 ホタルノヒカリ(2012年製作の映画)

3.5

ラブコメ版映画デビルマンと言えるぐらいの衝撃があった。

十代のキッズどころか8歳のチャイルドのようなセリフと立ち振舞い。アキバアニメのようなデフォルメされた演技がぶっ続き「嘘だろ!」と思いながら爆笑
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.3

マーベルのエターナルズより起こっている事は1万分の1スケールなのに絶望感や高揚感は今年見た映画の中でも屈指のクオリティ。

「感情のジェットコースター」の構造が異様に上手く「物語が幸せ方向に行く」登り
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.6

僕的にはエドガー・ライト少年が「プロになってしまったな」という気持ちが大きかった。

ホット・ファズやショーン・オブ・ザ・デッドの頃の「アマチュア映画大好き少年」として、楽しそうにおもちゃとしてカメラ
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マイ・ライフ・ディレクテッド・バイ・ニコラス・ウィンディング・レフン(2014年製作の映画)

4.0

ドライブの呪縛に翻弄されるニコラス・ウィンディング・レフンを描いた傑作ドキュメンタリー。

僕はオンリー・ゴッドを見た時「ずいぶんまた偉そうな映画をお撮りになられたなぁ」と思っていたので、メチャクチャ
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ドキュメンタリー:映画監督ミヒャエル・ハネケ(2013年製作の映画)

4.9

ミヒャエル・ハネケを「人生の先生」だと思っている僕にとっては至福の85分だった。

ハネケ自身がかなりのコントロールフリークで、撮影にダメ出ししまくり。

ダメだと認定したら「役者変えろ」だのとにかく
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スカイライン-奪還-(2017年製作の映画)

3.5

「全編クライマックス」が極まってる映画

普通の情緒の映画ではない。

音楽に例えれば「ただサビだけが9分間続いてるJ-POP」みたいなもので、明らかに映画物件としておかしい。

コマンドーとかの娯楽
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ヒットマンズ・ボディガード(2017年製作の映画)

3.7

「見る前に予想していた感じと実際に映画の中で見た感じ」が完全に一致している。

「ザ・娯楽映画」って映画。

「期待を裏切られたい」とか「思ってたんと違う!」という感覚が映画で好きな人は予定調和感があ
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.7

ビジュアルのオシャレな感じも素晴らしいけど、特に「静と動」のメリハリがシネマティックで凄いと思った。

「見る絵画映画」として、止め絵の美しさに目が行きがちだけど、この映画の凄いところは「止まっていた
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オールド(2021年製作の映画)

3.6

これ見て以来タイムマシンに乗って手塚治虫にコレ見せてどういう漫画書くのかっていう妄想を毎日するようになりました。

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

シャマランのヴィジットもそうなんだけど「子供が恐怖を克服して戦う」っていう心の動きがある映画が好き好き好き好きマンなので、中盤のダレた感じとかどうでも良くなって死ぬほど感動してた

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.7

主人公の料理の並べ方とかで、強迫神経症っぽい「危うい性質を持った女性」である事が序盤に示されるんだけど、その危うさを持った女性という描写の表現として「キッズ向けのスマホパズルゲームで遊んでる」っていう>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.9

演出がぶっちぎりで上手い。

最近のアニメ作品に個人的に足りてないと思う「含みを持たせる表現」がとにかく世界トップクラスで凄く「カットに持たせる含み」に集中しているだけであっという間に終わってしまった
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ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

3.8

娯楽映画としてメチャクチャ優秀。

もちろん「ダイ・ハードっていう遺伝子を受け継ぐ映画か?」って言われると「まぁ。子供っつーより親戚って感じだけど・・・」って雰囲気なんだけど、娯楽映画としての満足度の
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エンド・オブ・ホワイトハウス(2013年製作の映画)

3.5

96時間xダイ・ハード風のアクション映画。

ダイ・ハードであんなにたくさん居た事態を引っ掻き回す「余計な事をする人」が意図的に排除されていて、ストレスフリーで鑑賞できる。

映画の中の「おきまり」的
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.8

冒頭のタメが長いけど映像のテンポが良いのかあっと言う間に終わってしまった。

「悪い奴らは生かしちゃおけねえ!」イズム満載の快楽装置としてのバイオレンス描写が素晴らしい。

前半の閉塞感が、後半の準備
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デモリションマン(1993年製作の映画)

3.5

「支配者が全てを管理するディストピアSF」は結構な数を見ているけど「去勢された人々というディストピア」という概念が斬新で面白かった。

未来の人々は「オトナ」の要素を排除され、部屋は子供部屋が如く。立
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オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

4.5

個人的にはレフンの到達点だと思う。

悪いテンポ。難解過ぎるシナリオ。カタルシスの無い謎なエンディング。何もかもが不思議な映画。

見ている間は面白くないが、見てから6年。未だにこの映画の事は忘れられ
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ターミネーター:新起動/ジェニシス(2015年製作の映画)

3.0

「アップデートをするつもりが、ただのリフレインとサンプリングになってしまった」の一言。

2次創作みが半端ではない。冒頭20分はメチャクチャ楽しい。なんなら冒頭20分見て回れ右でも良いかも。

21ブリッジ(2019年製作の映画)

4.5

「コラテラル」と「ボーダーライン」へのラブレターのこもった傑作クライムサスペンス。

銃撃戦のリアリティは、マイケル・マンへの愛がみっちり詰まっていて非常にクオリティが高い。

何より一般人が死んでし
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呪怨 白い老女(2009年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

心霊映画としても面白いけど「人が人を殺す事、殺された人たちの思い」みたいなモノが切実に伝わってくる映画だった。

特に印象的なのがムロツヨシ演じる苦学生がルーチンワークが如く殺人を行うシーン。

多く
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ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

4.9

鬼畜王ギャスパー・ノエは新たなる伝説を残した。

今回のテーマは「光てんかん」であり、後半のRGBの光の3原色の連発。そして最後にトドメのポリゴンショックと同じ赤と青のガビガビの交互がトドメ。

ノエ
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.5

ブラックウィドウが映画としてドラマに満ちた傑作だけに、シャンチーとエターナルズの残念さはかなり苦しい印象を受ける。

作劇的な引きも弱く、観客の意識を引っ張るサスペンスやミステリーも希薄であるが故に、
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2012(2009年製作の映画)

3.5

ストーリーの構成が上手い。

ファミリー系ディザスター映画として割としっかりしていて、作劇や構成は間違っていない。「情報の整理整頓。人間ドラマとディザスターの同時進行」が上手く行っている。

非常にま
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