このレビューはネタバレを含みます
今なお根深い人種差別問題、そしてその根源にあるものは何かと問う、非常に重厚な作品です。
昔、大学の人種差別問題についての講義で観たのですが、教材に取り上げられるのも納得の内容。
まずはデレク演じるエ>>続きを読む
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おなじみ総統閣下がひょうきんなイマジナリーフレンドで登場するいう、かなり衝撃的な設定で話題となった映画。
しかし、絶対正義と思われた価値観が揺らぐ時どうするか? や、どんなに過酷な状況でも生き続ける人>>続きを読む
今話題の『PUI PUIモルカー』のクリエイター、見里朝希氏の出世作。
しかし可愛くもどこかシュールなモルカーと違って、こちらは徹頭徹尾ダークなおとぎ話。
しょっぱなから狼の裂かれた腹からの視点で悲>>続きを読む
人は誰でも心の中に「非現実の王国」を持っている。それは現実世界を生きるための、心の拠りどころ。
しかし、それを実際に表現しようとしたら?大抵は黒歴史として片付けられたり、それが上手くいっても「誰かに見>>続きを読む
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金曜ロードショーさん、ノーカットで放送してくれてありがとうございます。まさか地上波で放送してくれるとは思いもしなかった。そして、面白かった。
ポスターを見る限りだと純サスペンスだけど、意外にコミカル>>続きを読む
メキシコの祭日「死者の日」という、大変ローカルなテーマの映画。
日にちといいハロウィンの亜種のように見なされがちですが、先祖とのつながりを忘れないための、とても大切な祭り。
ただでさえローカルな伝統文>>続きを読む
普段は厚いベールに覆われている“食品加工"や“食品の流通"が、いったいどのようにして行われているかを描いたドキュメンタリー作品ですが……
大量消費社会に生きていると頭でわかっているつもりでも、いざ実>>続きを読む
2021年一発目のレビューはこれで。
サッカー界、いやスポーツの域を超えたレジェンド中のレジェンドにして最大の問題児、ディエゴ・マラドーナ。様々なものに例えられる一方、唯一無二の存在であるゆえに、ぴっ>>続きを読む
記念すべき『ウォレスとグルミット』シリーズの1作目。
それゆえに、後のシリーズ作と比べるとだいぶ異色な作風です。
しかし「美術学校の卒業制作」として手がけて、完成まで6年も費やしただけあって、この頃か>>続きを読む
『ペンギンに気をつけろ!』に引き続き、クレイアニメの固定観念を打ち破られた作品。小学生の頃は前作共々、何度も繰り返し観たなぁ……
また、『ひつじのショーン』のショーン(本作吹き替え版ではプルプル)のデ>>続きを読む
昔、プッチンプリンのCMで『ウォレスとグルミット』シリーズの存在を知りましたが、当時は「ピングーみたいな日常系かな?」程度にしか思っていませんでした。
そしたらある日、親がNHKで放送されたものを録画>>続きを読む
「覚醒(メガシンカ)」したミュウツーの姿に衝撃を受けた人も多いであろうこの作品。
ゲノセクトという改造ポケモンとの「新旧人造ポケモン対決」を売りにしていますが……
やはりミュウツーを持ってくるだけで>>続きを読む
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イタリアで実際にあった大規模詐欺事件に題材をとった、現代のおとぎ話。
傑作だった。今まで観てきた映画とは異なりすぎる余韻で、何て表現していいのかわからない。
とにかくラザロのあのまなざし、佇まいに釘>>続きを読む
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巷で話題になっていながら、なぜか見逃してしまっていた傑作BL?LGBT?そして純愛映画。huluで配信されていたので、拝見しましたが……
甘く見ていた。予備知識一切なしだったのもあるけど、これ本気で感>>続きを読む
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ヤコペッティの遺作にして、長らく幻の作品となっていた本作。
高校の時ヤコペッティ作品にハマっていたので、この作品だけ当時「ソフト化絶望レベル」と言われてて、やきもきしたものです……
そのために原作の『>>続きを読む
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高校の時、ヤラセドキュメンタリーという視点でなく、モンド映画の起源という視点で懸賞論文を書き、賞を取ったことがあるので思い出深い作品です。
キワモノ系ドキュメンタリーの元祖だけに色眼鏡で見られがちです>>続きを読む
怪作と話題になっていた令和ロボコンと同時上映の短編作品。
山どん、リンゴリーダーというシュールなキャラもさることながら……
え、これTV作品のダイジェストじゃないの?なぜお母さんだけ二次元?これって>>続きを読む
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巷で話題の中国のアニメ。観た方誰もが絶賛するので、ずっと気になっていたのですが……
いや冗談抜きで、「……何だあの作画は!?」ってなりました。
バトルシーンのキャラの動きがやばすぎる。マジでギュンギュ>>続きを読む
私にとっては、この作品が劇場版ポケモンの中でぶっちぎりのワーストでした。
ある場面で、不快な思いを通り越して怒りすら覚えたので……
で、今回改めて観直してみると……
本作がよく批判される点は主に「レ>>続きを読む
前作『裂空の訪問者デオキシス』が当時、観ていて怒りすら感じるレベルで残念に思っていただけに、本作もそれほど期待していなかったのですが、観終わった後の感想は「びっくりするほどシナリオがまともになったな」>>続きを読む
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「この世には、役に立たないものなんか一つもないんだよ。例えば、この小石だって役に立っている。空の星だって役に立っている。君もそうなんだ」
ちょうどいじめがひどい時期にこの作品を観たのもあって、イル・マ>>続きを読む
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キリスト教と土着の信仰が共存していたころのアイルランド。
ヴァイキングの脅威に晒されながらも、守り抜いたものがあった。それこそが後の国宝「ケルズの書」だった……
日本ではいくつかの映画祭で上映された>>続きを読む
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個人的に、ここ数年で最大級の衝撃を受けた作品でした。
まるで良質な絵本を読んでいるかのような感覚の素晴らしい作品で、観終わった後優しい気持ちになるだけでなく、しばらくの間まだ半分映画の世界にいるような>>続きを読む
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この映画のおかげで、カザフスタンという国が変な意味で有名になってしまったそうで…
冒頭にボラットの故郷であるカザフスタンの村が紹介されますが、この時点からしてすごくヒドいです。そこはいまだに男尊女卑>>続きを読む
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フランコ独裁末期のスペイン。そこでは、自由を求める人々が、権力に反発する様々な活動を起こしていた。サルバドールも世の中を変えたいと願う、多くの若者のひとりに過ぎなかった。しかし、彼は活動資金を得るため>>続きを読む
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「計算されつくされたカオス」。
矛盾しているような呼び方ですが、本当にそうとしか言いようがない作品。
部屋に入った人物が、何かしら行動して去っていく。すると同じ人物が同じ場所から入ってきて……これを>>続きを読む
この作品の予告を見たときは衝撃を受けました。
植物を世界の根幹に絡めた、ノスタルジックさと生命力と不気味さを両立した幻想的な世界観。オンド・マルトノという、聞きなれない楽器による音楽。「ぼくは、なぜ生>>続きを読む
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『ソング・オブ・ザ・シー』であまりの美しさに衝撃を受けてから早4年。
世界中がコロナ禍にあえぐ中、満を持して公開されたカートゥーン・サルーンの最新作。
絵本の世界に入り込んだようなアート性はさらに進歩>>続きを読む
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ざらついているけど、どこか柔らかな質感。まるで60~70年代の映画を観ているかのよう。
ところどころに挿入されるドキュメンタリーっぽい映像が、よりそれらしさを引き立てています。
「この絵は離れてみる>>続きを読む
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ただでさえ残酷なストーリーに3時間近い上映時間、モノクロ、東欧という馴染みのない地域の作品。
しかも原作は作者の母国で発禁書となり、作者も盗作やゴーストライター疑惑をかけられたりした挙句自殺と、バック>>続きを読む
本作で劇場版ポケモンは15周年を迎え、短編も復活。
これだけ聞けば景気のいい話ですが、ここから劇場版ポケモンは低迷期を迎え、興行収入は『ボルケニオンと機巧のマギアナ』まで右肩下がりが続くことに。
本作>>続きを読む
『ディアルガVSパルキアVSダークライ』は「パルキアのバカヤロー!」、『氷空の花束シェイミ』は人気投票、『幻影の覇者ゾロアーク』は配布ポケモンと、DP時代の作品はとかく内容以外で話題になりがち。
しか>>続きを読む
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本作は歴代のポケモン映画の中でも大好きな作品の一つです。
まず、アルトマーレという舞台そのものが「真の主人公」と言っていいほどの作りこみ。ここまで異国情緒を描くことに徹した作品も珍しい。
特に「謎の少>>続きを読む