Ibeさんの映画レビュー・感想・評価

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.0

映画の舞台となった南アルプス・八ヶ岳エリアは毎月のように登山で訪れるところだから見慣れた景色が美しく切り取られていて嬉しかった。

濱口竜介監督らしいユニークな会話劇も絶妙。特に中央道を走らせる車の中
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若草の頃(1944年製作の映画)

4.0

YouTubeでたまたま観た”The Trolley Song”が凄く楽しそうだっから鑑賞。映画も家族愛、郷土愛に溢れててすごく幸せな気持ちになれた。クリスマスソングの定番”Have yourself>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

ようやく公開されたオッペンハイマーをIMAX鑑賞。待ちきれなくてOSTだけは聴いてたから、冒頭のニールス・ボーアとオッペンハイマーのやり取りの後に”Can you here the music? ”が>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

待望のPart TwoをIMAX鑑賞。前作同様映像と音響は言うまでもなく最高。特にポールがサンドワームを乗りこなすシーンには大興奮。その後仲間から認められる展開も含めて本作のハイライトだったかも。ここ>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

混沌で奇妙なのに終わってみると清々しい気分になれる不思議な映画。画面の美しさに見惚れることもあれば、笑いを堪えきれない場面もあっていろんな角度から感情が刺激された。そんなちぐはぐな展開の中でも一貫して>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

ヴィム・ヴェンダース監督が切り取る東京、隅田川沿いの景色とか銭湯の文化は自分も上京してから気に入っていたから取り上げてもらえて嬉しかった。

トイレ清掃員の悩みを描いた序盤は”Nomadland”と似
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

まずは自宅で観たことを後悔。オーケストラの演奏シーンで音量がいっきに上がるからいちいちリモコン操作するのが勿体なかった。劇場で観るべきだったな〜。

EGOTを総ナメにしたTÁRが転落するまでの軌跡を
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(2023年製作の映画)

4.0

映画の日プライスで劇場鑑賞。北野武監督作品の魅力である容赦ないバイオレンス、テンポの良いコメディ、そして奥深い芸術性を堪能できた。

史実に基づきつつもキャラクター作りや会話劇(というよりコントに近い
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

自分の中でマーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオのタッグと言われて真っ先に思い浮かべるのは『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』。だから今作のディカプリオも頭が切れる役なのかなって思って観始>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

思い出に耽るような白黒の世界が印象的な映画。自分の場合は祖父だったけど、親とは別の親戚と過ごす時に感じる安心と不安が入り混じったような微妙な感情が懐かしい。

そして度々挿入される子どもたちへのインタ
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運命じゃない人(2004年製作の映画)

4.0

捻られた脚本に唸らされた映画。

時系列とか視点がシャッフルされてオムニバス的に進んでから収束する感じはまるで『パルプ・フィクション』。無駄なシーンもないしテンポも良いしであっという間に観終わってしま
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窓辺にて(2022年製作の映画)

4.0

今泉力哉監督作品の醍醐味である会話劇を存分に楽しめる映画。

そのことを印象づけたのは序盤の記者会見のシーン。序盤だから作家(玉木ティナ)と記者(稲垣吾郎)の性格を象徴的に描くだけかなと思ったら、質問
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さかなのこ(2022年製作の映画)

5.0

主人公のミー坊も、ミー坊が出会う人たちもみんな優しくて心が温まる映画。特に見た目は怖そうだけど根が優しい不良たちのキャラクターが凄く良かった。磯村勇斗と岡山天音は不良役似合いすぎ。名前忘れちゃったけど>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.0

終盤まで真実を明らかにしない脚本の構成が良かった。登場人物の感情の機微をじっくりと描いていくこれまでの是枝監督作品とはひと味違う感じ。

屋上に追い詰められたシーンで不気味なBGMに聴こえたトロンボー
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

前情報なしで観る映画がこんなにドキドキするとは思わなかった。映画が始まる前も始まってからもあれこれ想像しながら鑑賞できて大満足。この宣伝手法ができるスタジオジブリってやはり特別な存在なんだな。

そし
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20世紀のキミ(2022年製作の映画)

3.5

『ビューティー・インサイド』を観てから気になってたハン・ヒョジュさん目当てで鑑賞。7年経っても美貌は健在。圧倒的に綺麗なのに表情豊かで演技も上手。言葉では言い表せない凄味を感じました。

物語はという
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

4.0

Vaundyの”Tokimeki”のMVが『オズ』をモチーフにしていて何となく懐かしい気持ちになったのが鑑賞のきっかけ。

ストーリーはぼんやり知ってたけどこの映画は初めて観たかも。健気なドロシーや彼
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.5

現在放映中の朝ドラ『らんまん』の音楽が素敵なので、同じく阿部海太郎さんが音楽を手掛けているこの作品を鑑賞。
やはりこの映画でも、絶妙な場面で感動を増幅させるような音楽が挿入されていて感心した。ストリン
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

とにかく設定が面白かった。

マルチヴァースだからといって何でもありではなく、別宇宙から呼び寄せる能力が根拠のある「もし」に基づいていたところが好感。おかしな敵キャラたちにも魅力があって、主人公が別ヴ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.5

大好きな漫画『BLUE GIANT』の映像化作品。漫画なのに音楽が聴こえるところが原作の最大の魅力なんだけど、実際に演奏を聴ける機会があるのなら見逃すわけにはいかないよね、ということで鑑賞。

結果、
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.5

三島由紀夫をはじめ、論客たちの頭の回転が早すぎて感心というか尊敬。大学受験の現代文でよく目にした、線を引きながら読まないと理解できないような文章で対話ができるなんて凄すぎる。正直、哲学的な会話になった>>続きを読む

ちひろさん(2023年製作の映画)

3.5

原作のせいなのか脚本のせいなのか分からないけど風俗嬢とかシングルマザーの描き方が典型的だったのが少し残念だったかも。あと今泉力哉監督の映画ならもっと絶妙な調子の掛け合いを楽しみたかったなあ。

とはい
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バビロン(2021年製作の映画)

3.5

サイレントからトーキーに移り行くハリウッド、激動の時代を登場人物たちの興亡と重ねて描いた映画讃歌的スペクタクル巨編。

自分が観てきた作品だと『アーティスト』や『雨に唄えば』(どちらも大好きな映画)に
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.5

よく訪れる荒川の河川敷が美しく切り取られていて驚いた。映画監督が撮ると全然違う景色に見えるんだなあ、、、とまあこんな瑣末な感想になってしまうほどドラマティックな出来事がほとんど起こらない映画だった。で>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

4.5

早稲田松竹で『青春群像』の後に続けて鑑賞。前回鑑賞時は夢と現が交錯する構成に眠気を誘われてしまったけど今回は完走。最後まで観てようやく傑作と呼ばれる理由が分かった。

仕事、男女関係、そして人生の悩み
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青春群像(1953年製作の映画)

4.0

途中で寝落ちした『8 1/2』以来のフェデリコ・フェリーニ監督作品。ちょっと身構えて見始めたけど『8 1/2』とは対照的にコミカルな作風で面白かった。

特に好きだったのは、盗みがバレて食卓で義父に怒
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アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

4.0

第二次世界大戦以降、ヨーロッパで最大の大量虐殺とされる「スレブレニツァの虐殺」を描いた本作品。機能不全の国連と彼らが下した政治的判断に対する怒りと悲しみに満ちた映画だった。

でもそれ以上に際立ってい
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RRR(2022年製作の映画)

4.5

鑑賞後に誰かと語りたくなる映画ナンバーワン。なぜなら突っ込みどころが多すぎて誰かに話さないと気が済まないし、観終わった後もまだ笑い足りない気がするから笑

そしてインド映画の良いところは笑えるだけじゃ
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

4.5

人生最高の映像体験。撮影技術と上映環境の進歩に驚愕。お世辞抜きにあっという間の3時間だった。

個人的ハイライトは主人公家族が新天地の生活に馴染んでいく数十分間。彼らが飛び込んだ海の美しさは映像がCG
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アバター(2009年製作の映画)

4.0

高校生の時に出会った本作、新作に備えて13年ぶりの再鑑賞。とにかく映像が凄かったという印象しか残っていなかったので、記憶を呼び戻すために当時劇場に同伴した友達と集まったものの、結局最後までストーリーは>>続きを読む

余命10年(2022年製作の映画)

3.5

映像の美しさも相まって、儚げな小松菜奈がひたすらに尊かった。映画そのものにはそれほど感動できなかったけど、小松菜奈がInstagramでこの作品について綴っていた文章は読み応えがあって泣けた。

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.5

戦争をリアルに描いた作品。あまりにリアル、というか淡白すぎて、登場人物の感情を読み解くことを映画の楽しみにしている自分にとっては少し味気なかったかな。一方でご時世柄「戦争」というテーマについてはいろい>>続きを読む

海がきこえる(1993年製作の映画)

4.0

友達が宅飲みの肴に用意してくれた映画。
バブル期の金銭感覚や我儘なヒロインにツッコミを入れながら楽しく鑑賞。'90sのファッションは一周回って新鮮で、センターパートの前髪も膝上丈のショートパンツも全く
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灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.5

来年に控える『DUNE: Part Two』の公開に向けて監督ドゥニ・ヴィルヌーヴへの理解を深めるために鑑賞。
「結末で驚くミステリー映画」くらいの前情報で手に取ってしまったけど、蓋を開けてみたら「親
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

Netflixでどハマりした『クイーンズ・ギャンビット』の主演アニャ・テイラー=ジョイと、『ジョジョ・ラビット』で素敵な演技を披露したトーマシン・マッケンジー、ホラー映画は苦手だけど注目の若手女優の共>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

是枝監督が手掛けた韓国映画。是枝監督の映画も韓国の俳優(特にソン・ガンホ)も好きな自分からしたらご褒美のような作品だった。
正直、登場人物たちが抱える悩みや置かれた立場を自分の人生経験から推し量ること
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