膝の皿さんの映画レビュー・感想・評価

膝の皿

膝の皿

星を追う子ども(2011年製作の映画)

3.4

数年ぶりに観たら思ってたほど悪くはなかったが、絵や作風の類似からしてジブリの二番煎じと言われるのは仕方がないと思うし、新海誠作品の中では一番刺さらなかった。

細かい動きのアニメーション作画は素晴らし
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未来のミライ(2018年製作の映画)

3.0

アニメーション作画は凄くて驚いたが、前々作(共作)と前作で薄々気づいていた細田守監督の脚本の才の微妙さが確信に変わった作品。
色々事情があるのかもしれないが、やっぱり脚本は吉田玲子さんか奥寺佐渡子に任
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雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

4.4

ずいぶん前に初めて観た時は、独特な設定などを上手く飲み込めず、話が難しくてなんだかわからなくてあんまりな印象だったが、数年ぶりに改めて観てみたらめちゃくちゃ面白くて素晴らしい作品だった。

前作「ほし
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天気の子(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

どうしても前作君の名は。でハードルが上がりきってるのもあるし、君の名は。の中盤のネタバラシ展開などと比べると単純に面白い要素で劣る部分はあったかもしれないが、いち映画としてはさすがの出来ですごく良い作>>続きを読む

志乃ちゃんは自分の名前が言えない(2017年製作の映画)

4.2

吃音などのことを通して思春期の苦しみやもどかしさをリアルに描いた青春物語。

先生や母親の優しいけど理解できてないが故の合っていない対応や、ちょっとのことでどうしようもなくなってしまう少女たちの脆さも
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苦役列車(2012年製作の映画)

4.2

汚く酷い唯一無二の傑作青春物語。
原作よりも大衆向けに作られてはいるが、それでも西村賢太の空気が充満していて、それがなにか心地良いような気もして、数年に一回は観たくなる。
良い人との出会いに直面しなが
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ポエトリーエンジェル(2017年製作の映画)

3.6

この監督の作品は正直完成度が高いわけではないんだけど、どれも「結局こういうのが良いんだよ」っていう感じの作品ばかりで好き。理屈抜きで結局こういうのが好き。
あとやっぱり俳優陣がみんな魅力的。

君の名は。(2016年製作の映画)

4.7

公開当初に映画館へ観に行ってから今まで何回も観てるが、なんだかんだ全てが完璧で素晴らしすぎる唯一無二の超名作。数年ぶりに観てもやっぱり最高だった。今更書くこともない。

HELLO WORLD(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

三年ぶりくらいに再鑑賞。
正直中盤までさほど面白くないし、中二病的設定や無駄に変わった世界観、その割にベタなセリフやご都合主義な部分、声優じゃないキャストの演技やその他諸々欠点を探せばかなり出てくるが
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

-

ストーリー的には前半はまだしも後半は理解が難しいし、あまりにも時間の使い方が贅沢な為、めちゃくちゃ眠たくなって実際途中で仮眠をとってしまったが、映像や設定や音楽センスなどは1960年代に作られた作品と>>続きを読む

いなくなれ、群青(2019年製作の映画)

2.4

数年前に観た記憶があるもののほとんど覚えていなかったのでもう一度観てみたが思っていたよりも酷かった。
原作のある作品を実写映画化するにあたって反面教師にするべき部分がかなり多い作品だと思う。

まずセ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.7

終わり方はベタ気味ながらよかったし、作画はさすがのもので、今まで以上に動きのアニメーションなどの凄い部分もあったから、全編通して飽きることなく観ることができて満足感はあったが、ストーリーとしては特別語>>続きを読む

カラフル(2010年製作の映画)

4.2

綺麗なジャケットとは裏腹に結構な重いストーリーだが、人間の嫌な部分も良い部分もどちらもしっかりと描き、しかし最後には感動と希望をくれる作品。

あと意味も含めタイトルが好きすぎる。

映画 聲の形(2016年製作の映画)

4.4

かなり重いテーマを映像美などで綺麗にしかし綺麗事では終わらせず残酷な部分までしっかりと描き切り、なのに最後にはちゃんと感動させてくれる名作。
原作は勿論、京アニ、そして山田尚子監督だからこそ作れた作品
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.8

どんな言葉で感想を書いても薄っぺらくなってしまうのではと思うくらい素晴らしい映画史に残る名作。
とにかく監督たちの熱には脱帽。

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.8

もう全てが素晴らしすぎる名作。絵もストーリーも演出もその他なにもかも。その素晴らしさを言葉にできる語彙力がないのがもどかしいばかりだが、個人的に、日が差し込む部屋で二人穏やかに眠るシーンがすごく印象に>>続きを読む

心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)

4.4

アニメらしい要素を交えつつ、綺麗な部分も暗い部分もしっかりリアルに描いている青春映画。

作画やキャラクターなどは言わずもがな見事だし、終盤のミュージカル部分は勿論、ストーリーも全てが文句なし。
そし
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さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年製作の映画)

4.4

愛というものをすごく綺麗に、しかし綺麗事などではなくしっかりと描き切った作品。

ファンタジー&愛(主に家族愛)という自分が普段ほとんど観ないタイプの作品だったがめちゃくちゃ感動した。
すごく綺麗でフ
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デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!(2000年製作の映画)

4.8

さすがの作画、後に同監督作品「サマーウォーズ」にも受け継がれる面白い世界観、空間や時間を表現する演出、そしてそれによる魅力的なカット、全てが素晴らしかった。完璧といっても語弊はないと思う。
この短時間
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Love Letter(1995年製作の映画)

4.8

ストーリーも映像も演出もすごく綺麗で素晴らしかった。
過去の青春の甘酸っぱさも大人の苦さもどちらも描きつつ、どちらもすごく魅力的で引き込まれた。映像美は勿論、素晴らしすぎる演出がいくつもあって思いっき
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001年製作の映画)

4.8

名作の多いクレヨンしんちゃん映画の中でもさすがに一番の名作だと思う。
はじめて観た10代の頃でもすごく面白く感じたが、オトナになればなるほどこの作品から感じるものは増えていって色んな良さがわかってくる
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涼宮ハルヒの消失(2010年製作の映画)

4.6

勿論「涼宮ハルヒの憂鬱」を観ていないとわからない部分は多いし、ファンに向けた作品ではあるけれど、そんなの関係なしに単純に話が面白すぎる。演出も良いし、テレビシリーズ含め(原作小説は未読)個人的には一番>>続きを読む

グリッドマン ユニバース(2023年製作の映画)

4.0

SSSS.GRIDMAN&SSSS.DYNAZENONファンなら絶対に観るべき作品。
なにもかもてんこ盛りでやってほしかったこと全部やってくれてるしファンのための作品としては完璧。自分も大好きな作品な
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

-

内容も映像も音楽も全てが色んな意味でずっと心に残り続けるであろう作品。

かなりエグい内容と、それとは真逆で綺麗な音楽&映像がミスマッチかと思いきや素晴らしきコントラストを出していて、それがこの作品で
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バブル(2022年製作の映画)

3.0

最近よくある作画だけ良くて他ストーリーやらが雑な感じの作品。
突然不思議な女の子と出会って、心を閉ざし気味だった主人公がその子に惹かれて...っていう擦り倒された展開。
心理描写も駆け足だからか雑で、
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アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)

4.4

大好きな吉浦監督の作品ということでずっと観たくてようやく観た。
今までの吉浦監督のあの独特な世界観が少なそうだったので正直あまり期待はしてなかったが、単純にストーリーの面白さで魅了させられた。こんなに
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.4

さすがのワクワクする世界観はよかったが、似た世界観であるサマーウォーズよりもストーリーでのワクワクは少なく、さらに色々な要素がとっ散らかってる感じで、後半のストーリーもかなり急ぎ足で雑に感じた。
スト
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恋する寄生虫(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

普通のハッピーエンドだと思っている人が多いみたいだから、そういう人は是非読んでいただきたい(そんなに長文じゃないからお願い)。


原作既読。


早速本題。奇抜な設定の割に、一見普通のわかりやすいハ
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記憶屋 あなたを忘れない(2020年製作の映画)

2.6

原作小説が好きで映画化が発表された時は嬉しかったが、サブタイトルや予告編を見た時点で色々と察してしまい、見るのをやめていた。でも見ないでものを言う権利はなかろうと本日ようやく見てみた。

感想としては
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.3

最初急に始まってそのまま進んでいくから少し置いてかれたし、こんなふうに上手く進むかね?ってところもあったが、後半入ったあたりからそんなもんどうでもいいくらいめちゃくちゃ熱かった。見せ方が上手すぎてめち>>続きを読む

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

2.5

簡単に言うと最近よくある、過去を振り返って「エモい」に浸る系映画。

ある一定の世代をピンポイントで刺しに行ってる感じで、それ以外に特色なんてものもないし、結局最後までよくある感じの作品って感じで終わ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

2.4

見る人によって結構意見が分かれると思う。恋愛経験の少ない自分は全くもって好きになれなかった。こんな恋したくねえわいって思っちゃった。

所々映画作品として面白い部分はないこともないが、ストーリー自体に
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十二人の死にたい子どもたち(2019年製作の映画)

4.1

おそらく観た人のほとんどが「思ってたのと違った」という感想だろうから賛否が分かれるのはわかる。ただ自分は伏線回収や登場人物の良さなど全てに感動した。素晴らしい作品だと思う。

内回りの二人(2018年製作の映画)

4.0

すごく好きな作品。
ある男女二人が山手線周辺を歩く一夜の物語。深夜の東京の雰囲気といい、二人の絶妙な距離感といい、所々の少し臭めのセリフといい、全てが「一夜」という感じを醸し出していてその色がすごくよ
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時をかける少女(2006年製作の映画)

4.6

青春SFの金字塔。
アニメーションは勿論、青春や、SF、切なさの描き方が、それぞれ全然違うものなのに見事。
ワクワクもするし切なくもなるし、いつまでも名作。

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