Jumblesoulさんの映画レビュー・感想・評価

Jumblesoul

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凱旋門(1948年製作の映画)

2.5

前半はクールで口数も少ないキュートなバーグマン。中盤から、よく喋る面倒くさい嫌な女になる。バーグマン目当てだとあまりにもキャラ変が極端で、ちょっとついていけない。
肝心のシャルル・ボワイエの亡命話は、
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恐るべき子供たち(1950年製作の映画)

2.5

ジャン・コクトーの原作は数回読んだもの。その原作者のコクトーもスタッフとして参加しているので、映像化作品の決定版のはずなのに、どうもズレを感じてしまう。
原作の印象では登場人物達はもう少し幼いイメージ
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陽は昇る(1939年製作の映画)

3.0

マルセル・カルネ監督と主演ジャン・ギャバンの組み合わせでは、名作『霧の波止場』と同時期のもの。
ギャバン、若い女、嘘つきのクズ中年男の三角関係もので、ギャバンがクズ男を激昂の末に射殺してしまう。
ラス
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ハイジ アルプスの物語(2015年製作の映画)

3.0

大好きな俳優、ブルーノ・ガンツの晩年の勇姿を見たくて鑑賞。
髭もじゃの顔に一瞬、ヒトラーのような鋭い眼光になったり、天使のような慈愛に満ちた眼差しになったりと、過去作を思い出して嬉しくなる。
お話は詳
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MEMORY メモリー(2022年製作の映画)

3.0

ハズレのないはずのリーアム・ニーソン主演作品と思ったけど、自身の高齢化にアルツハイマー病持ちの役柄のため、バッとしない殺し屋役になった印象。むしろ脇役のFBI捜査官役ガイ・ピアースの方が目立っていたし>>続きを読む

魅せられて(1996年製作の映画)

1.0

グラビア・アイドルのイメージ映像イタリアの田舎編、みたいな作品。監督はなんとあの、ベルナルド・ベルトルッチ。
ロケーションは綺麗だが、こんな中身の無いものを2時間近く観せられるのは、途中から苦行に近か
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スパイの妻(2020年製作の映画)

2.5

「スパイ」というよりは、国家機密を公表しようとした男とその妻の話なので、何かタイトルにズレを感じたまま終了した感じ。731部隊をネタにした、戦中秘話といった話。
薄いセピア色に統一した映像に、良く作り
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

4.0

最近のゴジラ映画というと、世紀の愚作『シン・ゴジラ』の悪い印象がどうしても離れなかったが、本作はこれまで観たリメイク作の中では最高の出来だった。
モノクロにしたアイデアは大成功で、どうしてもカラーのC
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テオレマ(1968年製作の映画)

2.0

パゾリーニ監督は『奇跡の丘』のような史劇だと美しい映像等見どころはあるが、現代劇になると理解に苦しむ傾向の作品になる。
本作はテレンス・スタンプが中盤で退場してしまい、後半は崩壊していく家族の姿を冷や
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昨日・今日・明日(1963年製作の映画)

3.0

あの名作『ひまわり』の7年前に、主要なスタッフと出演者でこんなコメディが作られたというのが面白い。二本立てで上映会したら、どんな反応があるものやら。
ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが三
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愛のメモリー(1976年製作の映画)

2.5

約10年ぶりの再鑑賞。中身は半分以上忘れていた。
ブライアン・デ・パルマ監督の、ヒッチコック風味のサスペンスで、雰囲気としては『めまい』に近い。ちなみに傑作『キャリー』と同時期の製作。
トリック的には
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エルヴィス(2022年製作の映画)

2.5

プレスリーの半生記をヒストリーもののように描いたのではなく、マネージャーの回顧録として構成されているので、彼の人物像がボケてしまった感じがする。
最高のエンターティナーの一人だが、後に出てくるビートル
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鬼畜(1978年製作の映画)

3.5

実際にあった事件を元にした、松本清張の傑作短編小説が原作。
同じ清張原作の『砂の器』を、まるで違う話に改ざんして映画化した野村芳太郎が監督なので嫌な予感がしたが、本作はほぼ原作に忠実になっている。
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

1.0

手書きのようなCGをバックに、役者達がよく分からない脚本を淡々と喋る。これが延々と続くので流石に退屈。カラフルだが、モヤッとした全体の色合いも苦手。
実写映像を使ってアニメのような作品を作りたかったの
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ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

3.0

公開当時はサブカル誌等で良く取り上げられていた作品で、ソフト化されたVHSをレンタルして依頼の再鑑賞。
60~70年代と違って、80年代の若者がいかに頭デッカチで軟弱になったかがよく分かる。作品の中に
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

1.5

『E.T.』の大人版みたいな話。
これがアカデミー賞の各部門を、総ナメしたというのはちょっと納得できない。どんだけ自分がファンタジーが苦手なんだか、良く分かった(笑)
予定調和な結末もなんだかねぇ。最
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歓喜に向って(1950年製作の映画)

2.0

オーケストラの演奏者同士の恋愛と結婚の青春ものかと思ったら、またも顔を合わせれば口喧嘩ばかりのカップルの話。
自分の孫みたいな娘を妻にもつ老人という謎の夫婦など、ベルイマン監督の意図が今いち分からず。
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渇望(1949年製作の映画)

2.0

ベルイマン監督の初期作品で、日本公開は90年代になってから。
口喧嘩の耐えない若い夫婦の話だけならいいが、そこに全く別の女性の話を絡んだせいか集中できなかった。
物語はともかく、グンナール・フィッシャ
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スザン・レノックス(1931年製作の映画)

2.5

古き良き時代のメロドラマ。スザンがガルボのような美形でなかったら、今ならストーカー話になりそう。
相手役の、チョビ髭のない若きゲイブルが格好いい。終盤の無精髭のワイルドなゲイブルも魅力的。細眉のせいか
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

1.5

最初から違和感たっぷりの仮面ライダー。
だが、50年以上前の特撮を現在リメイクすると、どうしてもこんな感じになるのかなと変に納得。
でも、主役を本郷猛ではなく緑川ルリ子にしたのはちょっとなぁ。綾波レイ
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天国の駅 HEAVEN STATION(1984年製作の映画)

3.5

戦後唯一人の女性死刑囚をモデルにした実録もの。
実際あった事件のドロドロした部分を排除して、美化したような印象。吉永小百合の唯一の汚れ役という事だが、モデルの人物が金の亡者で性豪だったところは描かれず
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アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

3.0

プロレスラー猪木としては語り尽くされた感があるせいか、猪木さんの人間性をクローズアップした構成は良かった。
リアルタイムにテレビで見ていた「猪木問答」を取り上げたり、写真家の原さんのイラクなどでの同行
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愛欲の港(1948年製作の映画)

3.0

『不良少女モニカ』以前のベルイマン監督作品は初見。
モニカほど性悪ではないが、両親が不仲のため捻くれてしまった女の子が主人公。ちなみに顔は少しバーグマンに似た美人。
自殺未遂をした彼女と、助けた元船乗
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華岡青洲の妻(1967年製作の映画)

3.5

有吉佐和子の原作は未読だが、80年代に水谷良重が加恵役の舞台版をテレビで観ていたので、物語の大筋は知っていた作品。
嫁と姑の対決話と見るのは間違いで、この時代は嫁にとっては旦那と同じくらい姑の命令は絶
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.0

一年ぶりの映画館鑑賞。
父親のフリッツを含め、エリック兄弟達はリアルタイムで、テレビやニュースで見たり知っていたから思い入れがある。
映画では四兄弟になっているが、実は末弟がいて彼もレスラーとしてデビ
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山河あり(1962年製作の映画)

4.0

最初はハワイの観光映画かと思ったが、冒頭からアメリカの黒人のように日本人がこき使われるシーン。細かいところは史実と違う箇所があるのだろうけど、そこは木下恵介が企画した劇映画と割り切って観るべき。ドキュ>>続きを読む

カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)

2.5

デジタルリマスター版を鑑賞。
日本初カラー作品という事から、どのシーンも綺麗な青空が見えるが着色したような青色で、スタジォのセットで撮影したような印象。話が牧歌的すぎるので、ドタバタを入れたブッ飛んだ
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肉体の門(1964年製作の映画)

3.5

日活ロマンポルノ版を含め、6回も映画化された人気作品の鈴木清順監督版。
戦後直後の娼婦達が主役なのに、清順監督だとお色気は殆ど感じない、ハードボイルドなテイストが強い。
怖い娼婦のグループが、宍戸錠の
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肉体の悪魔(1947年製作の映画)

2.5

4Kデジタル・リマスター版で鑑賞。
ジェラール・フィリップの出世作となるメロドラマ。高校生が30歳位の人妻に惚れてしまい、二人がズブズブと沼にハマッていく話。
年上の女性が何故か魅力的に見えてしまうの
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峠 最後のサムライ(2020年製作の映画)

2.5

原作は未読。いわゆる戊辰戦争の新潟編。
自分の最期が見えた時、切腹ではなく使用人に火葬の準備をさせ、結局病死したという少し変わった死に様が興味深い。
河井の話もいいが、敗戦後に流浪の民のようになった元
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燃えよ剣(2021年製作の映画)

2.5

原作は新選組の物語ではなく、土方歳三という日本最後の武将の壮絶な生き様を描いた個人史なので、ピントがズレてるとしか言いようがない。特に池田屋事件は、こんなに長く詳細に描く必要は全く無かったと思う。
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ジギー・スターダスト(1973年製作の映画)

3.5

鑑賞したのは映画版の拡大バージョンと思われる、リマスターされたもの。
セットリストには、アルバム『アラディン・セイン』からも数曲入っているので得した気分。もちろん画像も最近撮ったもののように綺麗で驚く
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

2.5

いかにも長い物語の、序章の部分だけを見せられた感じ。
続編は既に完成してまもなく公開だが、その後続くのかは微妙なところ。
話はややこしいが、映像は実に美しかった。

野のユリ(1963年製作の映画)

3.0

東ドイツからアメリカに亡命して来た修道女達が、移民達のための教会を建てる物語。ドナルド・トランプが観たら憤慨しそうな話である。
通りがかりの黒人青年が、たまたま建築に詳しかった等、色々調子良すぎる点が
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市子(2023年製作の映画)

4.0

無戸籍児童問題を裏テーマにした、失踪もの社会派ミステリー。何かのニュース番組で見た事があるけど、理不尽な法律は一日も早く改定するべきであり、本作の主人公のような不幸な児童は一人も出すべきでない。
中学
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

2.5

実在した神父をモデルにした憑依ものホラー。
悪魔の表現などありきたりで、やはり70年代の名作『エクソシスト』を越えるものにはならなかった。神父さんが、スクーターを運転して除霊に行くのは新しかったけど。
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