hanaさんの映画レビュー・感想・評価

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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

4.0

ゴダール作品でも知名度が高い本作は、公開当時、10代の若者や映画ファンの熱狂ぶりが凄かったという。

映画の概念を覆すような実験的な試みが沢山ある。ルノワールのような抽象画からポップなイラストまで幅広
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ライムライト(1952年製作の映画)

4.3

「独裁者」では若く溌剌としたチャップリンの多才なクリエイターぶりが表れていたが、「ライムライト」では世界的スターとして浮き沈みの激しい人生を歩み達観した彼だから出来る素晴らしい演技を見せてくれている。>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ポスターを見て想像していたイメージと全く異なっていた。ミステリーの枠で考えると、ありそうでなかった展開が刺激的で、凄く面白く観れた。

孤島にある一流レストランを訪れた富裕層の客たち。料理を楽しみに待
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美しき諍い女(いさかいめ)(1991年製作の映画)

4.0

観るのを楽しみにしていたジャック・リヴェットの作品。4時間なので一気見できず、2日に分けての鑑賞。

画家フレンホーフェルは、10年前に中断した絵「諍い女」のモデルにぴったりな女性マリアンヌと出会う。
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カンバセーション…盗聴…(1973年製作の映画)

4.3

ゴッドファーザーシリーズ以外のコッポラ作品は始めて。

ジーン・ハックマンとジョン・カザールが話し始める冒頭から既に良作の予感。
それは恐らく流れていたピアノの音色が洒落ていたのと、コッポラが撮る名役
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独裁者(1940年製作の映画)

4.8

チャップリン生誕祭で念願のスクリーン鑑賞。笑って泣ける最高の映画だった。

偉大な役者=チャップリンの認識はあったけど、なんせ作品は未鑑賞だったのでどう凄いのか、まではこれを観るまで分からなかった。
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.0

ゴダールにまた挑戦。

若き女性ナナの人生を12のエピソードで淡々と描いていく。各回が短くて、「はなればなれに」と比べるとストーリーが理解しやすくすんなり頭に入ってくる。

台本は1ページにエピソード
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獅子座(1959年製作の映画)

4.0

エリック・ロメールの長編デビュー作。
ヌーベルバーグ初期の作品なだけあり、構図、会話、音楽はシンプル。余計な飾りはなく遊び心も控えめだけど、お洒落感が全面に出ていて凄く惹き込まれる。

百億の遺産を相
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はなればなれに(1964年製作の映画)

4.0

理解できるのか…?敬遠していたゴダール作品をやっと鑑賞。只でさえ評価することが難しいのがフランス映画。その中でもベスト3には入るほど難しかった。

音楽、撮影法、ファッション、全てにパリという街ならで
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ディア・ハンター(1978年製作の映画)

4.5

ベトナム戦争下で苦楽を分かち合う若者たちの姿を描いた大作。180分は長い…と身構えていたけど、観たらあっという間。内容が濃くて寧ろ180分で良くまとまったなと思う。

人生を楽しむ彼らの姿が収められた
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狩人の夜(1955年製作の映画)

4.3

久しぶりにフィルム・ノワールを鑑賞。
想像以上に良かった。

ロバート・ミッチャム目当てで観たけど、その怪演ぶりは鳥肌もので、リズミカルな動きに合わせて歌う姿が道化のよう。既視感があると思ったら、姿形
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

タイトルバックまでの流れは新海作品で一番好き。すずめの戸締まり、なるほど!と合点がいった瞬間始まるタイトルバックに痺れた。

突然始まったすずめと一風変わった仲間の冒険。イケメンを追いかけた先にこんな
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桃色の店/街角 桃色の店(1940年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

クリスマス間近のマトチェック商会の人間模様をコミカル且つハートフルに描いた傑作。

店員は個性的ながら皆仲良し。ボスは移り気な所があるが基本は優しくて太っ腹。仕事中は皆顧客にも同僚にも気遣いを忘れない
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キング・オブ・スタテンアイランド(2020年製作の映画)

4.0

楽しみにしていたジャド・アパトー監督の新作。コメディアンのピート・デイビッドソンと共同で脚本を書き、ストーリーにはピートの半自伝的なエピソードが組み込まれている。まさにピートの為の映画だった。

不慮
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ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

4.5

ビフォアシリーズで一番最初に観た作品。
本作を観た後だと、サンライズでウィーンの街並みを歩く二人にはフィルムカメラの写真を見返す時のようなノスタルジーを感じる。

トリロジーの中では本作の会話劇が一番
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.3

レーサーを引退後にカーディーラーになったシェルビーと、自動車整備工として働くマイルズの友情と夢を追った実話。

軽快に進んでいくストーリーが見やすく、コメディタッチに描いた人間模様が面白い。

フェラ
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ホーム・アローン2(1992年製作の映画)

4.0

クリスマスに観たくなるホームアローンシリーズ。特にこのNY編が好き過ぎる。

1はお屋敷に一人取り残されるホームアローンだったが、続編はまさかの一人NY。
ポジティブで怖いもの知らずなケヴィンらしく、
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ホリデイ(2006年製作の映画)

4.3

心が温かくなるハッピーな映画。

ロンドン郊外とLAに住む二人の独身女性が、クリスマス休暇期間に家を交換することに。家をシェアは良く聞くけれど、家を交換する、のは設定としても珍しい。
絵本に出てきそう
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アナと雪の女王(2013年製作の映画)

4.5

久しぶりの鑑賞。

一番評したいのは、何度聴いても飽きない名曲たちでストーリーを紡いでいくところ。

毎年寒くて長い冬を経験しているので雪を見てもテンションが上がらないけれど、エルサが作り出す雪と氷の
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

再鑑賞。
女性の監督だから作れた傑作。

主人公がレイプ被害者の代わりに男性達へ復讐をしていくのだが、それが今まで見たことない程大胆且つエキセントリックな復讐劇で、観る者はショックを感じつつ、女性なら
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あのこと(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

舞台は1960年代のフランス。文学専攻の大学生アンヌは予定外の妊娠が発覚する。

中絶が違法行為になるこの時代に望まない妊娠をすることが、どれだけメンタル的に大変なことか。医師には当然中絶を反対されて
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.3

再鑑賞。

フェリシティ・ジョーンズとディエゴ・ルナの出演に惹かれて観たところ、傑作だった。
スター・ウォーズ初心者で基礎知識や用語を知らなくても理解しやすく、キャラクターは個性豊かで覚えやすく、スト
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

4.0

フリーランスの家政婦として働くミセスハリスに思わぬ幸運が飛び込み、夢が叶って行くシンデレラストーリー。

ディオールのドレスに一目惚れして、ドレスを求めてパリに行く。ここまではコメディにありそうな設定
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エノーラ・ホームズの事件簿2(2022年製作の映画)

4.0

シャーロック・ホームズの妹エノーラの成長描写がメインだった前作と比べると、今作は探偵業に全力投球するエノーラが見れる。

ミステリー好きにもお勧めしたい程、練りに練られたストーリーを追うのが楽しい。予
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いまを生きる(1989年製作の映画)

4.3

ロビン・ウィリアムスの逝去後、初めて鑑賞。映画って素晴らしい。それを再確認できるような感動作。

規則を重んじて、親からの期待に応えられるよう勉強第一に過ごしていた寄宿学校の男子学生たちが、OBである
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.0

現代に生きる女性たちを型に嵌めずに多様な視点で受け入れる優しい映画。

34歳の独身女性ブリジットは、仕事や恋愛に縛られない独身生活を謳歌していた。
彼女に転機が訪れ、レズビアン夫婦の娘フランシスのナ
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あの夏のルカ(2021年製作の映画)

4.0

海暮らしのルカがアルベルトと出会い、一夏の忘れられない冒険をする。

流石はピクサー、映像が美しい。
どこまでも続く青い空と海、それにカラフルな海沿いの街は現実と非現実の狭間にあるようで、観ていてワク
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ジョーダン・ピール監督の最新作。

話題を呼んだGet outやUSと比べると地味めな作りと途中まで感じていたが、終わってみると一番ミステリアスで先が読めなかった。謎も多く残されているけれど、終わり方
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.5

幼少期に一番観たジブリ作品。ジブリ登竜門といったらこれ。

久しぶりに観ると、サツキやメイが発する言葉から場面の切り替えまで、記憶クイズをしながら観てしまう。トトロたちとの交流が相変わらず微笑ましくて
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耳をすませば(1995年製作の映画)

4.8

キラキラした青春を描きながら、どこか異国情緒も漂う不思議な作品。
幼い頃に読んだ海外の絵本を年月が経って読み返す時に湧き上がるノスタルジーは、本作を観るといつも感じる。

10代で繰り返し観た時は、「
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ずっと観たかったポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作。

15歳の子役ゲイリーが10歳年上のアラナに一目惚れ。ゲイリーからのアプローチを華麗に交わつつ、気の合う二人は友人となり、そしてビジネスパ
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ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年製作の映画)

4.0

ゴーストプロトコルが面白かったので、続けて本作を鑑賞。

莫大な製作費を注ぎ込んでるだけあり、世界を飛び回っての追走劇がド派手でワクワクする。ストーリーもあっと驚く展開が待っていたりと全く飽きない。
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ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年製作の映画)

4.0

トップガン熱が冷めないので、中途半端になっていたMIシリーズを観ていくことに。

スパイ映画と云えばイギリスではボンド、アメリカではMIシリーズを真っ先に思い浮かべる。ボンド贔屓で10年振り?にMIシ
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17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.0

グザヴィエ・ドランがお勧めしていたのでずっと観たかった作品。

ミニシアター系ならではの映像美、プライベート感のあるカメラワーク、少女達の自然な演技により没入感は最後まで途切れず、ストーリーを追う内に
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.8

傑作中の傑作。
30数年振りの続編としてオリジナルのファンは勿論、トップガンシリーズ初見者まで誰もが満足できる素晴らしい出来。これぞ映画館で観るべき映画。

前作があっての本作だが、本作を観ることで前
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