ゴリアテの憂鬱さんの映画レビュー・感想・評価 - 23ページ目

ゴリアテの憂鬱

ゴリアテの憂鬱

映画(819)
ドラマ(1)
アニメ(0)

バスターのバラード(2018年製作の映画)

4.0

6つの物語で構成されている映画。

どれもコーエン兄弟らしい味の出し方で面白い。

この映画を観たタイミングのすぐ後にタランティーノの新作〝ワンス・アポン・アタイム・イン・ハリウッド〟を観たもんだから
>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.7

本編は僅か30分足らず。

モノクロ写真の静止画と共に語られるSF作品という独創的な発想だけでも観る価値がある。

ストーリーも面白い。こんなアナログな作りのSFの世界観も素晴らしい。

静止画の写真
>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.1

これぞタランティーノ映画と言わしめる作品でした。

この映画を観る前には、シャロン・テート殺害事件のことを調べておいた方が絶対に良いです。

ディカプリオ、ブラピの両雄の役どころもとても良い。
悪趣味
>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.6

当時のイギリスの政治家や国民の愛国心の強さがよくわかります。

イギリス国民の声を聞き入れるチャーチルの行動は政治家とはこうあるべきと思わせるものでした。

日本の政治家も私腹を肥やす為に行動するので
>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

3.7

今の日本において、こういう国家権力に真っ向から立ち向かう映画が作られたこと、それだけでこの映画には大きな価値があります。

まずは覚悟を持ってこの映画に携わった人達に敬意を表したいと思います。

イメージの本(2018年製作の映画)

4.0

ゴダールの頭の中を少し垣間見た感じ。

老いてなおその感性は研ぎ澄まされる。

マックイーン:モードの反逆児(2018年製作の映画)

3.7

世界のデザイナーのトップが集結するモード界に置いても、見る側の心に訴えかけるショーを作らせたらアレキサンダー・マックイーンより右に出るものはいないでしょう。

イギリスの労働階級の家庭の6兄弟の末っ
>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.3

全編モノクロ、映像美が素晴らしい。

派手さのない悲しみに包まれたストーリーですが、映像表現の素晴らしさによってグッと惹きつけられます。

途中、ストーリー展開は画面から目を背けたくなるほどに悲しみの
>>続きを読む

ビル・カニンガム&ニューヨーク(2010年製作の映画)

4.2

ニューヨーク・ポスト紙に掲載されるストリート・スナップを撮り続けていたストリートカメラマン、ビル・カニンガムのドキュメンタリー映画。

この映画には、ビル・カニンガムという人物の魅力が画面一杯に溢れて
>>続きを読む

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.1

この映画のTシャツをキングコングの西野がよくテレビとかで着てるのを見かけます。

彼が他人からどういう風に見られたいかが露骨な程に現れてると思います。
Tシャツとは、着ている人物の好みや趣味を表します
>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.0

とても良くできたストーリー。
普段インド映画はあまり観ない方です。

インド映画には、恋愛、ヒューマンドラマ、ミュージカル、社会風刺、コメディなど、全ての要素が詰まっていると言いますが、なるほど、強ち
>>続きを読む

フランカ・ソッツァーニ: 伝説のVOGUE編集長(2016年製作の映画)

3.8

イタリアンヴォーグを定期購読するようになって10年くらい経ちます。

ヴォーグの編集長と言えば、アナ・ウィンターが代名詞にありますが、各国ヴォーグの格で言えばフランカ・ソッツァーニが編集長を務めていた
>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

4.1

SFの名作のひとつ。

ガタカが公開されてから20年、現在人類は3人の遺伝子を持つ子供を作ることに成功しました。
夫婦2人の核となる遺伝子に加え、3人目の遺伝子は染色体に使われました。
染色体は人間の
>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.4

キューブリックのアヴァンギャルドの奥底には知的で綿密な考察力があったという事実が、現代になって見返してみるとより一層の凄みを感じる作品。

この映画の革新的でアーティスティックな映像のバックに流れる「
>>続きを読む

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

3.9

親友同士であるゲイの青年と、ストレートの女の子が、同じ男の子に恋をするというストーリー。

グザヴィエ・ドランの映画はどれもセンスが良く、映像も美しいが、その中でベストを上げるなら自分はこの作品か『ト
>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

4.0

スパイク・ジョーンズ監督の『Her』よりもさらにシュールな近未来恋愛SF映画。

「独身が収容されるパートナーを見つける為の最終施設でもカップルが成立できなければ、動物にされてしまう』というか設定だけ
>>続きを読む

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

4.1

カラックスによる青春3部作の最終章を飾る代表作。

タイタニックの有名な船先のシーンは、この映画からのオマージュらしいです。

描かれる主人公の青春における置かれた立場はほぼ真逆。

ラヴァンの怪我で
>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

4.1

この作品が世に出てから今まで、あの手この手で腐る程サイコ・スリラーの作品が出ていますが、それらを観尽くしてからこの作品を観ても新鮮に感じる部分がありました。
犯人の演技にゾッとしたのを今でも覚えていま
>>続きを読む

ドライヴ(2011年製作の映画)

4.0

ニコラス・ウィンディング・レフンの才能が日本でも認知されるようになった秀作。
タランティーノで言うところの「パルプフィクション」的作品。
同時にライアン・ゴズリングの出世作でもある。

陰鬱なストーリ
>>続きを読む

We Margiela マルジェラと私たち(2017年製作の映画)

4.0

かつてのMaison Martin Margielaは、マルタンが離れ、Maison Margielaとなってからは全く別のブランドのように商業的になってしまいましたが、この映画はかつてのデザイナーズ>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

1.2

ゴズリング。君はイケメンだが、ディカプリオの黒歴史期のような道を歩まないで欲しい。

ドライヴやオンリーゴッドでは、とても素晴らしい役柄を演じていた。
大衆向けに出るにしてもインターステラーのようなコ
>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.8

幼少期、思春期、社会に出てからの3部構成で黒人社会の有り様とともに同性愛を描いています。

この映画にはほとんど白人が出てこず、あくまで黒人同士のコミュニティの中で現状と問題を表現しています。

美し
>>続きを読む

サスペリア(2018年製作の映画)

3.8

普段あまりホラーは観ないですが、ダリオ・アルジェント監督でピナ・バウシュなどへのオマージュがされてたコンテンポラリーダンスの要素もあり、トム・ヨークが音楽を担当してるということもあって観てきました。>>続きを読む

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.5

とにかくポール・トーマス・アンダーソン、ダニエル・デイ=ルイス、ジョニー・グリーンウッドの3人の仕事ぶりが素晴らしい映画です。

冒頭、少し耳に障るような不協和音で映画が始まるのですが、この映画は音が
>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.2

メメントを観て衝撃を受けた頃はクリストファー・ノーランがこんな大作を撮ることになるとは思いませんでした。

大衆的にも楽しませながら、コアな映画好きをも唸らせるようなノーランらしさもあって、良く作られ
>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.7

シングルマンで完膚なき美意識を魅せたトムフォードのアザーサイドの部分が存分に発揮されています。

正統派なイメージのトムフォードでも、やはり世界的なデザイナーの趣向には歪なものがあるというのがよくわか
>>続きを読む