猫ふみ夫さんの映画レビュー・感想・評価

猫ふみ夫

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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都市は満載の棚だ。
ぎゅうぎゅうの押しくらまんじゅうに小さな空間をどうにか見つけては、人やモノを詰め込んでいくことを繰り返している。

外国人監督が日本文化を描いたときに、どこかズレや違和感を感じるこ
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枯れ葉(2023年製作の映画)

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とても81分とは思えなかったぞ。
陰鬱で退廃的なトーンが時空を手延べうどんみたいにびよびよびたんと感じさせる。

それは監督の(監督なりに)耽美的な視点に基づいている。
ノスタルジーへの強いこだわり。
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シークレット・サンシャイン 4K レストア(2007年製作の映画)

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土曜の午後、ダメもとで座席確認してみたらガラガラだった。三連休なのにー。

「魂を揺さぶる感動作!」とヒューマントラストシネマの作品ページに書いてある。多分そうだった。両手にかかえたタマシイ(的ななに
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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主人公と同じように、中学生のころ母親から『君たちはどう生きるか』を渡されて読んだ(内容はほとんど覚えてない)。そして同じようにその母はもういない。

難解だという感想をよく聞く印象がある作品なので、よ
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

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上映後、「すごい人たちがたくさんお金使って人を集めて(監督3人もいる)本気出したらこんなにすごいのかー!」と一文字残らずクチパクしたかのようなニセの記憶が呼び覚まされる大作。圧倒。スパイダーマン知識
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EO イーオー(2022年製作の映画)

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エンドロールを観て「6頭もいるんかい!」と心の中で叫んだ。

ロバのイーオー(ディズニーのあいつよろしく鳴き声が由来である)役を演じているのは6頭のロバである。
さまざまな条件での撮影があるので、動物
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

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ラジオの深夜放送をはじめて聴いたのは14歳のころだった。
夏休みの宿題を最後の3日間でやるタチだったわたしが、夜なべのお供にとラジオ欄から爆笑問題の番組を選んでみたのが最初の体験だ。
そのときも、あれ
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郊外の鳥たち(2018年製作の映画)

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測量機のレンズから街が見える。
街はどうやら地盤沈下していて、わたしたちのいる空間は少しずつ歪んでいっている。

時間を超えたその場所で、少年たちが森の中をずんずん歩いている。どうやら「郊外」というの
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