まつのまつさんの映画レビュー・感想・評価

まつのまつ

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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.6

理解し飲み込むことが難儀だが、確実に心に残る作品。

ファーゴ、スリー・ビルボードのフランシス・マクドーマンドの現実味のありすぎる演技と、現実にノマドをしている人物が出演し、半分ドキュメンタリーの手法
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.6

予想を上回る派手なアクションと、虐げられた女性の強さというサブテーマで驚かされた作品。

まず主人公のジイさんが強すぎる。いくらなんでも不死身過ぎて、映画のイマジナリーラインが微妙なほど。タイトル通り
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.3

安心のアントワン・フークア監督作品。盟友のデンゼル・ワシントン主演。CIA職員役がダコタ・ファニングで驚き。

イコライザーナポリ死神編。もはや人間を超えた死神並の戦闘力と演出で、アクションシーンはハ
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.4

イギリス王室の宮廷物映画。アン女王とその側近の女官の物語…はいいけど、日本人には馴染みの無い時代物。

美術、衣装も素晴らしいが、なんといっても主演女優三人、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ、オリヴ
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

1.9

テレビスペシャル並の予算不足感のあるチープな作品、全くオススメしない。

原作は館内の密室と館外の密室状況を上手く関連付けた新機軸のある作品で楽しめただけに、映画はとても残念な結果となった。

・ゾン
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.4

渋い声優陣の演技を堪能でき、原作ファンもニッコリな帰結を見せてくれる良作。

ほぼ横溝正史な舞台建ての中、木内秀信、関俊彦、古川登志夫らの申し分ない声で、鬼太郎父と主人公水木のブロマンスを楽しませてく
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パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

3.6

新しいカーアクションを提示してくれる良作。

マクガフィンとなる貸金庫の鍵の重要性に説得力が欠けるものの、主人公と子供の関係性の変化、多彩で飽きさせないアクションで最後まで楽しませてくれる。
血みどろ
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戦場記者(2022年製作の映画)

3.2

TBSの社員記者須賀川さんの戦場取材ドキュメンタリー。
ほぼクレイジージャーニーで放送した内容なので新味はそれほど無い。
ただ、この中東支局長(所属は本人だけ)の記者のおかげで、今まで見たことが無いリ
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オーメン(1976年製作の映画)

3.7

ホラー界の金字塔作品。さすがの出来栄え。

グーニーズ、リーサル・ウェポンのヒットメーカー、リチャード・ドナー監督。実家と思っていた監督がかなりイカした作品を作ってくれていて嬉しい。

音楽も盛り上げ
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.3

映像のインパクトが強くて長年気になっていた作品。

作品のテーマとして、冷戦時代にソ連という大国に良いようにされてしまう小国のチェコの悲哀が感じられる…が、他にも深いテーマがレイヤーとして潜んでいそう
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

鬼才ギレルモ・デル・トロ監督作品。今回は大きな賞を受賞しているが、いつも通り作品ごとに合う合わないが分かれる作風。
今回は自分の好みには合わなくて残念。ただし、全体としてクオリティの高いウェルメイドな
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.3

丁寧な作りで、特に欠点は無いが、大きな引っ掛かりもなかった惜しい作品。

聴覚障害という大きな設定を日常生活の何気ない描写まで落とし込み、健常者が普段気づかないものに気づかせてくれる。

ボクシングシ
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.5

骨太だけど洗練された作品。

予備知識無しで観た感想では、カードカウンティングしないのかい、イカサマでプレイするギャンブル映画じゃないのかい、という安直な内容になるところだった。

オスカー・アイザッ
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

2.9

高すぎる評価と手ぬるい内容が一致しない作品。

原恵一監督作ということで期待しすぎてしまったかもしれない。
手ぬるくありがちな登場人物たちのいじめ描写、先の読める展開、登場人物達の素性がいつまでも互い
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ブラック・レイン(1989年製作の映画)

3.2

松田優作の遺作、高倉健と松田優作の共演、監督はリドリー・スコット、撮影はヤン・デ・ボン、音楽はハンス・ジマー……内容も画面の作りも周辺のエピソードも盛り沢山過ぎる作品。
足し算しかないのかとリドスコ御
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市子(2023年製作の映画)

3.4

新味が無い物語が、巧みな時制の入れ替えと、杉咲花のとんでもなく素晴らしい演技力で高い完成度を持つことができた作品。

物語としては、「実はこの人の正体は誰なんだサスペンス」で、行方を探すことで社会的な
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.4

ジャズの面白さ、格好良さを伝えてくれる良作。
原作の第2部と言える東京編を映画化している。内容と尺のバランスを程よくまとめていて、原作未読のまま本作だけでも楽しめる。第1部となる仙台・高校生編は描かな
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

恋愛の始まりから終わりまでを描く良作。観客側の過去のあるある体験を否応なく思い出させる、力強い作品。

良い所:
・余命何年とか交通事故とか、外的な要因ではなく、主人公たちそれぞれの理想と現実の生き方
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.9

ミュージカルの傑作をあのスピルバーグがリメイクした作品。
伝説の傑作を超えることはどうしても無理というものだが、ストーリー運び、ダンスシーンなどをブラッシュアップして見応えバッチリな作品に仕上げてくれ
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友は風の彼方に(1986年製作の映画)

2.8

レザボアドッグスのパクリ元として長年見たかった作品。
前年の男たちの挽歌に始まる男同士の熱い友情、ブロマンスを描く香港ノワール映画。
当時の香港の雑多な町並み、時代感のあるファッションなど好感は持てる
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

シャマランだから見たけど、それ以上に価値を提供してくれない映画。

ロン・ウィーズリーことルパート・グリントの、地に足の着いたレッドネックっぷりを見られるのはありがたい。

役者陣の好演で最後まで見通
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.0

140分の時間とビッグバジェットを無駄に使った駄作。

一作目に感じさせてくれた新鮮さ、ブラックな悪乗りは鳴りを潜め、退屈で緊張感のない作品となった。
エルトン・ジョンまで使って、みっともない歌唱と体
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ゾンビーバー(2014年製作の映画)

3.1

あれ?面白い…。わざわざ評価コメントを入力するほどでもないけど、それなりに面白くて最後まで見せてくれる作品。
B級ホラーのファイナルガールが誰になるか、最後まで分からないのが自分的にミステリーだった。
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

リドリー・スコット監督作品。
スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、ハーヴェイ・カイテル、マイケル・マドセン、ブラッド・ピットの豪華俳優陣に加えて、音楽はハンス・ジマー。

鑑賞直後は、モタモタし
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

リドリー・スコット御大86歳の作品。フランス革命に始まり、ナポレオン戦争と言われるいくつかの戦争を妻のジョゼフィーヌとの関係性を主軸に描く。
いびつな部分はあるものの、戦争映画として非常に見応えのある
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

3.4

佳作。

ソマリア内戦勃発時に、韓国大使館員と北朝鮮大使館員が呉越同舟で国外脱出を図る、という美味し過ぎるストーリー。

ただ、開始30分間の物語上のセッティングがやたらとモタモタしている。感情移入で
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

静かで激しい逸品。

ケイト・ブランシェットに当て書きされた脚本の通り、本人以外には考えられない主人公を、とんでもなく高い演技力で演じきった。

後半に行くにつれ、幻想・妄想が日常に入り込んでくる。静
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キャロル(2015年製作の映画)

3.7

主演二人ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラが美しすぎる。
衣装、ロケーション、各種美術もクオリティ高く世界観を構成し尽くしている。好き。

音声無しでもきっと楽しめるほど。
自信を持ってオススメ
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アタック・オブ・ザ・キラートマト(1978年製作の映画)

3.1

愛すべきバカC級映画。気合を入れず、なんとなく見る正月映画として良い出来。

何十年と見たいと気になっていた作品。とはいえわざわざ探したりレンタルするほどではなかったので、アマプラで視聴できたのはあり
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