upfieldさんの映画レビュー・感想・評価

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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.8

豪快で力ずくのアクションと爆発的な加速度。これぞマッドマックスですよね〜❗️
無敵のタンクローリーはスピルバーグの『激突!』を思い出した。
フュリオサの目力と佇まいが凛々しい。報復の連鎖は断ち切れるの
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快盗ルビイ(1988年製作の映画)

3.7

キョンキョンの全てのショットが可愛い。
オシャレで子供のように無邪気なルビイの姿は、後の小泉今日子の活躍を予感させる素の顔でもあるのかも?
おとぎ話のようなロマンティックコメディーでした。
真田広之の
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.7

思ったほど怖くなくて、ユーモアとサスペンスの塩梅もよく、澱みない語り口が心地よかった。
たとえこれがフィクションだったとしても、世界のどこかでこんなこと起こってるかもしれないと思った。
ラストの足が飛
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白い巨塔(1966年製作の映画)

4.0

すごい迫力❗️圧倒された。
田宮二郎演じる財前五郎は歌舞伎役者のよう。
大学病院の教授選のなりふり構わぬ攻防戦に、医療裁判という法廷劇が加わる。
名誉と権力に取り憑かれた人間はおぞましいものがあるが、
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.4

ティファニーのウインドウを眺めながらパンとコーヒーの朝食をとるオードリーが、スタバのコーヒー片手に闊歩するOLに見えて実にモダン。
天真爛漫な娼婦は本当の愛を知らなかったのですね。
テーマ曲『ムーン・
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疑惑(1982年製作の映画)

3.9

桃井かおり演じる昭和の悪くていい女がもはや清々しく感じる。
容疑者の桃井かおりと弁護人の岩下志麻、お互い認め合ってるはずなのに、女のプライドは決して譲らない。
「嫌いだな~私、あんたの顔」ってよく言え
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Ryuichi Sakamoto | Opus(2023年製作の映画)

4.2

晩年の坂本龍一は音が消え入るまでの減衰音を好んでいたけれど、それは命が消え入るまでの自分自身の姿をそこに見ていたのではないかと思った。
老いた肉体から今なお溢れる創造の意欲を感じた。
最後のopusが
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

すごいもの観た・・・。
しばらく席を立てませんでした。
もし、この世に善と悪があるのなら、その対立軸は次第にねじれて歪んでゆき、ガツンとハンマーで殴られ、漆黒の闇に放り出されたような気分なのだ。

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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.5

古くからの友人同士なのに、まるで恋人のすれ違いのような微妙な気まずさを、都会から離れた大自然の瑞々しい悠久の時間が包み込んでいるかのようだ。
「悲しみは使い古した喜び」って言葉は言い得て妙。

友人同
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七人の侍(1954年製作の映画)

4.1

ようやく観ました、この名作を。
豪快でエネルギッシュな三船敏郎演じる菊千代初め、七人それぞれのキャラ立ちがいい。
雨の中、泥だらけになった迫力ある合戦シーンはやはり圧巻ですね。
これが面白いってことだ
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レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う(1994年製作の映画)

3.5

前作でメキシコまで渡った彼らが今度は故郷を目指すロードムービー。
モーゼってお前のことか〜w🤣
前作と変わらぬオフビート感は癖になりますね。彼らに身を任せると、少しだけ幸せな気分になれる。

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.3

素晴らしかった‼️
この映画で2度、ふたりが全く言葉が出ないシーンがある。
人生でこんなに思いが詰まった瞬間って何度あるだろう。
どんな結末だろうとふたりの間だけに流れる限られた時間はあまりに尊かった
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Winny(2023年製作の映画)

3.6

誰が悪いか詮索するのではなく、前向きに行きましょうよ、という金子さんの言葉が沁みた。
東出昌大さんが実にはまり役でしたね。
自分もWinny ユーザーだったけど、どこか偏見は持ってました。こんな真相が
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麗しのサブリナ(1954年製作の映画)

3.8

なんという美しさ、なんという麗しさ‼️
70年も前とは思えない洗練されたファッションセンスと凛とした佇まいにため息が出る。
ビリー・ワイルダー監督らしいラブコメディーで、妖精オードリー・ヘップバーンを
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.6

血生臭いのに血の匂いがしない、体温も感じない。神話のような悲劇を描きながら、無味無臭の気味悪さを感じた。
バリー・コーガンの無機質さがそう感じさせたのかも知れない。
ちょっと苦手かもと思いつつ、最後ま
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鉄道員(ぽっぽや)(1999年製作の映画)

3.9

わがままなわけでもない、頑固なわけでもない、どうすることも出来ないだけだ。
きっと世の中にはそんな人がごまんといて、「仕方ないっしょ」と肩を叩いてくれるのが高倉健さんなのだと思う。
どんな人生でも幸せ
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.0

シャーリー・マクレーンもジャック・レモンも表情がコロコロ豊かですね。決して人を傷つけない嘘をつくバクスターが優しすぎます。
フランもテニスのラケットでスパゲッティー茹でるのかな?それもなりゆきか。
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スーパーフライ(1972年製作の映画)

3.4

カーティス・メイフィールドのサントラとファッションと車が飛び抜けてカッコいい。
ハーレムの麻薬売人が自由を求めるいかにもB級映画っぽい作りなのだが、これ全て黒人のスタッフで作られたブラックスプロイテー
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ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.5

オリジナルの『ソウルメイト/七月と安生』の興奮冷めやらぬまま韓国リメイク版に駆け込みました。
ストーリー知ってるのに初めて観るように心揺さぶられた。
大嫌いだけど大好きって最高の愛の証ですよね。
なぜ
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.4

ガツンとやられた。
爽やかな青春ものだとばかり思ってたのに、まるでギリシャ神話のようではないか。
ひとりの男を巡って七月と安生の運命の歯車が狂ってゆく。
相手を思いやる気持ちが結果的に相手を傷つけるこ
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.2

『ミツバチのささやき』を初めて観てからずいぶんと時が過ぎたのだな。ずっと共に老いることについて考えながら観ていました。
ひとりの俳優と映画監督。映画を通じて彼らは共に寄り添いながら老いていた。
忘れが
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.7

モノクロームの静止画を紙芝居のように繋いだたった29分の短編映画だけど、静止画と静止画の間に深淵な時空を想像するので長編映画のような重厚感がある。
SFっぽくないSF映画っていいな。

恐怖の報酬(1953年製作の映画)

4.0

凄まじい人間の欲望と執念だった。最後はある程度予想はしていたものの無常感が半端ない。
大金を賭け、爆薬を命懸けでトラックで運ぶルイジとジョーの関係性の変化が面白い。
いつ爆発するか分からないスリルと人
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

ずっとこの時間の流れに身を委ねていたいと思った。
とても困難なことが起こっているのに、何も起こってないように事を収めてくれる人がいる。
人はただ心穏やかに過ごしたいのだ。
自分もそうありたいと思った。
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豚が井戸に落ちた日(1996年製作の映画)

3.8

ホン・サンス監督作は初めて観ましたが、ゴダールやエドワード・ヤン的な刹那を感じますね。
男女4人の人間模様をありのままに乾いたタッチで描いている。
なるほどそういうことかと後から繋がってくる群像劇は大
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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

4.1

デビッド・リンチ監督をグロくて難解だと今まで避けてきたことを後悔しました。
倒錯した愛と狂気すらもスタイリッシュで、グロさと難解さもちょうどよいクライムサスペンス。
ちょっと謎めいたラストもいいですね
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ブラックベリー(2023年製作の映画)

3.7

疾走感あって面白かった❗️
ブラックベリーの携帯電話持ってる人が羨ましかった時期ありましたね。
成功に取り憑かれたCEOは滑稽ですらあるけど、運命の悪戯のようでなんとも無情。
申し訳ないけど、成功者の
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地雷を踏んだらサヨウナラ(1999年製作の映画)

3.3

戦場カメラマン一ノ瀬泰造。
彼はなぜ危険を冒してまでアンコールワットにこだわり続けたのか。
戦争の悲惨さを世に伝えるという正義感とは違う、単純にすごいこと成し遂げたいという無鉄砲で純粋な少年のようだ。
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