もへあさんの映画レビュー・感想・評価

もへあ

もへあ

(1990年製作の映画)

3.6

いかりや長介と笠智衆が最高。最後の話は、まんまつげ義春の旅漫画という感じ。

全身小説家(1994年製作の映画)

3.5

自身の語る生い立ちがことごとく嘘八百であるという「嘘つきみっちゃん」だけれども、その周りに集まる人の心酔具合はすさまじく、いわば「人たらし」の極致。
葬儀での瀬戸内寂聴のスピーチがすごい。

真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.7

カウリスマキにしては劇的な出来事がおこる映画だけど、全体的にはいつものトーンで気軽に見られる。それでいて最後にはなんとも言えない余韻が残る。マッティ・ペロンパーがかっこいい。

火宅の人(1986年製作の映画)

4.2

最初から最後まで全シーンが感情に響き、笑ったり泣いたり、疲れてしまった。父親を「父!」と呼ぶ子どもたちがとにかく眩しい。

鬼婆(1964年製作の映画)

4.0

一つ一つのカットが全部キマりにキマっていて超かっこいいし、音楽もすごい。そして人間くさいキャラクターや、クスリと笑える不思議なユーモア。最後には爆笑!最高!!

さようならCP(1972年製作の映画)

3.5

ドキュメンタリーというより前衛映画という印象を与える、強烈なイメージの数々。人混みの中、地を這いずりまわるCP当事者を捉えるカメラは「見世物的」ですらあるけど、その時代と、その後の活動を含めた「青い芝>>続きを読む

ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

タイトルから、こんなに切ない映画だと思わないよ!まあ邦題も直訳だし、内容に全く偽りはないし、トンデモ設定と展開のヘンテコなストーリーなんだけど、とにかく演出が渋い!
ヒトラーを殺したことも、ビッグフッ
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シティーハンター(2024年製作の映画)

3.3

鈴木亮平のキャラ造形は本当に完璧。声まで神谷明になっちゃうのすごい
映画としては、漫画的表現がちょっと寒くなっちゃってるのが残念。アケションはかっこいい。

トマホーク ガンマンvs食人族(2015年製作の映画)

3.9

序盤のちょっと間抜けなやり取りも最高だし、中盤の、いかに休憩を挟みながら馬と徒歩で荒野を進んでいくかというしんどい旅路も、リアリティを追求していて上手い。そして終盤の恐ろしいバイオレンスと緊迫する戦い>>続きを読む

コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.7

劇伴がいい!伊福部昭リスペクトを思わせる怪獣映画的なのとか、コカインで覚醒する熊の後ろで流れる妙に猛々しく英雄然とした曲とか。

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.9

マッコールさんここに極まれり!っていう容赦なさ。最高。

イコライザー2(2018年製作の映画)

3.7

マッコールさんの愛溢れる第二作。戦闘シーンは少しでいいので、街の人々とニコニコで交流してるだけの人情モノとして延々と観ていたい。

罪と罰(1983年製作の映画)

3.4

しんどい題材でどうしても辛気臭いんだけど、マッティペロンパーだけはこの時から最高にキャラが立ってて嬉しい。

時の支配者(1982年製作の映画)

3.8

メビウス✖️ルネ・ラルーの完璧とも言える組み合わせ。カッコいい!

メランコリア(2011年製作の映画)

3.6

夢で見る世界滅亡の様子に似ている。ああ、こんなにあっけなく終わってしまうのかと、現実味のない現実を見るような。

アフリカン・カンフー・ナチス(2020年製作の映画)

3.5

バカでくだらない設定と裏腹に、意外なほどしっかりしているカンフーアクションと、素朴で愛おしいテーマ曲が最高。

酔いどれ天使(1948年製作の映画)

3.8

やっぱり黒澤明!という、画づくりとシーンの流れが美しいお手本みたいな映画。戦後のリアルな町と人々が映し出されている感じもいい。
そしてダンスホールでの笠置シヅ子の「ジャングル・ブギ」。謎の凄い迫力にや
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ピンク・フロイド/ザ・ウォール(1982年製作の映画)

3.5

ストレートな反戦のメッセージを背景に、それによる父不在と母の過保護で狂っていく主人公。セリフはほとんどなく、MVのようでもあるけれど、苦しみはしっかり伝わってくる・・・つらい!
ロックファンの熱狂とフ
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.8

10年ぶりくらい?に再鑑賞。
全く色褪せない、愛おしさMAXのボンクラ感。でもライブシーンは普通にかっこいい。
好き。

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.6

夢の中のように場面と時系列がぐちゃぐちゃになる編集が、錯乱した脳内を表しているようで面白い。「ロスト・ハイウェイ」の頭グワングワンはここからきてるのか〜!

オーケストラ・リハーサル(1978年製作の映画)

3.7

風刺的で痛々しくも笑える、ある意味コテコテなコメディだった。フェリーニ、そんなに映画関係者にムカついてたの?
途中で”「8 1/2」って精神分析の映画なの?”と茶化したような自己言及があるのも面白い。

オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.5

よくあるシチュエーションスリラーと思いきや、清々しいほど血が出まくるスラッシャームービーで、満腹。

ロッキーVI(1986年製作の映画)

3.4

「カウリスマキ作による”ロッキー6”」 というメタ情報だけでお腹いっぱい。中身は期待通りのバカ映画。なんだこりゃ!

ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.8

ジョンウィック的「殺し方見本市」とでもいうべき前半から、怒涛の後半までテンションが落ちることなし。何かを突き抜けた感がある。

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

3.9

静かな語り口で、でも既存の映画をコケにしたような挑戦的なイメージもある。とにかくみんな気弱なくせに虚勢を張る感じが可愛くてたまらない。

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

3.6

白人至上主義者の悲しい身の上が招く悲劇・・・かと思いきや、純粋なバカがバカやってはちゃめちゃになる話だった。酷すぎる・・・笑
緊迫感と居心地の悪さをワンカット撮影がうまく演出していると思う。

ノロイ(2005年製作の映画)

3.9

リアリティのあるファウンドフッテージもので、真相を追いかけるサスペンスと気味の悪いザワザワ感が絶妙。後半のホラー映画的盛り上がりも抜群。

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.0

キモくてヘンテコなエロスとサスペンス。でも意外と丁寧なつくりで、なんだこれ!を愉快に楽しむちょうど良さ。肉肉しいマシンをはじめ、ビジュアルの狂い方は至高。

Saltburn(2023年製作の映画)

3.9

ヒリヒリ痛いけど、ゲラゲラ笑えもする、ある意味痛快なブラックコメディ。浮世離れした家族に入り込んだ、ただ一人の「リアル」なバリー・コーガンの壊れっぷりに拍手。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.7

ゴジラが街を破壊するシーンのクオリティは歴代トップかも。戦争における特攻精神へのカウンター的な描き方も悪くないと思う。ドラマパートにもう少しリアリティがあればなあ・・・