doiさんの映画レビュー・感想・評価

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花は嘆かず(1957年製作の映画)

5.0

マイナスの符号を背負って歩く菅佐原英一。借金のための婚約、借金のための謝罪ってとにかくマイナスの引きが強すぎる。自分を卑下することで人の注意を引こうとする典型的な自己愛商法。大阪で同じ顔の川喜多と合流>>続きを読む

ホット・スポット(1991年製作の映画)

5.0

この町でやることはふたつ。テレビを見ることと…テレビを持ってない?すべてマドセンの筋書きどおりに男性エネルギーを発散させるドンジョンソン。チャックを下げるジー…という音までよく聞こえる、生々しいほどに>>続きを読む

野獣の復活(1969年製作の映画)

5.0

こいつらに風呂を教えてやってくれないか…しみじみ優しいセリフ。もっと隅々まで見せてほしい素敵なグランピエ三橋ハウス。巨大なガラス瓶にドライ系、照明の根元まで木目ウッド。とにかく無駄に段差のある家最高。>>続きを読む

イバラ・夜の祈り(2023年製作の映画)

4.0

失われた未来の記憶と過去の自主映画の栄光に縋りつくアラポテト梅味箱買い男、どうしようもない人間に成り果てたけど血のついた手ぬぐい姿でも妙に見苦しくない夜明けのマジック。一番ハードな記憶からは多分いまだ>>続きを読む

アッシイたちの街(1981年製作の映画)

5.0

新島に接近するアベック台風の報せ。鶴見の町工場は火の車で、悠々帰宅のASSYバンドを出迎える古谷一行と江藤潤の抑制ゼロの兄弟ゲンカにすでに暑苦しさ最高潮。納期の厳しさを象徴する橋本治にアッシィぶちまけ>>続きを読む

恋人(1960年製作の映画)

4.0

南原先輩のティーセットを割ってしまって家出するならわかるけど、雪山のベストな判断を疑われて家出した豊三さん善悪の揺らぎ。園長兼マダムの茉莉子バーにケンカでなだれ込んできた愚連隊みて豊三さんの将来心配し>>続きを読む

この声なき叫び(1965年製作の映画)

4.0

スタイルを隠しきれないハモニカ長屋の正和と偏見にみちた世界。正和口調と親和性の高い聾唖演技。軽薄な大学出の新聞記者って満点の園井さんと十二歳の正義感、デートと称して聾学校に呼び出される南田洋子と最高の>>続きを読む

小説家の映画(2022年製作の映画)

5.0

スピリチュアルの失敗例。誰も感情を表さない大人の会話は地獄の会話。自分のことは煙に巻いて他人の言葉に突っかかる。自然になじむ水のようなキムミニ。禁煙の屋上でタバコを吸う背中。手話とミーハー。小説家の撮>>続きを読む

愛は惜しみなく(1967年製作の映画)

4.0

雲仙の双子がみていた荷台から転がるおこりんぼの靴。急なデザイナー修業でもすんなり東京に溶け込む園まり見出す園井さん(桂木創)登場、と同時に中台祥浩さんのダニ活動が本格的にスタート。自宅にいても黛ジュン>>続きを読む

ウディ・ガスリー/わが心のふるさと(1976年製作の映画)

5.0

ウディガスリーの人生を知らされるのではなく私たちはただウディガスリーの目になって世界を見る。ウディガスリーは流れていく、もっと正確にいえば水で世界へ行き渡っていく。でも土地はうるおわなくて今後もうるお>>続きを読む

よみがえるブルース/トゥー・レイト・ブルース(1961年製作の映画)

5.0

田村正和に引けを取らないというかここまで来ると重症、はまり込んだ自己愛の泥沼から一生抜け出せないボビーダーリンのふっくらした絶妙なビジュアル。自分は芸術家だという特権意識はありつつもオトコを試される瞬>>続きを読む

空いっぱいの涙(1966年製作の映画)

5.0

ピクチャーパーフェクト正和、破裂寸前のアーティストというか芽生えはじめた男性の自意識。ひとりで姿くらますだけの勇気はなくて晃子を道連れ、でもポッと出にもポッと出の誇りがあって我慢くらべの恋。とにかく正>>続きを読む

アイ・ジョージ物語 太陽の子(1962年製作の映画)

3.5

猫いらず入りの汁をうまそうに啜る加藤嘉と港の荷役、三田佳子は新品のシャツをプレゼントして歌手への道をひらく。アイは石松のアイ、愛は情事にもつながるんでね…不敵な興行師西村晃はラ・マラゲーニャ抜け出して>>続きを読む

パッション(1982年製作の映画)

5.0

まんまと乗せられ大興奮。波・サウンド・さじ加減

ロマンス祭(1958年製作の映画)

4.0

胸に一物手に荷物、いちど聞いただけでそこそこ疲れるギャグをエンドレスに引っ張るオープニング。金語楼とチエミのテレビ越しのおしゃべりはワンアイデアを骨の髄まで使い切る省エネ度の高い笑い。フランク呼びでフ>>続きを読む

稲妻(1967年製作の映画)

5.0

遅ればせながらこんなの見せてくれて本当にありがとうございます。倍賞千恵子の四六時中冷めきった目、信じられないほど上手い。望月優子が先頭に立って引っ掻きまわす中でニート画家柳沢に枯れ穂積、自分が知らない>>続きを読む

手さぐりの青春(1959年製作の映画)

5.0

いかにも下世話な展開を期待させておいてより残酷な方向へ成沢脚本。娘と同じように見られてた鰐淵晴子がピアノの前でこらえきれずに泣きだすと奥でモモコちゃんもつられて泣いてしまう。モモコちゃんが家のなかで歩>>続きを読む

一晩中(1982年製作の映画)

4.0

めずらしく他人の生活に目を向ける余裕のあるアケルマンのほぼアート表現。いつもは自分の世話で精一杯なのに、満たされる人間がいれば満たされない人間もいるみたいなわかりきった視点で急に高みの見物。他の作品だ>>続きを読む

俺に賭けた奴ら(1962年製作の映画)

5.0

青木富夫!覚えました。バーテンが賭け金返せってボクサーに掴みかかるってだけでも良い脚本なのに。あの遊んでたライトも欲しくなる。葉山良二は誰からも尊敬を集める元チャンピオンだけど致命的な欠陥が。清水まゆ>>続きを読む

海峡、血に染めて(1961年製作の映画)

4.0

常に上半身パツパツで熊みたいな髭の葉山良二の耳かきトーク。シュッとした海上保安庁の制服和田浩治またしてもスーパー新人だけど、船ですれ違った幼なじみの海女清水まゆみに呼ばれて「誰だーい」ってあんまりな返>>続きを読む

東京騎士隊(ナイツ)(1961年製作の映画)

5.0

最初の音楽室の演出の尖り具合だけでもアテられそうだったけど不思議と嫌じゃなかった。会話しながらランプに仕込んだレコーダーばれるばれないスリル、徳武組の殴り込みを撃退する剣道部とフェンシング部の活躍、般>>続きを読む

怒れ毒蛇 目撃者を消せ(1974年製作の映画)

5.0

高強さん、田宮二郎の空手アクション本当に素晴らしくて何回あっても良い。最初は高強さんが母親を老人ホームに入所させた帰りに林の中で近所に通報されて、それぞれお洒落して雪山で、最後は病院の屋上で。高くジャ>>続きを読む

裏町のお転婆娘(1956年製作の映画)

4.0

素晴らしい江利チエミ、高英男仕切りのスリミュージカルもセシボン。有名な出演作は別にそんな好きでもないんだけど、高英男ってとにかく言いたくさせる名前。フランキー堺の雨に唄えばもなんだかすごい。あとスリー>>続きを読む

夜霧の訪問者(1975年製作の映画)

5.0

二枚舌三枚舌お手の物、キャラの切替も瞬時にできる器用な清水章吾さんビリヤードで優勝するのもアリバイ作り。作り話の引き出しも無限で一応全部筋が通ってるのもすごいし、クロードチアリの席数少なくてチケットの>>続きを読む

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