アヤナさんの映画レビュー・感想・評価

アヤナ

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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

とても良かった。

ラスト、舞台上で手話によって語られる言葉は、どんな静寂よりも静かに、優しく心の中に落ちてきた。

相撲道~サムライを継ぐ者たち~(2020年製作の映画)

4.5

力士はすごい。
怪我をしても、痛くても辛くても、弱音を吐かない。一日一日を人生を賭けて闘う。
観ていると力が湧いてくる。
だから自分は大相撲が大好きだ。

こちらの映画は、2つの相撲部屋、境川部屋と高
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

好きなところがたくさんある。
でかい魚を捌くときの生命と触れ合う感覚。
最初は得体の知れない存在だった青鷺にだんだん隙が出てきて、最後には友達になるところ。
新しい命と共に甥っ子の母になることを決心し
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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

4.0

観終わった友達みんなが勧めてくるので楽しみにしていました。なんとなく勝手に「こくてつのぎょえい」と読んでいましたが、正しくは「くろがねのサブマリン」なんですね…。

この映画ははじまってすぐに何かが起
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星くずの片隅で(2022年製作の映画)

4.7

優しい映画だった。
コロナ禍の香港、まともにマスクも買うことのできない低所得層の人々の、懸命な日々。

キャンディ、努力してもなかなか生活はうまくいかなくて辛かっただろうなぁ。「娘は将来わたしを恨むだ
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怪物(2023年製作の映画)

5.0

是枝監督は一貫して、社会のはみ出しものを優しく肯定してくれる。
今回もそうだった。
素晴らしかった。
最後は音楽も何もかもが美しくて泣いていた。

ゴッズ・オウン・カントリー(2017年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃ良い映画だった…。
観て良かった。心を持っていかれた。

同性愛の物語であり、その文脈を無視しては存在し得なかった映画だろうとは思う。
それでもおそらく観客は言いたくなる。
ゲイであろうと
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誰も知らない(2004年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

1988年の巣鴨置き去り事件をモチーフに作られた映画。

柳楽優弥演じる長男アキラが魅力的で、惹き込まれる。妹や弟の父親に対して見せるはにかんだような表情も、遊び友達に見せる無邪気な少年の顔も、弟妹た
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

最初からクレジットを延々と流す演出ははじめてだった。
あぁこれは「わかる物語」ではないのだろうなという予感。
実際わかりにくい映画だった。

自分の持つ権力に無自覚なター。
音楽に対して真面目すぎて、
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新生ロシア1991(2015年製作の映画)

4.5

ある程度関係性を知っていないと内容理解が難しいかもしれないけど、
映像を見てからあとで勉強しても意味はある。
それくらい映像の力は圧倒的。
よくぞこの記録を集めてくれたと思う。
若き日のプーチンも映っ
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.5

全然お客さんが来ない時期のかもめ食堂の資金繰りや、フラッとやってきたフィンランドでの生活費はどうしてるのか?ってところが気にはなりますが、そこはちょっと置いておいて。

日本社会から外れてのんびり自由
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

4.5

観たことを後悔するくらい、悲惨な映画。
気持ちが落ち込んだ。

あれだけ周りに大人がいながら、誰も周平を救い出せなかった。
秋子には誰の声も届かなかった。
後から言うのは簡単だが、他者が彼らを目の当た
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

国家や世間に左右されず、物事の判断を自分で下せるか、正しさのために行動できるか、自問させられた。
優作の「僕はコスモポリタンだ」という言葉が印象的。

でもどうしても聡子を陥れなければいけなかったんだ
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星の子(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

芦田愛菜の表情に魅入ってしまった。

一家は宗教に入っていて、両親は特別な水で湿らせたタオルを頭に乗せて生活をしている。
周りの友達からはあんたの家は変だと言われている。
お姉ちゃんはある日家を出て行
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

最後の方、ムギくんはどっちかというと内在系の人生を、キヌちゃんはどっちかというと超越系の人生を望んだのかなぁ。

好きなものが同じで惹かれ合って、現実とのギャップを知って、どちらかが変わらざるを得なく
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海街diary(2015年製作の映画)

5.0

優しくて不器用な彼女たちのこれからが、良き日々でありますように。
恋をして、仕事をして、傷ついても、お互いが帰る場所であり続けますように。
そう願う。

千年女優(2001年製作の映画)

5.0

久々に観た。
回想と銀幕の世界が入り乱れ、時空が錯綜する。
音楽と映像の疾走感が良い。
混沌の中でも、千代子の想いは恐ろしいくらいに真っ直ぐだ。
誰かを慕う心、恋焦がれる気持ちは、こんなにも人の原動力
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男はつらいよ(1969年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

初寅さん。
めちゃくちゃおもしろかった。
寅さんの早口で調子の良い口上が最高。
感情的で、明るく、口の悪いひっちゃかめっちゃかな人々が愛しい。

好きな人との仲を寅さんに意地悪されて怒っていたさくらが
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アネット(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

とにかくアダムドライバーがカッコよくて愛しい。
オープニングが素晴らしい。
人格を持ってアネットは人間になる。それまでヘンリーは一体何を見ていたのか。

小さいおうち(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

おしゃれな小さなおうちを建て、品の良い召し物を着て、クラシック音楽を楽しむような美しい奥様が、戦と仕事の話ばかりの夫ではなく、芸術家である板倉さんに惹かれるのは必然だった。

板倉さんとの逢瀬の後、出
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空白(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

自分だけの世界で生きていた父が、亡くなった娘や周りの人達の世界を知り、自分だけの世界から開かれていく。
彼が、娘と同じように同じ絵を描いてみるという行為に辿り着いた時、この映画の意図を知った。良い作品
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

4.5

主要人物みんな強烈な存在感で、癖になりそう。
そしてアダム・ドライバーにやられた。完璧なマウリッツォだ。