映画狂の詩さんの映画レビュー・感想・評価

映画狂の詩

映画狂の詩

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ゴーストライター(2010年製作の映画)

3.7


ユアン・マクレガー、やっぱり良い。
トレインスポッティングシリーズやスターウォーズなんかの彼とは違って、今回は感情をあまり表に出さず、割と常に冷静でシニカルな役どころ。
だけど、しっかりと何をどう思
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レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで(2008年製作の映画)

4.4

「自分だけは特別」って誰もが抱く感情だと思う。そんな根拠のない自信に本気でしがみついてしまう夫婦の物語。

ケイト・ウィンスレットとレオナルド・ディカプリオの扮するウィラー夫婦は、コネチカット州の郊外
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セッション(2014年製作の映画)

4.5

ラ・ラ・ランドの監督、デミアン・チャゼルの監督作品ということで鑑賞。ラ・ラ・ランドも心に来たけど、この映画も心にズドーンと衝突してくる感じ。

ラ・ラ・ランド がどちらかといえば、夢見る人たちに光を当
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マッチスティック・メン(2003年製作の映画)

4.0

「ナショナル・トレジャー」シリーズなどを観て、タフガイのイメージが強かったニコラス・ケイジ。本作はそんなニコラス・ケイジの個人的なイメージを一新する、どことなく頼りなくて不器用な父親、という役柄で出演>>続きを読む

恋する惑星(1994年製作の映画)

4.1

まだイギリスの統治下にあった1994年の香港が舞台。ごちゃごちゃとビルや屋台が立ち並び、人であふれる混沌とした九龍で繰り広げられる、スタイリッシュな恋愛群像劇。

第一部、失恋したばかりの警官223号
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薔薇の名前(1986年製作の映画)

3.5

こういう相棒モノってなんか新鮮でイイ。40歳くらい年の離れた師弟が殺人事件を解決するっていう。しかもハリウッドの「48時間」とか日本の「相棒」みたいにお互いが補いあって事件を解決するという感じではなく>>続きを読む

普通の人々(1980年製作の映画)

3.8

紅葉、教会での合唱から始まるオープニング。牧歌的な映画と思いきや、直後汗びっちょりで目覚める主人公の姿で、この物語、そんな安穏とは進まないという印象を受けました。

そのファーストインプレッションの通
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劇場版∀ガンダム I 地球光(2001年製作の映画)

4.5

アニメは全話視聴した上での鑑賞がオススメです。素晴らしい作品なんだけど、総集編ということでどうしても必要な部分のみのダイジェスト形式になってしまってるので。
予測は出来たけど、核の光を見ながら後半へ…
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フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

3.7

スタイリッシュもどきな前半と後半のハチャメチャっぷりのジェットコースターが、最高に楽しい。
欲を言えばもう少しタランティーノ節というか、魅せる会話劇、みたいなシーンが欲しかった。ひと段落ついてみんなで
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つぐない(2007年製作の映画)

3.1

ノスタルジーで貴族的な雰囲気の前半から、戦争の凄惨さ、かつての人々との別離などグレーな雰囲気の後半。
情景描写が多すぎてキャラクターの内面が分かりづらいのがなぁ…。

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

3.0

物語で言う、山場と言えるものがなく淡々とストーリーが進んでいく。全てがミュージカル調で進んでいくのも相まってやや退屈。
ただ、衣装や美術などは非常に華やかで目に楽しく、それを追いかけるのも楽しいかもし
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トイレのピエタ(2015年製作の映画)

3.3

主演のが野田洋次郎さんと杉咲花さんなんだけど、2人の熱量がかみ合っていない。
杉崎さんの全力の演技に対する野田さんの演技が、飄々としてるを通り越して不快に思えるレベルで軽い。

ギフト(2000年製作の映画)

3.5

ホーラー映画として見ると、どうしても薄い感が否めない。心霊現象とかサイキックとか超現象的な要素が含まれてたからかな?
ホーラー映画の恐ろしさって、人間が生来持ってる怖さみたいなのが大部分なのかも。
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ガタカ(1997年製作の映画)

3.8

遺伝子情報から、才能、病気の可能性、職業への適合性まで判断されてしまう近未来。
非常に不利な遺伝子を持って生まれながらも、努力によって未来を勝ち取っていく男の物語。

近未来なのに、写真の画素荒くない
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

3.9

(軽くネタバレあり!)

側から見たらささいな、何気ない2人の時間をこれほどまでに美しく切り取ることができるなんて!
例えば、バスの中でお互いのことを知るために設けられた「質問タイム」。
本当に2人が
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その土曜日、7時58分(2007年製作の映画)

3.6

一つの家族のオムニバス視点で、強盗殺人事件の背景、その後を切り取っていく。
こイーサン・ホークのうだつの上がらなさっぷり、フィリップ・シーモア・ホフマンの報われない男っぷりがあますところなく発揮されて
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ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

3.0

最初のストリートレースで、レーサーが様々なギミックを駆使して勝利しようとしていた描写。コンマ1秒でも速くなるためここまでやるのか!と目が離せなかったのだが、それ以降は、加速ボタンを押してボーンッ!みた>>続きを読む

凶悪(2013年製作の映画)

3.7

常人には理解できない悪、それを違和感なく演じるピエール瀧さん、リリー・フランキーさん、さすが!
リリー・フランキーさんは「ぐるりのこと」の役柄やおでんくんの作風から「いい人」という固定観念があったのだ
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生きる(1952年製作の映画)

4.3

「背中です語る」とよく言うけど、こんなに寂しい背中が出来る人は他にいないだろう。
主演である志村喬さんの演技は、「羅生門」「男はつらいよ」などで何度か見たことがあるが、その度に演技というよりはその役を
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マルサの女(1987年製作の映画)

4.0

冒頭でガツーンとやられた 笑
その後も頭に直接響いてくるようなシーンの連続で息をつかせない。

特に主人公とその好敵手である権藤のやり取りは見事で、敵でありなんというか心の友みたいな2人の関係は昔の少
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永い言い訳(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「愛していなかった妻に先立たれる」ってどういうことなんだろう。
家族のはずの妻を他人としか見れなかった主人公は、そんな自分から目をそらすように同じく妻を亡くした男の子どもたちの、子育ての手伝いを買って
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.0

「不条理だけど美しい」そんな感想を抱いた、中盤までは。
後半からはハッキリと好みが分かれるんじゃないだろうかと思う、主に主人公のセルマの考え方について。
それまで彼女が大事にしていて失いたくないものを
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幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)

4.0

胸が熱くなる、というよりはほこほこしてジワーっと暖かくなる、そんな映画。
高倉健さんはとことん高倉健さんなんだけど、そこがこの映画にはすごくマッチしてる。実直で少し堅物で、とことん一途に人を愛する姿と
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.7

共感できて共感できない、そんな感覚。
「復讐」がテーマになった今作は、色んな形の憎悪、想い、恋によって人間の汚い部分をあますことなく滲ませている。

復讐は何も生まない、とはよく言うけどこの映画のキャ
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

役者、芸術家、歌手、ダンサーetc…人とは少し違う、困難な道を歩む人たちに本当に観てほしい映画。

オープニング曲でもある“ Another Day of Sun” でまずやられた。役者を目指して故郷
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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

3.8

金持ち社長でも、平社員でも結局は男いうことなんだろうか…。
題材としては人間とA.I(人工知能)の恋、というありふれた(?)もの。だけど、この映画の最大の魅力であるビジュアルも合間って目が離せない。

下妻物語(2004年製作の映画)

3.4

途中でアニメシーンを挿入したり、全体溢れたパステルカラーな美術がポップな雰囲気にベストマッチしていて、見た目に楽しい映画。

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

3.7

天才的な頭脳を持ちながら、過去のトラウマによりその能力を発揮することができない青年の物語。
マット・デイモン扮するウィル・ハンティングが持ち前の知識を活かして、某有名大のインテリや検事を論破するところ
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風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

4.2

1930年代に、こんな素晴らしい映画を作ることが出来るアメリカに戦争で勝てるわけがないよなぁ…と思ってしまった。
どんなに時代を経ても感動が色褪せない、素晴らしい作品。
今と比べると、演技や演出など古
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

3.7

老いた姿で生まれ、若い姿で死ぬというのどういう感覚なんだろう…。
ブラッド・ピットのすごいところは、外見がどんなであれ、生きてきた年数がにじみ出てるということ。本当の彼は一体何歳なのか?ミステリアスな
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恋愛小説家(1997年製作の映画)

3.6

印象的だったのは、オカマ芸術家の話を聞いているときのヘレン・ハント。
普段私たちが親身に人の話を聞くときと、同じように彼のことを考え想像し、奮起させようとする気持ちがジワジワと伝わって来る。

映画自
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地球は女で回ってる(1997年製作の映画)

3.6

ウディ・アレンの演技の幅の広さにビックリ!
カット割りと映像の色合いがやや安っぽい(敢えてなのかもしれないけど…)