ワンワンワン111さんの映画レビュー・感想・評価

ワンワンワン111

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HANA-BI(1997年製作の映画)

4.0

花-美でもあるんだと思った。

なぜ人は花を摘むのか。
そして、摘んだ花を延命するのか。
命を自らが奪ったはずなのに。

主人公が叫ばないので、安心した。
最近の邦画は主人公がすぐに叫ぶので滅入ってし
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X エックス(2022年製作の映画)

3.5

純愛映画だった。

あれ、なんでだろう。婆と爺の愛の告白が美しく見えた。
私の感覚が狂ったのか。

爺さんが優しいんだよね。婆さんに対して怒らない。最後も婆さんを抱きしめる。爺さんが婆さんをぶん殴るか
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

4.0

主人公のしている事は倫理的にも法律的にも反してはいる。けれど、それが新しい世界への道になっていく。

現代社会は人の行為と振る舞いに完璧を求めるがゆえに、人ではなくなっている気がする。人は生きる経験を
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怪物(2023年製作の映画)

4.5

怪物だーれーだ?

怪物は私だと思う。
与えられた情報から、正解らしきものを推測する。そして、正義を見いだす。

正義に浸り、正義を語る。

正義って何だろう?本当に見いだした正義は正義なのか?その正
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

4.0

音楽がJAZZなのが鮮烈だった。些細な場面でもカッコよく見えてしまう。

密室による完全犯罪ではないと思う。夕暮れに鍵縄で侵入してしまい、笑ってしまった。しかも大通りに面してるから、目撃されるやろ!
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生きる(1952年製作の映画)

5.0

命がないことを宣告されてから、生き始める。終わりがあることで生きることを認識する。どの時代においても不変なことだと思う。

生きることが当然であり、生きることに価値さえも感じない愚かな現代人と言われる
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.0

序盤から急展開の連続。
落ちつきのない物語。

「焦らなくても、いいんだよ」と口に出してしまった。経験浅い芸人のやたら手数の多い漫才のようだった。焦りが焦りを生んでしまう悪循環。このスピード感は新海誠
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

2.5

心に響くものがなかった。
もしかしたら私の心が荒んでいるのかもという恐怖が心に突き刺さる。

物語を通して不要な場面が多い。

弟との同居設定は必要性を感じない。
さらには弟がボクシング始めるのも不要
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.3

初IMAXレーザー。
音で揺れるのは臨場感あるなと。
さすがに現実を超えるIMAX。

物語の展開が前振りを効果的に使っていて感心した。分かりやすい前振りだけど、このぐらいの方がいいのかな。

宿命に
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ゴジラ(1954年製作の映画)

4.5

向かいの山頂からゴジラの顔が現れる。怖い。明るい昼間なのに怖い。

日本では山そのものが神だと祀られているから、その山よりも大きいゴジラを見せることで絶望してしまう。

神を超越するものを人の欲望で生
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.0

スパイダーマンだと思って観ていたら、スパイダー戦隊だった。

もう私の知っているスパイダーマンではなかった。まさか、こんなことになるなんて。スパイダーマンと魔法を混ぜると見応えはあるけど、何か受け入れ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

1.8

私には不向きの映画でした。
以下、ネガティブ感想です。この映画を楽しまれた方は読まないことをおすすめします。






軽い。何故こんなに薄っぺらいのか。それを考えながら観ていた。
台詞、所作、そし
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

4.7

犬とボール遊びするように、本屋の店主と少年が本遊びを繰り返す。

本屋の店主が選んだ本を少年に貸し、少年が本を読み終えたら本屋に帰ってきて本の感想を伝える。そして、本屋の店主が感想を聞いて、さらに本の
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

答えを出そうと思った時に、人は行き詰まるのかも。こうすれば面白いよね、こんなのはどうだろうか、みたいな遊び心を忘れてしまう。結果に固執し、名誉や地位といった評価基準に心を奪われる。

ターも、バッハの
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.2

「ありのまま」に生きる。正直に生きることの限界を見せてくれた物語だと思った。

人はある程度の節制をすることで自分も含めて笑える環境になる気がする。自由で思うままに行動する。それは素晴らしいことだけれ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.0

新時代の映画なのだろう。
短い動画をつなげた「Ticktock映画」。
情報の消化を許さない怒涛の新情報供給。1つ1つの情報の意味を読み取りたい私には適応が難しい映画だった。

物語の冒頭にエレベータ
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.5

生きるべく選択する方法は人それぞれなんだろう。身を襲うものから逃げるのもありだし。身を襲うものを力でねじふせる。身を襲うものを他者の力で防ぐこともあり。

「生きる力」は生物がもつ純粋な気持ちであって
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

4.1

思い悩むと、全ての出来事が同じに見えるのかも。それだけ思い詰めることだけあって、忘れようににも忘れられずに気づいたら思い悩むという悪循環。

トンネルの先に答えはあるのに、トンネルの先から迫ってくる恐
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.5

血中アルコール濃度0.05%を保つのが人の最適な状態であるらしい。

気持ちが前向きになり、情熱が身体から放出されていく。素晴らしいことだと思う。この状態が維持できれば理想の世界になるに違いない。
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パットン大戦車軍団(1970年製作の映画)

4.0

いつの時代も現場に強くても、組織の管理職には適性がない人がいる。私が会ってきた人にも営業所の成績は抜群だけど、結果を出すのみで組織の管理には適性がないという人がいたという既視感をすごく感じた。

現場
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イヴの時間 劇場版(2009年製作の映画)

4.0

カフェのマスター?が言った台詞が印象的だった。
繋がったお客さんが災難を連れてきても、私は受け入れる的な台詞。
良いことも悪いことも、何かしらの意味があって現れるのだから。善し悪しで判断しないようにし
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.6

世界観が稲中卓球部。

中二が見る夢のような物語。
だけど、現実的でもある不思議さ。

「しなければならない」ことを人は拒絶する生き物だなと再認識してしまった。
「してはいけない」ことを人は実行してし
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プラネタリウム(2016年製作の映画)

2.8

あらすじを読んだ時、この物語設定だと面白いと期待が高まった。

序盤の姉妹の霊感商法に乗っかった老紳士が出て来ると、おお!面白くなってきたと心を踊らせた。
けれど中盤以降、失速してしまった。

姉と老
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.2

映画館で観るべき映画だった。
近日公開する続編は必ず映画館に見に行こう。

物語が壮大過ぎて、関係図が整理出来ずに、この人は誰で何が目的なのかを見失いかけた。原作小説を読んでから、映画を見る必要があり
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.6

逆転が生じることは、格差が存在したことになる。生きるとは不平等なのかもしれない。

資本主義は自由経済で技術革新を促し者を発展させる。だが、自由競争の勝者と敗者の格差が広がる。

社会主義は計画経済で
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.8

最大の暴力は最恐の武器を保持することなのだろう。それを実現するために人は懸命になっていく。そして、それを実現したが何に使えばいいのか分からない。けれど、苦労したのだから、これを使わないといけない。>>続きを読む

西部戦線異状なし(1930年製作の映画)

4.8

冒頭の出征パレードの熱が人を狂わせる。あの環境において出征への異論は言えない。雰囲気は人の思考を強固にする。いい意味でも悪い意味でも。

物語の中盤でも、なぜ戦争をしているのか。なぜ人を殺し合うのか。
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東京物語(1953年製作の映画)

4.5

人の本質って「ずるさ」なんだろうと問いかけてくる物語。人は基本的には優しい生き物だと思うけど。生命を維持するためには争いを勝っていくしかない。ただ争いを制する理由を主張し、自らの正義を主張する。その正>>続きを読む

フリーソロ(2018年製作の映画)

3.0

生命を賭けてまで綱なしでクライミングする必要性が理解できない。転落した時に、どれだけの人が時間と労力を掛けて救出に来るのかを考えれば、こんな行いはするべきではない。

中盤にクライミングで得た収入の一
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七人の侍(1954年製作の映画)

4.5

冒頭、野武士が駆ける馬蹄の音が絶望を告げるようで身体が震える。

映像から現場の緊張感が伝わる。この緊張感が映像を見続ける原動力になるのかなと感じた。

力あるものが世を制する。暴力ありきの世界。力が
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アラビアのロレンス(1962年製作の映画)

4.5

壮大すぎて圧倒される映画。予算なんか考えてない。とにかく撮りたいものを撮るという全力前進型の古き良き時代の栄光。

冒頭に英国の上層部が大砲がなくて戦争に勝てるかと憤慨。だが、ロレンスが熱意とラクダで
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.0

唐突が唐突を追い越す感覚。走馬灯のように映像が流れていく。最近の邦画でよく見かける。複数回視聴させる目的なのか分からないけど、物語の展開が早すぎるよ。監督が良ければ、それでいいのだけど。本来、それが映>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「逃げるのはやめた」からの反転攻勢は激熱演出。それまで「逃げるのは得意」の台詞を出すことで、言葉の重みが増した。この場面をしたいがための前半のロケット温存だったのかなと思った。

前半はロケットの的確
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JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

3.5

現時点で最も適した形で着地したけど。10年後、この子が物心をついた時にどうなるんだろうと考えた。養子だと知った時に、どれだけ落ち込むのだろうか。

お前ら、本当に自分本位だよなと人間不信になるのかな。
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

3.0

ローギアで動き始めれば、楽に加速していく。当たり前なんだけど、このローギアが壊れていることを気づけない。

1人でクラッチを踏むけど、ギアが入らない。ローギアで動けば、前に進むのに。だったら、1人じゃ
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アス(2019年製作の映画)

2.5

直接的な恐怖は求めないんだけどな。と思いつつ、見ていたら最終盤に新事実が明かされる。おーそうだったのかと驚いたけど。それを中盤に明かして、そこからカオスな世界を展開してほしかった。

地下の設定は興味
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