drymoonさんの映画レビュー・感想・評価

drymoon

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美しき仕事(1999年製作の映画)

4.9

何かが起こってからでは遅い。違う、起こるから全てが始まる。葛藤を超えた脊椎反射的な欲望よ。これは狂詩曲のミュージカルだ。脈打つ左腕 The Rhythm of the Nightで舞う姿 泉が溢れた

ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

4.8

ただハートフル、というだけでない。各々のこれまでの人生 生まれ育った場所を離れてダゲール街を選んだ軌跡 それからの日々 夢と現実。ラスト、カメラを見つめる彼らの姿に滲み出ている

麻雀放浪記(1984年製作の映画)

4.8

草笛と流れ星 借りた霊柩車漕いで家まで送るかと思えば坂を転がされるオッサン 良い

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

4.9

煙草を買う手 お札を数える手 お酒を運ぶ手 猫を救い出す手 鞄を持つ手。暖簾越しにみつめる姿 寡黙な子が小銭をみつけて溢れる笑顔 鼻歌混じりの出前。二言目には死ぬという男 人間死ぬまで生きなきゃいけな>>続きを読む

サンタクロースの眼は青い(1965年製作の映画)

5.0

誰だ叫んだのは 新年だろ みんな友達だろ 飲もうぜ クリスマス~年明けにかけての湿っぽさ、あの時にしか味わえない空気がちゃんとある。またサンタクロースの仮装バイトが日に日にしみったれていく様よ
JLG
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わるい仲間(1963年製作の映画)

4.9

プライドや虚栄心が一時的に思考を奪い去る。徐々に浮き彫りになる無垢さ、罪の意識、良い。なにより階段を下るスピードよ!行動が思考を決定する
カイエ・デュ・シネマの金庫にお金があってよかった

人情紙風船(1937年製作の映画)

4.8

膨らむということはいつかは萎む、ないしは爆けることがあるということ。またそうでなくても水の如く流れていってしまうこともある。人情は紙風船。ありがとうございます

恋のエチュード(1971年製作の映画)

4.7

エピローグというものがね、好きなんですよ。作者が鑑賞者の視点に立っているような、その手から一度離れている感じがね。共に観てる気がして、嬉しくなるのです

夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)

4.7

欲望に忠実 素直 あまりにも素養がありすぎる男 名探偵ドワネル 登場!

あこがれ(1958年製作の映画)

4.8

この初々しさ、瑞々しさよ!
初夏だ、いよいよだ。夏は童心にかえる

イントロダクション(2020年製作の映画)

4.6

目の前の1つのことが当人にとってはとてつもなく大きなことで、でもそれは視野の狭さとかではなくただ本当に生きる上での重要な問題なのだ
誰しもその時を過ごしたはずなのに、飲んでも絶対酔わないこと、なんて言
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ヴェルクマイスター・ハーモニー(2000年製作の映画)

4.9

太陽がそこにいて、地球がその周りを回る。その地球の周りを月が回る、ただそれだけのこと。
たしかダムネーションを観たあの日も雨だった。普段は憂鬱でしかないこの雨、三位一体が生んだ産物であるこの雨を、今日
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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

3.5

他人の気持ちがわからないおばさんが、深夜を徘徊してひたすら人様に迷惑かけ続けるお話。車降りたときからただただしんどかった

女っ気なし(2011年製作の映画)

4.9

シルヴァン、ありがとう。キュッと、いや、ギュウっとなった。

お早よう(1959年製作の映画)

5.0

おはようございます。いいお天気ですね。あの雲、おもしろい形してますね。本当にいいお天気ですね。そんな無駄な会話ばかりしていて肝心なことを言えない。けれどもそれはそうとして、草むらで釜の飯食って茶を手で>>続きを読む

俺らのペンギン・ブーツ(1992年製作の映画)

4.8

YouTubeで何回も観た。このリーゼントが1番調子いい気がする。揺り籠から墓場まで、頭から爪先まで。生涯リーゼント

ロッキーVI(1986年製作の映画)

4.2

こういう映像撮りたい、くだらないことを全力で

簪(かんざし)(1941年製作の映画)

5.0

温泉で簪が脚に刺さったことによる叙情的イリュージョンの力は凄まじく、頑固な先生を夢中にさせ、変わらぬ日々に最早日記を書ききってしまった子供たちの夏休みに彩りを添える。戦前のバカンス、簡素だけども賑やか>>続きを読む

Valimo(2007年製作の映画)

4.7

たったの数分でも充分堪能できる。にしても本当にブレッソンが好きなんだな

ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

4.9

本当に面白い。鳩と猫の鳴き声、そして左手からの寝声が混ざり合った数分間はさすがに笑ってしまった。熟睡してくれてありがとう。
モノづくりにおいて、仕上がる度に高揚したり、落ち込んだり。この一喜一憂の為に
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闇を横切れ(1959年製作の映画)

4.8

夜に考え事をしても仕方がない。パーっと飲んでぐっすり眠れば次の朝には頭が冴える

ママと娼婦 4Kデジタルリマスター版(1973年製作の映画)

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同じ映画を複数回観ることはほとんどないのだけれど、これは映画館で観なければいけなかった。これで観納め。心の奥底にしっかり収まった

秋日和(1960年製作の映画)

4.8

いやはや、これもまた本当にありがとうございました

小津と語る Talking With OZU(1993年製作の映画)

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私は11本ものダメな映画を作りましたが それもあなたのせいです 76年兄に強引にロンドンで見せられたのが「東京物語」でした その時から私は文学への憧れを捨てて"赤いヤカン"を探すことにしました
アキカ
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