リリーさんの映画レビュー・感想・評価

リリー

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バーバリアン(2022年製作の映画)

3.5

主人公が、Airbnbでのダブルブッキングにより仕方なく同じ家に泊まることになった相手であるイケメン男性のキースは怪しいサイコパスなのか、親切なのか、彼とロマンスが生まれるのか、前半はそのようなドキド>>続きを読む

The End We Start From(原題)(2023年製作の映画)

3.5

気候変動による異常気象というと夏の酷暑を思いがちなのですが、水害が想像以上のパニックを引き起こすことがわかります。農作物の生育が妨げられ、車で避難する車で交通が遮断され、食料の流通が絶たれ、家は水没し>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

3.5

物語が二転三転するので、意外な展開に飽きないです。そして「サイコパス」の定義が自分でもわからなくなるし、事情によっては誰でもサイコパスの行動をとることもできるような気がしました。警察の無能ぶりが描かれ>>続きを読む

ワタシが私を見つけるまで(2016年製作の映画)

3.5

映画だからもちろん脚色しているのはわかっていても、この登場人物たちのように常にパートナーを探していたら疲れそうです。アメリカの「同伴文化」は1人が好きな人には面倒でしょうね。パーティも食事会も全てパー>>続きを読む

カラーパープル(2023年製作の映画)

3.5

黒人が苦しい心の叫びを歌に表現するのがゴスペルのルーツなのでしょうか。
ミュージカルに作り変えられているため、スピルバーグ版よりも明るく、ストーリー展開が早い印象がありました。それでも、父にも夫にも奴
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.5

酒を手に入れるためには人からの信頼も平気で裏切るレスリーには共感出来ないのですが、そこまで彼女を追い込むアルコール依存症の恐ろしさがわかりました。だらしない母親でもかくまおうとしてくれる、大切であるは>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.7

登場人物たちの言動が礼儀正しくて洗練されているし、美しいマンハッタンを旅をしたような気分になったので楽しめました。あのメリーゴーランドは絶対にいつか乗りたいです。
しかし子供の時に好きだった幼馴染のこ
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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

3.8

オーメンの待望のこの新作によって、ダミアン誕生の謎が解明しました。それがなんと教会の陰謀によるとは驚きです。神に尽くすためには手段を選ばない聖職者には救いが見出せません。キリスト教信者の方々が観たらど>>続きを読む

ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970年製作の映画)

3.5

ホラーと分類されていますが恐怖映像はなく、ドリアン・グレイの心が怖いです。おそらく美しい人ほど老いることが恐ろしいのですね。でも、ヘルムート•バーガーのレベルだと老いてもかなりのイケおじになることは予>>続きを読む

リプリー(1999年製作の映画)

4.0

「パーフェクト•ディズ」の中でパトリシア•ハイスミスへの言及があったため、思いつきでこのリメイク作品を観ました。格差や同性愛など永遠のテーマが題材のミステリーだということと、世紀の美青年アラン•ドロン>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.6

仕事に向かう前の植物の世話、缶コーヒー、70年代の洋楽、仕事を誠心誠意に全うした後のレモンサワー、銭湯、読書、たまにご褒美でスナック(飲み屋?)、これが幸せなのだとわかります。
一番驚いたのはアメリカ
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.6

悪に立ち向かうスーパーヒーローではなく、単に自分を執拗に狙うナチスと戦う、という設定がユニークだと思いました。銃撃されても絞首刑にあっても不死身であることは非現実的ですが、満身創痍で瀕死の重傷を負い、>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.8

日本人としてはこの作品のテーマの中心は「原爆投下の是非」かなと希望的観測を持ってしまっていたのですが、別のテーマ「赤狩り」に80%くらいの焦点が当てられていたことが予想外でした。オッペンハイマーが共産>>続きを読む

インシディアス 赤い扉(2023年製作の映画)

3.3

死霊館と共に大好きなシリーズなのですが、第二章の記憶が薄れていたのでついていくのに苦労しました。復習が必要でした。そのせいか全く怖くなくトラウマにもなりそうもないので、その反面記憶にも残りそうにも無い>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.7

2度と観たくはないけれど決して忘れられない映画になりそうです。今も世界の何処かで起きている地獄を見ました。格差、軍と政府の腐敗、人間の悪意と貪欲が強烈な映像で襲って来るようでした。富裕層の豪華な結婚式>>続きを読む

レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.5

米露の冷戦の実態が垣間見られて面白かったです。実在したと思われる「スパロー」の養成所での訓練の内容には驚かされました。ジェニファー・ローレンスが、ロシア訛りの英語を話す、セクシーでクールなスパイ役にぴ>>続きを読む

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

4.0

これほど奇妙で希少なチェコの名作を配信してくれたHuluに感謝します。このダークファンタジーは不気味でグロいと同時に重要な教訓を伝えてくれていると思います。
切り株オチークを含めた登場人物の口や、小児
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.7

「ニュー•シネマ・パラダイス」を思い起こさせる、映画好きのための映画だと思いました。169分の長さのため前半は睡魔が時々襲ってきましたが、何故か「早く終わって欲しい」とは感じませんでした。映画の中の、>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

予想以上の迫力ある映像でした。日本の作品がアカデミー賞受賞とは本当に嬉しいです。
太平洋戦争中は「死ぬまで」戦うことが美学とされていたかもしれませんが、ここで描かれている戦後は「生きる」ために戦うこと
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変な家(2024年製作の映画)

3.5

春休みということもあり、劇場は満席の大ヒット(?)でした。観客のほとんどはは中高生だったので皆さん雨穴さんのYouTube のファンなのでしょうか。私はYouTube も原作も知識なしで観たので、映画>>続きを読む

ティル(2022年製作の映画)

4.2

ショッキングな事件なので鑑賞中は感情を抑えて集中するようにしていたので、時間が経ってからじわじわと心に訴えてきます。
1955年は終戦後なのでそれ程大昔には思えないので、その時代にこのような不条理なこ
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.6

格調高いオカルト映画という印象。主演のラッセル•クロウのおかげかもしれません。スクーターに乗る姿は可愛いです。
実話というのは信じ難いですが、人間の心の弱さや過去のトラウマにつけこまれたら誰でも狼狽し
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正欲(2023年製作の映画)

3.0

特殊な性的嗜好について知識がなかったため、私にとっては難解な映画でした。したがって登場人物に共感することは出来なかったのですが知ることができて良かったと思います。多くの人々に自分の嗜好を理解してもらえ>>続きを読む

「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ(2024年製作の映画)

4.0

相変わらず感動させてくれます。冒頭はこれまでのあらすじを見せてくれるので、その時の感動も蘇ってきます。鬼滅隊と柱たちの強さだけでなくそれぞれの人間性と仲間同士の連帯の強さに心打たれます。新シリーズはテ>>続きを読む

ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

3.5

ゲーム感覚の楽しいファンタジーでした。中世の王国の物語は未知の世界なので興味深いです。憎悪だけでなく悲哀も織り交ぜる物語になっているところが良いです。ただ、ニック•ロビンソンの出番が少なかったのが非常>>続きを読む

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

3.5

デヴィッドは孤独だろうから彼が持つ能力は決して羨ましくはないが、満身創痍で骨折だらけの痛々しいミスターガラスとの対比が面白かったです。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

裁判から見えてくるのは、一つの家族関係には様々な問題が絡み合っているということです。異国に暮らす際の不便、母国語を使えない苦労、子育てと仕事の両立、子供の教育問題、夫婦間での家事の分担、など枚挙にいと>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.5

最高に面白かったです。今日から私の(ダーク)ヒーローはドッグマンです!
ダークヒーローとは言え、熱い情と悲哀と痛みと知性とチャーミングさを持ち合わせているので、サイコパスとは対極にいる人です。
さすが
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市子(2023年製作の映画)

3.3

市子は無情なサイコパスなのか、平凡な幸せを望む、不憫な生い立ちを持つ情が熱い女性なのか、判断は解釈にもよると思います。ただ、その二面性に共感を持つのは難しいのでは?二面性については、地味で礼儀正しく正>>続きを読む

ゴシカ(2003年製作の映画)

3.4

ホラーとミステリーと大どんでん返し、の3拍子揃っている作品なので好みのタイプでした。冒頭からハル•ベリーが地獄に突き落とされて何かの陰謀に巻き込まれたかのような模様なので、ハラハラドキドキさせられます>>続きを読む

テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)

3.4

私にとってここ数年に観た中で最も難解な作品でした。役者たちのセリフも少なく、感情も表情も淡々としていたからかもしれませんが状況を読み取るのに苦労しました。
初のパゾリーニ作品なので、慣れも必要なのでし
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

楽しかったです。複雑怪奇で、どこが現実でどこがボーの妄想なのかの区別がつかないのですが、意外にもコメディ風なので鑑賞後の余韻は重くなかったです。多くの謎を解明するには一回では足りないのでもう一度観たい>>続きを読む

Room for Rent(原題)(2019年製作の映画)

3.2

これほどまでも痛々しいお婆さんを演じるのが上手い女優さんをこれまで知りませんました。一瞬チャーミングに見える時もあるけれどゾッとするほど勘違い系で腹黒で(おそらく)ほら吹きでオメデタイという彼女の役柄>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.5

もう一度観たいか問われたら間違いなく2度と観たくないと答えるでしょうが、勧めないわけではありません。ホラーやグロい映像で満ちているし、男性たちのハーパーへの女性蔑視の言動に腹が立ちますが、解釈によって>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

大変面白かったです。ダークファンタジーは大好きなのですが、あらすじから、鑑賞後は嫌な重い気分を抱えて帰るのだろうと想定していましたがその逆でした。野獣のようだった人の知性と感性と倫理観が磨かれていく様>>続きを読む

マネーボール(2011年製作の映画)

3.7

野球に詳しくないので評価が高くても敬遠していた作品でした。しかし、レビューの「野球ファンでなくても楽しめる」との言葉は本当でした。
球団関係者たちの大反対と大反発を乗り越えて、どん底の球団を統計学で勝
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