SYOHEIさんの映画レビュー・感想・評価

SYOHEI

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グリーンブック(2018年製作の映画)

5.0

ただ、もう好きにならずにはいられない。この多幸感、爽快さ、そして何より優しさが芯にある本作を。
笑って、怒って、気づいたら泣いてる。

グリーンブック、
その響きからすると、どこか爽やかさが漂う。2人
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

5.0


彼は、月へと何を追い求めたのか。

本作には、死の匂いが立ち込めている。
それは冒頭のX-15の事故シーンからも、最愛の娘の死からも、多くの犠牲をだし無謀なアポロ計画からも、頼りなさげで小さな棺の
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万引き家族(2018年製作の映画)

5.0


親が子に与えられるものはなんだろう?

子どもに万引きさせる、
虐待から救い、我が子のように愛する。

そんな本作の親をみて、冒頭の問いを思う。

親から子に授けるべきものは、その存在を肯定すること
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怒り(2016年製作の映画)

5.0


本気は目に見えないから。
本気で泣いたって、叫んだって何も変えられやしないのだろうか?
本気で何かを伝えたい、本気で何かに怒っている。そんな感情は簡単には他人に見せられない。本気は時に傍からは滑稽に
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君の名は。(2016年製作の映画)

5.0

君の名は?
人は、悲しくも忘れてしまう。大事なことでさえも。
高校生の男女の入れ替わりの青春モノと喧伝されていた今作は、予想を遥かに超え3.11と向き合った物語だった。
そして、フィクションでしか描け
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ルーム(2015年製作の映画)

5.0

世界は眩しくて、、。
誘拐され7年間監禁された女性とその間にできた5歳の息子。息子の視点から”世界”を見つめ直す。
冒頭、次第に明かされるあまりに悲惨で絶望的な状況。そこを覆う悪意に戦慄する。
そこか
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

4.0

もうこの”世紀の対決”、勝敗なんて最初から分かってた。
DCコミックスの2大ヒーローが並び立つ、それだけでもワクワクさせられる!
肝心なことは、なぜ正義の味方同士が戦わないといけないのか?だ。
前作
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インサイダーズ 内部者たち(2015年製作の映画)

4.0


やっぱり韓国映画は、嬉しくなるほどに容赦ない。
そして、斧がよく似合う。
政治と財閥とメディアの癒着、血縁・地縁などコネがモノ言う社会、そんな現代韓国の闇、恥部をきっちりエンターテイメントに昇華して
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

5.0

2人は”共犯”
トランスジェンダーなどという概念もなく、保守的で偏見が今以上にはびこっていた時代に、『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』。
眠っていた”本当の自分”を目覚めさせたのは
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オデッセイ(2015年製作の映画)

5.0

”I will survive”と、グロリアゲイナーが高らかに歌う。たった一人、何処までも赤い大地の火星に取り残された男が、つぶやく、”こんなところで死んでたまるか”と。 あまりに絶望的だが、諦めな>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

5.0

言葉なんていらない。
絡み合う視線が、愛を語るから。美しい映像が、衣装が、音楽が、2人の切なさを際立たせるから。
どうしようもなく恋に堕ちる。
これが恋だと初めて知るかのように。たまたま相手が同性だっ
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ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

4.0


思わず伸ばしてた足を畳んで、地面を確かめてた。手に汗握るなんてもんでなく、足がすくんでた。ともに体感させられる地上411mの空中歩行。
これは愚行か?偉業か?ピンと張り詰めたワイヤーを歩く男は美しく
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クリード チャンプを継ぐ男(2015年製作の映画)

5.0

自らの出生、アイデンティティに悩み若者の青春モノであり、果たせなかった擬似父子の物語でもある。(スタローンの実子が亡くなっていること想起されよけい泣ける。)お互いが刺激を受け合いながら、ロッキーの「新>>続きを読む

ミケランジェロ・プロジェクト(2013年製作の映画)

3.8

戦闘シーンはほぼなく、クルーニー監督らしいクラシカルな味わい。
だが、間違いなくこれは戦争映画。
戦争は相手の歴史、文化をも破壊してしまうことを再認識させる。地味でユルさが漂うが、内に確かにある熱い
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エベレスト3D(2015年製作の映画)

4.0


なぜ山に登るのか?
どこで間違ったのか?
そんな問いが頭を巡る。
判断を誤らせたのは商業主義か、情か。
3Dは娯楽としてでなく、自然の荒々しさを際立たせ、その中の極限状態のドラマ、生と死、人
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奇跡の2000マイル(2013年製作の映画)

3.6

人はなぜ旅に出るのか?
ラクダ4頭と愛犬を連れオーストラリアの砂漠を2700km歩いた今作の主人公ロビンの場合は、ただ”やりたかった”から。
その言葉には、うまくできない衝動に駆られ、旅、いや冒険にで
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バケモノの子(2015年製作の映画)

3.5

前作で母と子を描いたが、今作では『ベストキッド』よろしくジャッキー的活劇をもって、親子愛を師弟愛になぞり父と子を描く。
父は子に何を残せるだろう?バケモノ熊徹が伝えたのは「強さ」。修行で鍛えて得た強さ
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アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015年製作の映画)

4.0


敵も味方もとことんな物量作戦に圧倒され、ところ狭しと暴れまくるヒーローたちにアガるアガる!前作では夢のヒーロー対決からの団結で魅せ、今回は華麗なる連携アクションで魅せる魅せる。仲間感たっぷりなじゃれ
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.0

なんて熱量だろう。そのパワーに圧倒された!
冒頭から息つく暇もなく畳み掛けるアクション。
台詞は少なく、まるでトーキーのよう。活劇で語っていく面白さは、プリミティブな映画の楽しみを再発見させる。
正直
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海街diary(2015年製作の映画)

4.0

同じ花火を見てる、一つの食卓を囲んでる、同じ街を見下ろしてる、同じ海を感じてる。それぞれの想いを抱えて。

両親に捨てられた姉妹と両親と死別した少女。たがいの中に存在する欠けた何か。

探してた居場所
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国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)

4.3

一人の男を通して描かれる韓国現代史。
愚直なまでに父との約束を守り続け、ただ家族のために生きた男。その姿に、胸打たれる。
先人の苦労が作ってきた歴史の重み、「家長」という言葉の重みを感じている。
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ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男(2014年製作の映画)

4.0

眩しかった、躍動感あるパワフルなステージも、ファンキーなその生き様も。

底辺な幼少期から音楽を愛し、自分を信じ闘い続けた。
孤独で、時にイカれたたとこも全てを理解し友であり続けたバードの友情が泣ける
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