コウキさんの映画レビュー・感想・評価

コウキ

コウキ

猿の惑星:創世記(ジェネシス)(2011年製作の映画)

4.0

公開当時に観た記憶はあるものの、ラストシーンしか覚えていなかったため再観賞。

10年以上前の作品とは思い得ない映像美とシンプルながらもメッセージがどしんと伝わるストーリーテリングに魅せられた。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.2

この世はバランスでできている。

雄大な自然を舞台に、人間のあるがままを映し出す。長回しの会話劇や独特のカメラワークなど、すべての描が計算され尽くされていて、世界観に惹き込まれた。

個性的な登場人物
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さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年製作の映画)

4.0

作画よき。ど定番展開だからこそ、直球で訴えかけてくる思いがあって◯。

関心領域(2023年製作の映画)

3.7

この物語は、あなた自身を映し出す。

“音”が最重要要素となる本作は映画館鑑賞必須。開幕のタイトル出しから終始不気味な音が響き渡り、まったく新しい映画体験だった。

物語に起承転結があるわけではないた
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バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

4.1

ヘビー級鬱映画を立て続けに見て流石に疲れたから、脳死で見れそう&ずっと気になっていた本作を鑑賞。

B級映画というには勿体無い良作。ストーリーのテンポ感、コメディの具合もちょうどよく、アメコミよ小ネタ
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ミッシング(2024年製作の映画)

4.5

私たちは、いつから心を失ったのかーー。

『空白』『神は見返りを求める』の吉田恵輔監督最新作ということで期待値高めだったが、余裕でハードルを飛び超えてきた。ほんとこの人はどん底まで沈み切った人間が、微
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流浪の月(2022年製作の映画)

4.5

人は見たいようにしか見ない。

人間の愚かさを炙り出す生々しいストーリーとは裏腹に、美しい映像が儚く、本作ならでの世界観をつくり出している。
俳優陣の演技は誰もが素晴らしかったが、横浜流星のDV束縛彼
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

世にも奇妙で、何処となく美しい人生讃歌。

ベラの成長を通して、人間の美しさと醜さを痛感させられる。何より幻想的な世界観に惹かれた一本。

Love Letter(1995年製作の映画)

4.0

『青春18×2』の物語でキーになる作品だったため、気になって鑑賞。

北海道の広大な風景に魅せられた。

マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.3

ただ、平凡に暮らしたいだけなのに。

クルド人の難民問題を赤裸々に描いた本作。その無慈悲な現実を思い知らされる。何より主演を務めた嵐莉菜の演技に終始引き込まれた。

何も高望みしない、ただ家族と生きて
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

4.3

君の想いを、切ない願いを、ずっと手放さずに、抱きしめて生きよう。

The純愛映画。正直ストーリーテリングの目新しさはないけれど、役者陣の迫真の演技と圧巻の映像美に終始引き込まれた。恐らく誰もがどこか
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異人たち(2023年製作の映画)

4.4

君を死神から守ってやる。

繊細で言語化できない人の感情をこれでもかと詰め込んだかのような映像表現、演者たちの演技に心を惹きつけられた。それをうまく言語化できないのもまた、本作らしさのように思える。テ
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

4.2

クリストファー・ノーラン監督のセンセーショナルなデビュー作。

時系列をごちゃまぜに編集する手法は、デビュー作から健在。短いながらも一切無駄がなく、すべての伏線が収束していくラストは圧巻。

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.4

呪われた一家が行き着く答えとはーー。

事前情報は実話ベースの話ということしか知らなかったため勝手にスポ根映画かと思っていたが、後半の展開があまりに惨すぎて苦しかった。それだけ一人ひとりの葛藤が丁寧に
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シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

3.5

週末に観た『オッペンハイマー』による脳の疲れが全く取れないため、見逃していた本作を鑑賞。

一作目以上に作風がコメディに振られており、脳死で楽しめたのはよかった。ただ、アクションの目新しさや先読みでき
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.4

私は、世界を破壊してしまった。

原爆の父・オッペンハイマーの生涯を映像化した本作。オッペンハイマーが原爆を生み出したことに対する苦悩と葛藤に焦点を当てるというよりも、彼の壮絶な半生を通して、原爆とい
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ペナルティループ(2024年製作の映画)

4.0

度重なる復讐の先に待ち受けるものとはーー。

タイムループの新たな到達点を見せてくれたことに感謝。核となる部分に余白があり、観客に解釈を委ねられているため好き嫌いは別れそうだが、シリアスとコミカルの塩
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.1

私たちは、イニョンで紡がれている。

先行上映で鑑賞。12歳で訪れた突然の別れ、24歳でのオンライン上の再会。そして36歳での再会ーー。24の時を超えてようやく巡り合った二人が辿り着いた終着点とは。
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.3

轟かせろ、俺たちの音楽を。

the青春映画。演奏シーンの表現に惹き込れ、これは映画館で見るべきだったと後悔。一人ひとりがそれぞれの壁に直面しながらも、乗り越えていく様に勇気をもらえる。玉田のソロシー
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.1

一つの灯された火種は、やがて惑星を飲み込む壮大な派閥争いへ。

グラシネIMAXで鑑賞。前作よりもアクションシーンや砂漠を用いた映像に磨きがかかっており、圧倒的映像体験に魅せられる一本。

3時間ある
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.8

SF映画の新たなる金字塔へ。

完全に観る機会を失っていたが、新作前に鑑賞。物語としてはシンプルながらも、映像美が圧巻で壮大な物語の幕開けとしては伏線も張り巡らされていて面白い。ただアクションシーンが
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コットンテール(2022年製作の映画)

4.3

亡くなった妻に導かれ、父と息子が奏でる喪失と再生の鎮魂歌。

大切な妻を認知症との壮絶な闘病生活の末に亡くした兼三郎。イギリスのウィンダミア湖に遺灰をまいてほしいという妻からの最後の願いを叶えるために
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市子(2023年製作の映画)

4.4

逃れられない宿命を背負った一人の女性の物語。

劇場で観る機会を逃し、配信をずっと待ち侘びていた本作。『52ヘルツのクジラたち』でも圧巻の演技を見せた杉咲花の演技に魅せられる一本。悲しく、壮絶な過去を
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.1

人生は、楽しんだもの勝ち。

単なる犯罪劇ではなく、性という柵から徐々に解放されていくテルマとルイーズの疾走感が爽快な本作。90年代初頭の映画ならではのBGMとアメリカの広大な土地を舞台にしたドライブ
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パレード(2024年製作の映画)

4.0

死は終わりじゃない、始まりなんだ。

この世に未練を残した人々が集う場所を舞台に描かれる群像劇。終始穏やかでやさしい空気に包まれた作品だった。個人的に横浜流星のパートは胸に迫って来るものがあった。

ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.2

すれ違いの果てに辿り着いた二人の終着点。

オリジナル版は未鑑賞。登場人物を必要最低限に絞り、ミソ、ハウン、ジウンの年齢を重ねるごとに感じる成長、心情の変化を窺い知れる内容にまとめられていることで、思
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.6

あなたは隣にいる人の声を聞けていますか。

覚悟はしていたけれど、何回か嗚咽しそうになるぐらい扱うテーマ、虐待シーンが終始重く、思わず胸を締め付けられた。心が疲れている時にはとてもオススメできない。
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.3

どこにだって幸せはある、心さえあれば。

2001年のサッカーW杯予選、米領サモア代表はオーストラリアに31得点を喫して大敗。以降公式戦での勝利はおろか、1点を取ることさえできていなかった。そんな世界
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恋は光(2022年製作の映画)

4.4

恋とは一体何なのか。

恋に焦がれる女性が光って見える大学生・西条と3人の女性が織りなす群像劇。恋とは何かを定義する詩的で文学的な作品ながら、クスリと笑えるユーモアとの塩梅が絶妙で作風に惹き込まれた。
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.7

運命は変えられるーー。

前評判の低さから期待値ゼロで観に行ったからなのか、最後まで充分楽しめた。もちろんツッコミどころ満載の展開やアクションの物足りなさ等はあるが、各キャラクターの色も立っており、モ
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Ribbon(2021年製作の映画)

3.8

過去に積み上げた時間に無駄なんて1秒もない。

2020年、突如とした世界の時間が止まったコロナ禍を舞台にした本作。卒業制作展という4年間の集大成を披露する場が中止になり、空虚な日々を過ごすいつかが、
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そばかす(2022年製作の映画)

4.0

ありのままの自分でいい。

人には興味があるけれど、異性にも同性にも恋愛感情が全く湧かない蘇畑の誰にも理解されない葛藤を、『ドライブ・マイ・カー』で圧巻の演技を見せた三浦透子が演じる。前田敦子演じる真
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