世界遺産でもおかしくない味わいのある街並みに降臨するイコライザー。
ピカピカの高級車とバイクのノイズが瞬く間に片付けられるカタルシス。
一度蝕まれ、傷つき、丁寧に縫合し、来るべき時を待ち、遂行し、補完>>続きを読む
無理のある設定、カタルシスのズレ、セオリーの外しなど恐らく意図的に配置された違和感が全て好意的に受け止められる不思議な作品。
主人公自宅はじめ生活感のある周辺環境の作り込みに説得力ある一方で空虚なファ>>続きを読む
優先順位1位=自分が生むすれ違いを避けられず逃げ場のない罵り合いループにハマるさまを過去・現在行き来しながらブルーバレンタインよろしく高低差の激しい航空性中耳炎モノ。
いちばん好きな所がいちばん嫌いに>>続きを読む
レム睡眠時に見る気持ちの悪い夢が終始続く。
目が覚めたと思いきや横たわっているのはさらに最悪な現実。
ライトな覚醒状態では心地良かったアブストラクトミュージックがいつしか不協和音に変化してストレス値は>>続きを読む
豪華俳優陣を起用しつつも夫婦倦怠期もの会話劇としてサクッと観れる低予算作品。これはこれで良い。
革靴もらってはしゃいでからの突き落とされる展開。甘い!そう簡単に妻は思い通りにならんのだよ。
ノーカットどころか毎秒切り刻みまくる90分なのでもう自分もちょっと刺されるくらいなら大丈夫なんじゃないかとすら思えてくるがそんなわけはない。注射も怖いのに。
いくつもの痛みを感じながら女たちは戦ってい>>続きを読む
ことごとくミスリードしてしまう構造が明らかになるにつれてゾッとする。
自分が日々器用に立ち回れるようにレッテルを貼ってわかった気になってさっさとその場を離れる頻度のなんと多いことか。
関係者各位それぞ>>続きを読む
ダイの吹いてきた時間と紡いできた音を可視化。音符が飛び交い武器になる世界感はさながら男性ブランコ。
革命はいつも下の方から。
ジャズはオトナだけのものじゃない。
玉田のソロで落涙せよ。
何かが覚醒したのか乗っ取られたのか。
制御できない衝動が繰り出される度にどんどん短くなっていく髪。
I am Ichihashi のオマージュかのようなセルフ肉体改造後でも隠せない造形美。
フィジカル>>続きを読む
パワーズ・オブ・テンのように宇宙の広がりとミクロな感情を行き来しながら個人の在り方を優しく照らす。
ひとりが奇跡を起こすストーリーとかじゃなく、隣の人がくれたお裾分けで自分も誰かの力になろうと思える。>>続きを読む
山奥ではなく普通の公園に出没するオーバードーズベア。
クマ×クルマの対決が見どころ。
流れるような展開がシン・ゴジラ感。
大きい話をしているのか実はミクロなのか…?
コミカルな中に緊張感持たせる吉田大八監督の演出はやっぱり良い。
怖いのですが、基本ずっと同じ怖がらせ方です。
神様が憑いたらどうなるのか知りたい。
今回は人間の領域に留まっていたと思う。
あまりにもネジが緩み過ぎている!
でも人生に迷った時にこんな鉄塔頂上まで登ったら確かに前に進めそうな気がする。
生きて帰れればね!
お父さん、お母さん、唐田さん、ダメ彼氏全員良かった。
個人的にダメ彼氏役の楽駆さんが悪人の岡田将生さんを彷彿とさせて良かったです。
そして奥野さんの死を知ってからの表情の変化は絶妙。
まさに死生を以っ>>続きを読む
パーティーというイントロに不協和音が微かに響いた瞬間に始まる惨劇が本当の現実にわかりやすい前触れなどないことを提示する。
自分は搾取する側かされる側か。
世界はオブラートに包まなければこんなにもシンプ>>続きを読む
まさかとは思ったがとうとう最後まで押し切ってしまう鈴木亮平力。
今作に本来不必要ともとれる恵まれ過ぎたフィジカルが物語の進行と共に絶大な効果を発揮。
極端なズームで周辺視野が狭まることに加え、呼吸・咀>>続きを読む
オープニング、エストニアシークエンスはアパートメントが素敵。フィンランドやスウェーデンとも少し違う北欧インテリアを背景に奏でる血の旋律はいい感じのサイコ感。
一方アメリカシークエンスはどういうことかア>>続きを読む
やりたいと言えばやれるし出たいと言えば出られるあの頃はもうこない。
枯れた牧草地帯と濁った沼に潜むワニ。
お爺さんは最後の力を振り絞りお婆さんはレモネードでおもてなし。
いろいろ差し引いても…本当に良>>続きを読む
いろいろと言語化すると野暮になりがちですが美しい街並みの美しい方々の美しい声ならば全然2時間弱いけますね!
やっと観れた。
若い娘に行かず同世代を口説く男の中の男。
いつものダイナーの光景が、会話が、カトラリーの音ですら愛おしい。
ここから外に出ても待っているのはくだらない日常。
CUBE内ではそんな割り切り方も必要かもね。
やりたくもない仕事確かに続ける理由もないし全部捨てて親友の遺骨取り戻すまでは最高。
自分の住む世界を疑って這い出して外に出てみたら、広がっているのは希望か絶望か。飛び出すことを決めたのなら母親だろうがなんだろうがもう誰にも止められない。
思ったことを声に出せるか、歌にできるか。そこに辿り着くにはいろんな人と出会って、別れがあっての繰り返し。
まさに童貞にしか出せない眼差しは永久保存版。
自分の足で立って歩く。
行きたいところへ行く。
やりたいことをやる。
以上。
大事な場面でその天秤が機能するのか。
自分に置き換えた時、全く自信はない。
いやたとえ機能したとしてもグレーで逃げ切れるなら良心の呵責は最後の砦となり得るのか、と堂々巡り。
編集テンポを少しズラしたり、気持ちとは逆の行動をとってみるなど、物語の軸をブレさせることで手垢は付けども絶妙な気持ち悪さを生み続けてきたジャパニーズホラーの歴史。
大作ではあらずともしっかりとその系譜>>続きを読む
文化は慣習であり慣例でもあり。
社会が成熟すると強制力があることに抵抗感が湧く一方で、小さいコミュニティでは当たり前にあることへの疑問を抱くことすら許されない。
それでもそんな少年の成長はどこか健全で>>続きを読む
設定もあってか普段是枝作品で目にしている日常のドラマではなく、割とウェットな盛り上がりを詰め込んだオーソドックスな仕上がりが意外であった。
少し他所行きの匂いがしつつも一つひとつのシーンはやっぱり美し>>続きを読む
常軌を逸した父親の行動が完全に支持されるならこんな展開しかない。
悪役のキャラクターが薄いのは敢えてなのか会社役員ケヴィンベーコンのほぼ一人芝居。