セトヤマさんの映画レビュー・感想・評価

セトヤマ

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女の都(1980年製作の映画)

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自身の脳内を映像に置き換える。
この能力の高さは世界的に見ても、フェリーニほどの監督はそうそういない。
だからこそ映画の巨匠なのだと作品を見ると思い知らされる。

そして作られた映像もまた、常人とは違
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

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「ベニス死す」は疑いようもなく映画史に輝く傑作であり、
僕も多くの影響を受けた一本。
だからビョルン・アンドレセンのドキュメンタリーに惹かれた。
もちろん映画外であった出来事もある程度は知っていた。
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

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ウィルスの恐怖は目に見えない事だと思う。
ゆえに人は疑心暗鬼に陥ってしまう。
何が正しくて正しくないのか、常に選択を迫られる。

ウィルスと戦う人がいる。
目に見えない敵と戦い、自分の命を賭けて世界の
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そして僕は恋をする(1996年製作の映画)

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1人の男、その周りに人々、そして3人の女。

1996年制作の映画、という事は、
アルノー・デプレシャン監督は60年生まれなので、
36歳の時に完成した作品。

結構長く撮影していたのかなと想像してし
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孤狼の血(2018年製作の映画)

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こういう映画を観たかったんだよって、
劇場で映画が終わって、その気分のまま街に繰り出しちょっと自分が強くなったような(笑
観てから一週間はエセ広島弁を語り、熱く語る。

まあ観てない人にはとても迷惑だ
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

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この映画のルックにやられた。
自然光を採り入れた柔らかな照明、
登場人物の心の中を覗く様なザラついたフィルムの質感。
ネストール・アルメンドロスを思わせる映像の感覚が僕の心を躍らせる。
これはいい映画
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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

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白石和彌監督作品は初めて観ました。
最近話題に上がることも多い監督作品、全体的に力強い画を作る人だなと。
それは寄り引きで言えば寄りの画が多いことも起因してるんだろうなって、
そして単純な寄りじゃない
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悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

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この映像にワクワクする。予告で見た時点で楽しみでしたが、
やっぱり映画館で観て正解、冒頭7分のアクションシーンだけでも大満足。
キム・オクビンの素晴らしい凄まじい演技、
エンターテイメントとして最高に
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ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

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2018年3本目

ゴッホの絵が動いている。
そのアニメーションの力強さ、一枚一枚描いてるのかなとか思いつつ、
その作業から生み出される熱量に圧倒される。

見たことあるゴッホの名画の数々。
そこから
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

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2018年2本目。

松岡茉優に圧倒される二時間。
本当に素晴らしい芝居を見せてくれる。
もともと好きだったけどより好きになっちゃいましたね。

ヨシカを見事に表現して、松岡茉優なしではヨシカは存在し
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カンフー・ヨガ(2017年製作の映画)

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2018年1本目はジャッキー主演作をチョイス。

なんとなくジャッキーとボリウッドの両方楽しめるんじゃないかと、
勝手に思いながら映画館へ。

ドタバタと繰り広げられる物語、笑いあり、そしてアクション
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ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

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DCにおけるスーパーマンの圧倒的な存在。
どのキャラクターよりも抜けている、偉大なヒーロー。
そんな神に等しいスーパーマンのいなくなった世界から始まる物語。

スーパーマンが去った世界は新たな危機に晒
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

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映画を観ている最中、
ずっと、どうやって撮ったんだ、
CGもあるだろうけどロケ地はどこだ。
どうやればこんな映像撮れるんだって、
そんなことばかり気にしていた。

IMAX2Dで鑑賞、迫力のある大画面
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

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映画と音楽は切っても切れない関係だ。
映画プラス音楽ではなく、映画カケル音楽、であろう。

視覚に訴える映像と、聴覚に訴える音楽とが合わさり、
時間芸術として作品は昇華していく。

今作はハリウッド的
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

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全編音楽のみで台詞は歌で表現される、
なかなか画期的な形式で話題になったんだろうなと、その当時を想像する。
ミシェル・ルグランの楽曲は本当に素晴らしいし、
特に有名なメインテーマは繰り返し提示されて物
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

想像していたよりも複雑な構成で、
想像していたよりもアクションはおとなしめ。

もちろん見せ場はあります、やっぱり何と言ってもあの長回しですね。
素晴らしいアクションを堪能。
個人的には松田優作の「最
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ダンケルク(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

これは戦争映画じゃなくて、戦争体験映画なんだなと。
今作はIMAXで観た方が良いというのも頷ける。

あの迫力の大画面と音響でこそ、この作品を成立させてるのだなと感じました。

特に音響、音楽は見事の
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関ヶ原(2017年製作の映画)

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ある程度の歴史の知識がないと楽しめないかな、しかしリアルを求めれば、なんていうこのさじ加減が難しい。

今作は歴史の予備知識(関ヶ原周りでいい)は必要だと思う。
とりあえず官位名で登場人物呼ばれるので
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

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なぜ、人は生きるのか。

そんなこと思ったり思わなかったり、
それでも人は生きて行かなきゃいけません。
飯を食ったりクソしたり、生きるためには身体は否応なしに活動を続け、それが止まるのは心臓が止まって
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花様年華(2000年製作の映画)

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ウォン・カーウァイとの出会いは「2046」から。
大学生だった自分がウォン・カーウァイ好きに誘われて、
その話は置いておいておこう、
要はよくも知りもしないで「2046」を鑑賞した思い出。

あれから
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(1985年製作の映画)

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黒澤明が詰まった一本。
まさにそんな感じ、素晴らしき傑作。

ワンカット、ワンカット、魂を込めて撮りあげた巨匠の想いを、
スクリーンからこれでもかこれでもかと投げかけてくる。
黒澤の良い所も悪い所も含
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

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遠藤周作の「沈黙」は疑いようもなく名作である。
その事実を前にして、映画化に挑む、というのは、
映画作家としては無謀、と言うしかない。

完成された作品を映像化する、ということは、
その原作は観客の前
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

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宮沢りえさんが、もうとても美しくて美しくて。
それは宮沢さんの外見的に美しさもそうだけど、
双葉というキャラクターの美しさ、
彼女から発散される内面の力が全編を通して胸に響く。
だからとても美しく見え
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

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いい映画には必ず心に残る数々の名シーンが散りばめられている。

「パリ、テキサス」は上映時間147分と長い、
しかしその長さを感じさせない。
それは素晴らしいシーンが次々と現れるからだろう。

10年
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あやつり糸の世界(1973年製作の映画)

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去年、凄く評判は良かったけど見逃していた一本。
渋谷、アップリンクで鑑賞。

1973年に発表され212分という長さ、
ニュージャーマンシネマのライナー・ベルナー・ファスビンダー監督。
個人的にはこれ
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

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2017年、一本目。

ハリーポッターシリーズ一本も観ていませんが観てみました。
エディ・レッドメインいいよね、あの表情が素敵です。
弱々しいくて力強くて、いやまあレッドメインの魅力ですね。

話は実
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

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2016年最後の映画となりました。
ローグ・ワン、3D・IMAXで鑑賞。

やっぱりIMAXのデカいスクリーンは迫力があっていいね〜
映像はトップクラスのクオリティだろうし、
凄く刺激になりますね、こ
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

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ホラーはこうであって欲しいな〜

ということで、ドント・ブリーズ、
実際に鑑賞中に観客も息をひそめてしまう。
恐ろしい、怖い怖い。

個人的にビックリさせ系演出が少なかったのが好印象。
あれはね、やれ
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彷徨える河(2015年製作の映画)

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圧倒的なモノクロームの美しさ。
その映し出されるジャングルの映像に息をのむ。
男の後ろ姿、そして川面に反射する木々、
その映像は、あおりショットの様にも見える何とも不思議なもの。
そして川からやってく
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

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昭和という時代に想いを馳せる時に、
20年という年が区切りとなる。
だけど、まだ21年22年と続いていく時間の中で、
人は生きていかなければならない。

だから、20年というのは、終わりでも始まりでも
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ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

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暴力、暴力、暴力。

映画で描かれる、暴力、
それは災害の様に、いかに抗おうとも、
最終的には全てを破壊する。

柳楽優弥が演ずる泰良というキャラクターは、
何故という疑問を吹き飛ばすほど強力だ。
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イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

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イエジー・スコリモフスキが仕掛けるミステリー。
その力技に驚嘆する。

いやしかし、人間のどうしようもなさ、
神がいるとするならば、恐るべき偶然をたぐり合わせ、
点の様なその一瞬で巻き起こる悲劇。
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トイレのピエタ(2015年製作の映画)

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原案として手塚治虫は知らなかった。

手塚の日記、そのラストに、

「浄化と昇天。これがこの死にかけた人間の世界への挑戦だったのだ!」(wikiより)

との一文。

この映画を理解するには必要な言葉
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GANTZ:O(2016年製作の映画)

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CGのクオリティの高さ、素晴らしい。
そしてキャラもガンガン動かす、カメラもバンバン動かす。

GANTZ、最初しか読んでないので、
実は大阪編は良く知らなかったんですけど、楽しめました。

とりあえ
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SCOOP!(2016年製作の映画)

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自分はこの作品に何かテーマ性を感じる事は出来なかった。

良い意味で褒め言葉として、B級映画である。

と思う。

単純に映画として面白く、
そしてスター・福山雅治の映画としても格好良く、

単純にそ
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永い言い訳(2016年製作の映画)

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人の死はそこでもって全てが終わる。

その点から過去はあっても未来は存在しない。

これは死を扱う上で必ず内包するテーマである。

今作も違わず、
「死」によってどう努力しようとも、
返ってくる事のな
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