ピンクマンさんの映画レビュー・感想・評価

ピンクマン

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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

4.2

大人が見る児童文学作品。実写化にあたって「現実世界をかけめぐるプーのアドベンチャー超大作」ではなく、「プーと大人になった僕」だったのがとても良かった。ストーリーは単純明快だが、スリルやスペクタクル、ア>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.4

1983年、イタリアの田舎で過ごすつかぬ間の夏休み。大学教授の父と翻訳者の母にお手伝いさん付きで、優雅に過ごす17歳の少年。ネットやスマホもない長い夏休みの過ごした方はピアノに編曲、読書、プール、たま>>続きを読む

ザ・プレデター(2018年製作の映画)

1.2

久々にクソ映画を観た。おそらく本作の監督はプレデターの良さを全く理解していない。身体に泥塗って見えなくしたり、火で目くらまししたり、落石トラップ仕掛けるとか、人間VS地球外生命体の知恵比べが見たかった>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.8

 アートギャラリーのオーナーとして生活を芸術に囲まれ、経済的に何一つの不足もないスーザン。彼女の元に送られてきたのは、20年前に離婚したエドワードの書いた小説「ノクターナル・アニマルズ」、それはテキサ>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

4.2

今作は、SF映画のカタチをした、ヒューマンドラマである。そして、ひょっとしたら、今後、語り継がれる、一作になるかもしれない。

何より、ストーリーの紡ぎ方が、緻密で、説得力があり、ラストのオチまで、予
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映画 聲の形(2016年製作の映画)

4.0

この映画はいくつかのテーマが折合わさっている。人を傷つけること、そしてそれに対する贖罪。コミュニケーションの断絶、そしてその回復 。男女の恋愛。

 この映画では苛めや障碍とその克服が分かりやすく描か
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メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

2.0

「ジブリ作品へのオマージュが詰まっている」のではなく、ただ「ジブリ作品の名シーンをつぎはぎした」だけの作品。しかも、ただ「つぎはぎ」しただけでなく、「かなり劣化させた上でつぎはぎしている」ので、お話に>>続きを読む

サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

4.4

数あるミュージカル映画の中でも一際燦燦と輝いている理由の一つに、歌う場面が物語の中に全く違和感無く溶け込んでいることにある。大抵のミュージカル映画は、取って付けたように歌い出し、違和感ありありで視聴者>>続きを読む

ルーム(2015年製作の映画)

4.0

若い女性が何年も地下室などに監禁され、レイプされ、そのレイプ犯の子供も生んでいた、という事件。なんて恐ろしくおぞましい。なんてひどい。そんな事件のひとつをインスピレーションとしてかかれた小説の映画化。>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.0

映画や世界のポップカルチャーに対する限りない愛着を圧巻のCGスペクタクルの中に現出させつつ、主人公の冒険と愛情を通じて“現実に生きる”ことの大切さと愛おしさを現実と仮想現実の鮮烈な対比構図の中に描き出>>続きを読む

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.2

格好良く言えば「刹那的」、悪く言えば「単なるアホ」な若者たちの物語。息苦しい現実から逃避するためにドラッグに明け暮れる日々。彼らの主張は単純明快。ヨボヨボの爺さんになって何になる?今のこの快楽に意味が>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

5.0

この映画のラストはフレッチャーと主人公がジャズの演奏を通じて分かり合うというオチが用意されている。だが実際は主人公がフレッチャーを演奏テクニックをもって彼の演奏の場を蹂躙し、フレッチャーを才能でもって>>続きを読む

フリクリ(2000年製作の映画)

4.2

クオリティの高い作画、ダイナミックに動きまわるキャラクター、鬱とハイテンションを目まぐるしいテンポで行ったり来たりするストーリー。

全てがたまらなくイイのだが、このアニメで1番イイと思うのが、ノスタ
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

4.2

この映画を見てまず不思議に思うのは「ストーリー展開がなぜこんなに見え見えなのだろう。こんなに先が読めるのに一体最後はどうするんだろう?」という不安だ。おばあさんが奥さんであることは、いかにも見え見えだ>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.5

前半は「あっ これ観る映画失敗したな…」と不安に駆られるレベルのクッソつまらないワンシーンワンカットのC級ホラー映画が流れる。しかし、普通のホラーではないなという謎の違和感があり、苦痛に耐えながら集中>>続きを読む

ケス(1969年製作の映画)

4.2

閉鎖的な社会環境を残酷なまでに描いた作品。逃げ場ナシ、八方塞がりの閉塞感がじめじめとした画面から漂ってくる。

主人公のビリー少年は、家が貧しく、運動も勉強も出来ない。しかし、鷹の幼鳥のケスを育てて行
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

3.8

日本へのリスペクトが詰まっている作品。最初に出てくる神社の人は完全に「乱」の仲代達矢。小林市長のモデルは三船敏郎なのが一目瞭然。劇中に七人の侍のテーマソングも出てくる。黒澤明監督へのリスペクトが各所に>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.2

この世に産まれてきた以上、自分を思ってくれる人がいる。大切だと思ってくれる人がいて、そういう人の為にどんなことがあっても生きようと人生は辛いことも多いけど、楽しいことも多いと思わせてくれる力がこの映画>>続きを読む

となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.2

金曜ロードショーで鑑賞。やはり本当に良い作品。田舎の風景に癒される。サツキとメイの姉妹や、カンタやおとうさん、大家のおばあちゃん、田舎に住む人たち、どの人も心が通い合っている。トトロたちが出てくるとこ>>続きを読む

リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.2

設定はマイナス要素に溢れている。ダメダメな家族で全然イケてない。しかし、世界を包む空気には寒々しさはなく、軽やかでほんのり暖かい音楽と共に物語は綴られていく。そして何より人の描き方が素晴らしかった。端>>続きを読む

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

4.4

一瞬のうちに燃え上がり、最後の最後まで一途に突っ走るハイテンションな恋。誰もが心の奥底で憧れながらも、実際に手にする人は滅多にいない「本物の恋」を具現化した、現代人にとっての究極のファンタジー作品。>>続きを読む

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

4.2

売れないバンドのスコット・ピルグリムが理想の女の子ラモーナと付き合うため、彼女の「邪悪な7人の元カレ」と戦うという恋愛バトル映画。今までの元カレとバトルするっていうちょっとやってみたいなそれっていう妙>>続きを読む

遊星からの物体X(1982年製作の映画)

4.0

密室サスペンスやモンスター映画の本質でのみ勝負した、武骨で荒削りな作品。盛り上がらない音楽、グロテスクな物体X、男だけのむさい登場人物。まさに見る人を選ぶ映画だが、ハードで大人な仕上がりのSFホラー映>>続きを読む

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

4.0

ゴッホの死の謎を追うミステリーを「動く油絵」で表現した驚異のアート・アニメーション。ダグラス・ブース、シアーシャ・ローナン、クリス・オダウト等の一流キャストが、実際にゴッホが描いた肖像画のモデルを演じ>>続きを読む

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

3.5

今までのX-MENとは一線を画す作品。とはいえ、「異物」と出会ってトラブルに巻き込まれるのはありふれたパターン。希望は無く、人間対ミュータント、差別される構図はほとんどなりを潜め、いろんな能力を持った>>続きを読む

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.8

まだ子どもだった頃、夏休みには決まって友だちと秘密基地を作っていた。みんなで日が暮れるまで一緒に作って、夜になったらランプや懐中電灯で明かりを付けて、持ち込んだお菓子やカップラーメンを食べながら、ババ>>続きを読む

マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.8

イマドキのアパレル・ネット販売会社に高齢インターン社員として採用された70歳のおじいちゃんと、激務に張り詰めている女性社長の交流を描いた作品。スマートな着こなしに立ち居振る舞い、年の功による観察眼とオ>>続きを読む

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.8

平凡な学生が道端に落ちていた人間の片耳を偶然見つけ、その真相を追求していく過程を通して平凡な日常に潜む「非日常」を描いたサスペンス作品。

突然の滑稽な死、落ちてる耳、うごめく虫、素っ頓狂なほど鮮やか
>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.2

本気で見事としかいいようがない演出、構成、脚本、映像。そして森田剛。正直、森田剛の演技が凄すぎてビビった。ヒリヒリするほど現実的で、自分が本当の殺人現場やレイプ現場に何度も何度も居合わせたようなショッ>>続きを読む

レオン 完全版(1994年製作の映画)

5.0

仕事をしているとき以外はとてもシャイで寡黙なレオンという殺し屋と、活発で気丈で賢いマチルダという正反対の性格をもった2人。「裏世界を生きる男と12歳の少女」というまったく接点の無い2人。
しかし2人に
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時をかける少女(2006年製作の映画)

3.8

この作品の「タイムリープ」は、それを行う者がある過去の一時点の自分と入れ替わるというもので、タイムマシンで移動した場合と違って自らを他者として見かけることがない。そして意識はタイムリープ前と継続性があ>>続きを読む

愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.0

複数分野の要素を備えた映画はさほど珍しくはないが、コメディ、アクション、社会派、サスペンス、ホラー、ロマンスその全てが、一つ一つエンタメとして力強く際立ち、全体が不可分かつ自然に連動している稀有な作品>>続きを読む

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

2.5

クライマックスシーンで10歳の息子が狼に変身して山へ行ってしまう時に母親が「しっかり生きて!」と激励するが…

息子が狼の生活を選んだ理由が、小1で虐めに合い、不登校のままズルズル4年過ぎ、家で小6の
>>続きを読む

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007年製作の映画)

4.5

本作品の冒頭。抜群な能力と生真面目な性格で卓越した業績をあげている主人公の警官は、ある日突然田舎町に左遷を命じられる。辞令に納得できない主人公に上司たちは真顔で言う。「君があまり優秀だと我々が無能にみ>>続きを読む

プリデスティネーション(2014年製作の映画)

4.2

性への違和感、 人生を壊した男への憎悪、 自己嫌悪、 絶望。タイムトラベルの矛盾から生まれた1人の人間の物語。運命に選択肢はあるのか、それとも定められたものなのか。タイムパラドックスが、1人の人間の年>>続きを読む

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