KanoーseiKoさんの映画レビュー・感想・評価

KanoーseiKo

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

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疑問の霧の中から出てこられなかった。

渋谷との相性悪すぎてますます出てこられなかった。

罪と罰(1983年製作の映画)

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銃がめぐっていく。

「キャラクターの目的を考えよう」キャンペーンを適用して鑑賞していたが、ヴェラには白旗……。いや、わかるんだよすごく本能的な部分では!不条理に抗おうとする者のほっとけなさ、愛おしさ
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

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真実の愛だから一緒になったわけではない気がする。もはや一緒にいる運命だったから、という理由が一番しっくりくる。

ロンとの気持ちも本物だったけれど、
アリーはずっと「走って会いに行く」という気持ちを大
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マディソン郡の橋(1995年製作の映画)

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誕生日を取り戻したんだ。


フランチェスカではなくて、妻で母でこの町の一員という役割を与えられて生きている今。でもだからこそ、私はひとりぼっちじゃない寂しくないって納得もしていて。
生活に感情を侵食
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カリスマ(1999年製作の映画)

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「事実」がいちばん怖い。

終盤のあるシーンでまるで人間がアリのように思えた。
理性ってなんなんだ。枯れ木と幼木の関係性と同じように、自分の規則と世界の規則にももしかして隔たりはない?だって自分にとっ
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希望のかなた(2017年製作の映画)

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人生の闘いはそれぞれにある。
やっぱり大好きだアキカウリスマキ。


起こる出来事を努めて個人の出来事だと思うようにして見ていた。
勤め先の支配人が給料を払わないことも、結婚したパートナーがアルコール
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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「3時間全て彼の不安による妄想でした!ちゃんちゃん!」っていう見方がいちばんしっくりきている


キーとスーツケースがなくなった時点から、実家に帰らなかったらこうなるかもしれないという想像の連続…と考
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エル・スール(1982年製作の映画)

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父にもまた人生があるということ


自分のためにも、人はみな孤独であると理解しなければと思った。
父や母が私のためだけに生きていると何の疑問もなく思っていたけれど、3年前くらいにそうではないと知った。
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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音が怖すぎる。絶望感で涙がでた。

没頭で何も聞こえなくなっていく
騒音で何も聞こえなくなっていく
そういう感覚がとにかく怖かった。怖すぎた。

オッペンハイマーの人生ダイジェスト版を、文字通り畳みか
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辰巳(2023年製作の映画)

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優しい映画だった。

「ケンとカズ」が迫り来る運命に飲み込まれていく印象だったのに対して、
「辰巳」は運命をもろともせず自分の手で今この瞬間を作っていくような能動性があった。
その抵抗する人々の格好よ
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

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今の私にはなかなかキツイ話だった。

あんなに大事にしていた家や本や人々を全て置いて死んで行った姿をみて、
本当に本当に、人が消える時って一瞬なんだなと思った。若いからできることというか、命の儚さを知
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ケンとカズ(2015年製作の映画)

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「運命が追いかけてくる」

中盤からずっと切実に、頭の中にその言葉がドーンと居座っていた。その度にラストのケンの笑顔が浮かび、「運命と闘ってやるぜ」と泣きそうになる。生きるのだ!


最初と最後の類似
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

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ちょっと良すぎた。映画体験とはこういうこと。
夢中。
何かの中にいた。少なくともここではない何処かの中。
ぎゃーーーーーーーーーー!!!!!最高っ!!!!!
待って!!!!やばいですやばいっ!!!!!
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さようなら(2015年製作の映画)

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人類=獣、人間=アンドロイド
だとしたら、今はどちらもいるから厄介なのかもしれないと思った。


アンドロイド初登場の見せ方。好き。
横切るってやっぱりすごいインパクトだし、映像にしかできない興味のひ
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

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森菜々の声は芸術


川村元気ブシ。真っ直ぐな者の暴力。
この人プロデュースの作品はあんまり美しく思えないな、どうにも。

「スカすな、泥臭くあれ!」って言いつつもあまりに佐藤健がいつも美しいんだよね
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14歳の栞(2021年製作の映画)

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あの頃から10年。私の悩みはずっと変わらない。ずっと同じことで悩んでる10年。
だけど一つだけ違うことがあるとすれば、私は私のことを少しだけ分かるようになったよってことで、それはこの10年で私が見つけ
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アイスクリームフィーバー(2023年製作の映画)

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世界に一つの、みんなに秘密の物語を見ているような感覚。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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作品として素晴らしいと思って良いのか…?というか思いたくない…。

ゴジラに立ち向かう人々のいきいきとした表情を映像だけでなくセリフでも強調する、「ようやく(命懸けでも)役に立てることが嬉しい」という
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恋とさよならとハワイ(2017年製作の映画)

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女子3人が良すぎる。

日常会話であり台詞であるというなんとも言えない絶妙なラインの言葉たちが最高。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

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誰にも感情移入させない


めちゃくちゃ衝撃的だった。
いつまで経っても真実に届かない…もはや真実を自分は知りたいのか…?それとも彼女が犯人だっていうどんでん返しを期待しているのか…?こちらの無粋な感
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ザ・マスター(2012年製作の映画)

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寂しい2人のラブストーリー。

こういうホアキンは本当に…役者になるの辞めたくなるんだよな…凄みのレベルが違う。

ドットの描き方がすごく良かった。
ファーストカットから「弱さ」が映ってた。顔赤いし覆
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

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希望がどれだけ大切かということと、絶望が温度になる日が来るということ。

ただ、最後のクジラの奇跡を信じられなかったなあ。
前半、なんだか情報の羅列のように感じてしまい、「悲しいなあ」という俯瞰した感
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

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優しい視点は感じたけど、最後まで乗れなかった。
カナエの嘘に私が説得力を感じなかったのが原因だと思う。カナエは周囲の人からは「気が強い」と言われているけど実はそうじゃないんだよっていう二面性がこの物語
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渚のシンドバッド(1995年製作の映画)

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境界線をなくそうというムーブメントの中で、むしろ境界線こそ明確にそこにあるべきなのかもしれないと思った。
しかしその境界線は個人対個人の間に発生するものであって、世間のその時々の都合の良い引き方では決
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さよなら ほやマン(2023年製作の映画)

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ずっと子供でいていい。

同じような形だったり、同じような場所だったりに傷がある人と出会えたときに、
ちょっとだけ踏み出す勇気があれば、それでいい。

そうして毎日をもがきながら生きていたら、悩める友
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シークレット・サンシャイン(2007年製作の映画)

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あまりに辛すぎる。のだけど、重すぎないと感じるのはなんでだ…
主人公以外の登場人物がそれぞれの人生を凄く自然に生きているからなのか?役者全員の模写力がバケモノ級。

「信じる」ことの危うさ。
宗教じゃ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

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居場所、の話


めっちゃ笑った〜!

家、学校、という、大人から一方的に受け取りつつ、何かしらの役割を演じる場所を行ったり来たりするような毎日に、突然「タブーの塊」がやってきて「大人に与える」ことに
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オアシス(2002年製作の映画)

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どこまでも現実
だからこそ理想がいっそうやりきれない。
現代版ロミオとジュリエット


「オアシス」か、これでタイトルがオアシスか…と思うと後半叫びそうになった。

もうムンソリがとにかく凄すぎて、芝
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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究極の人間讃歌!!


獣のうちの人間、その人間にだけ与えられた能力を体感するような時間。

モノクロからカラーへ。
子供から大人へ。
力から知へ。
カラーになったから、大人になったから、知を手に入れ
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枯れ葉(2023年製作の映画)

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ずっと可哀想なのにずっと面白い。

全シーンおもしろかった…。びっくりした…。
孤独な女がこれまた孤独な男に出会い、恋に落ちるという話で、しかもアル中だったが女のために酒をやめる、というもう何度も見て
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

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観終わったあと、2時間くらい歩かないと消化できない。
元が陰キャで、最近はそういうことを本当に感じないくらい楽しいことに正直に生きていて、でもあの、世界が自分のものじゃない感じ、あくまで自分はよそ者の
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

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啓発本的な映画。

ディズニーがやるからこその説得力!
観てから何日か経った今改めて振り返ると、すごく大きな世界の映画だったなと思う。1人の人物の人生とか感情に寄り添う話ではなくて、ただ「願いを持つこ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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地球の、人間の、小さな世界


まるで人の一生に触れたかのような。
平山さんのただただ過ぎていく何日か、の話だけれど、子供時代から死にゆくまでを見たかのような気持ちになった。
目の前にいる人と2時間話
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