わたがしさんの映画レビュー・感想・評価

わたがし

わたがし

ミッシング(2024年製作の映画)

5.0

 吉田恵輔の新作は良くないことはなく、面白くないことはなく、絶対に面白いし好きになるし泣いてしまう。それがもう高校時代からずっと続いているので、もはや逆に新作が楽しみじゃないという変な気分になってきて>>続きを読む

裏窓(1954年製作の映画)

-

 初めて観た。箱庭セットでみんなが窓を開け閉めして、灯りをつけたり消したり、書き割りレイヤーで動き回って、という"映画作法ファンタジー"みたいなトーンにちょっと笑った。頑張って最後まで観た。
 部屋の
>>続きを読む

ONE PIECE ワンピース 3D 麦わらチェイス(2011年製作の映画)

-

 3Dブルーレイで観た。トリコのほうとは比較にならないぐらい3D上映特化のアトラクション風の画作りにテンションあがった。ここまで振り切った日本の3D映画はなかなかない。製作陣の当時の3D映画ブームへの>>続きを読む

ランゴ(2011年製作の映画)

-

 ずっと観たかったのに観れないまま10年ぐらい放置してた映画。大変に好きな映画だった。「とにかく俺は西部劇を撮りたい!」が満ちすぎていて、全然西部劇とかよくわかんないのに感動してしまう。人の強烈な「好>>続きを読む

ロープ(1948年製作の映画)

-

 面白かった。たくさんゼメキスを感じることができた(ヒッチ映画からゼメキスを感じるのではなく、先にゼメキス映画からヒッチを感じておくべき人生でした)。完全にコントロールされたカメラワークとバミリで保た>>続きを読む

めまい(1958年製作の映画)

-

 初めて観た。こういう名作を28歳にもなって初めて観ても毎回新鮮な感動はあんまりなくて「ああ、こりゃ名作だな」「この映画はこれのパクリなんだな」的な発見がほとんどになってしまう。
 そして、こういう原
>>続きを読む

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

-

 最後の最後でゾワッとした。他愛のない青春群像劇の最後にねじり込まれる作家の偏ったバキバキの思想、それによって青春の刹那性がより際立って後味として残る。行動する奴としない奴、成長する奴としない奴。体調>>続きを読む

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

-

 初めて観た。ノルマンディー上陸作戦のくだりが散々いろんな映画でこすられすぎたせいで「ああ、これが例の」という気持ちで観てしまっているせいでもう既にこの映画の本質を体験できてない。リアルタイムで映画館>>続きを読む

カサブランカ(1942年製作の映画)

-

 子供なのでスタンダードサイズのモノクロ映画を観ているだけで「優れた映画だなあ」と思ってしまう。ちゃんと最後まで観れた。
 時代に翻弄されながらも信念を貫き通すかっこよさとか、愛した女はいつまでもずっ
>>続きを読む

死霊のはらわた(1981年製作の映画)

-

 高校の時に観て衝撃を受けて、毎晩観ていた時期がある。ワンショットワンショットが破壊的にかっこよく、自分の映画でもたくさん真似した。その割には何年も観返しておらず、めちゃめちゃ久しぶりにブルーレイで観>>続きを読む

ダーケストアワー 消滅(2011年製作の映画)

-

 3Dブルーレイで観た。レンタル落ち3Dブルーレイを100円で買えなかったら一生観なかったであろう映画。こういう出逢いはサブスクでは得られませんね
 予算3000万ドルなのにちゃんと3Dカメラ使ってス
>>続きを読む

ミーン・ストリート(1973年製作の映画)

-

 つまらなかったけど観て良かった。これと『グッドフェローズ』と『カジノ』で確かに何かが繋がった気がする。筋らしい筋はほとんどないけど、キャラクターがずっと喋ってずっと動いて、ずっと音楽が流れている。せ>>続きを読む

メン・イン・ブラック(1997年製作の映画)

-

 3は劇場で観て昨年3Dで観返すまでしてたのに今回初めて1を観た。ちゃんと面白くて2時間以内で心満ち足りるエンタメでとても楽しかった。
 リック・ベイカーのちゃんと気色の悪いエイリアンの造形とか、こう
>>続きを読む

ゴーストシップ(2002年製作の映画)

-

 ゼメキスの製作会社が作っているという理由だけで観たけど、ちゃんと面白くなかった。撮ってそのまま繋いだロケ番組みたいな画と編集、皆がどういうキャラクターかわからないまま各々の過去と対峙するくだりのつま>>続きを読む

ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

-

 昨日の『カジノ』に続いてこちらも死ぬほど面白かった。めちゃめちゃジャンル映画なのにちゃんとキャラクターがみんな善悪グレーでソワソワするし、刺青だらけで髪質ベタベタオールバックのデニーロは画面に映り込>>続きを読む

カジノ(1995年製作の映画)

-

 ずっと感嘆のため息をつきながら観てた。3時間ずっと面白くて3時間ずっとゴージャスな演技が観れる最高の映画。
 デニーロ演じる主人公が『グッドフェローズ』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』みたいな露
>>続きを読む

モンキーボーン(2001年製作の映画)

-

 ストップモーションアニメと実写を融合させているという凄味だけで観れる。なけなしのメイキング映像で実写とストップモーションをそれぞれモーションコントロールで撮影して合成してるのがわかるんだけど、ストッ>>続きを読む

トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン(2011年製作の映画)

-

 公開当時ぶりに3Dで通しで観返した。高校時代の夏休みの記憶がちょっと蘇った。まだかな、まだかなと楽しみにして3Dで映画館に観に行った記憶。あの頃は夏休みに封切られるこういうアクション超大作を観に行く>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

in IMAXレーザーGT
 ちゃんと睡眠をとって挑んだのにところどころ眠りながら観た。よくわからない人たちがよくわからないことを喋っていて難しかった。でもこの内容とキャスティングで、R15指定で、3
>>続きを読む

ウォーキング with ダイナソー(2013年製作の映画)

-

 3Dブルーレイで観た。完全に3D目当てで観たんだけど製作者陣の恐竜へのロマンが詰まりすぎてて普通に結構感動した。実写背景+CG恐竜の映像の凄みもちゃんとそれが手法だけに終わってない。最後に恐竜が消え>>続きを読む

シュレック2(2004年製作の映画)

-

 小さい頃に観た記憶が微かに蘇った。続編映画の面白さが詰まってて楽しすぎる。ストーリーとしては前作よりひどいディズニー弄りで邪悪なおとぎ話の世界を更に広げて、更にシュレックのアイデンティティを揺さぶっ>>続きを読む

ヴィレッジ(2004年製作の映画)

-

『サイン』や『アンブレイカブル』ほどはテンションあがらなかったけど楽しかった。知性とセンスしかない巧妙な画で盛り上げて、青臭い自意識まみれの自主映画スレスレの画と作劇で落とす。シャマランの映画って漫才>>続きを読む

FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

5.0

in 3D
 最高の3D映画。3Dで観て本当に良かった。飛行シーンの下品なカメラワーク、飛び出し特化のキャラデザ(くちばしがいちいち飛び出る)、会話しながらずっと前後左右にキャラクターが動き続けるのも
>>続きを読む

ミニオンの月世界(2024年製作の映画)

5.0

in 3D
 嫌なファンサービスだった。月泥棒の段階では生命としての基本的な権利がほぼないぐらいぞんざいに扱われていた(月に飛ばされたなら飛ばされたでOK)ミニオンが、今ここまで人気出て愛されキャラに
>>続きを読む

トリコ 3D 開幕!グルメアドベンチャー!!(2011年製作の映画)

-

 3Dブルーレイで観た。3D変換国産セルアニメへの関心だけで観た。レイヤーを意識させる書き割り的な立体感じゃなくて、キャラクターの顔面や岩肌の凹凸なんかも丁寧にボリューム感を作って明確に三次元空間を作>>続きを読む

Returner リターナー(2002年製作の映画)

-

 しんどかった。SFもアクションも全部上澄みで、ただ豪華な同人誌的なものを観せられている気分になる。ゴジラでも思って今回はっきり思ったのは、やっぱり山崎貴という人はすごい映画オタクなんだろうなというこ>>続きを読む

アレックス(2002年製作の映画)

-

 最高の映画。2Dで観る3D映画。3Dで観たかったな的なニュアンスではなく、平面でここまで三次元的な感覚になるんだという高揚感があった。誰がどれだけ平易に撮っても映像というものは時間を伴うものだけど、>>続きを読む

Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち(2011年製作の映画)

-

 3Dブルーレイで観た。画面の奥に舞台が広がっていて、そこでダンサーたちが踊っている。一挙手一投足が3Dの立体感で生々しく、時に人工的に見える。3D映像が孕むこの相反する二要素ともを愛している作家が作>>続きを読む

パワーパフ ガールズ ムービー(2002年製作の映画)

-

 ビーバス&バットヘッドの時も思ったけど主人公の精神年齢が低いと本当によく展開が転がるんだなとしみじみした。80分で果てしないところまでストーリーが進む。ガチャガチャしたバラエティ番組的な進み方(妖怪>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

5.0

in IMAX
 ここ最近で1番楽しみだった映画。ファースト・エージェントの反動なのか、かなりただのエンタメでびっくりした。キングスマンシリーズで色濃く捻じ込まれていた政治性とか自己言及みたいなのがほ
>>続きを読む

劇場版 ビーバス&バットヘッド DO AMERICA(1996年製作の映画)

-

 ビーバス&バットヘッド自体に初めて触れた。高校時代に観とけばもっとテンション高く楽しめたんだろうな。主人公二人が壊滅的に頭が悪い(モチベーションがテレビとセックスしかない)というだけでこんなにもサク>>続きを読む

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日(2012年製作の映画)

-

 劇場公開ぶりに観返した。当時はつまんねえ話だなと思ったけど今観ると沁みた。現実でも御伽噺でもない「真実」を語る映画で、ラストショットで3Dカラー映像が色褪せた2Dになって暗転する。『ザ・ウォーク』『>>続きを読む

ラマになった王様(2000年製作の映画)

-

 劇場公開時大好きになって、何回もレンタルDVDで観た記憶がある。その時ぶりに観返した。なんてことないシーンや小道具のビジュアルも記憶の奥底から掘り起こされるような思い出し方をして、映画の質と関係なく>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

5.0

 映画館で初鑑賞。スクリーンの奥の世界とこちら側の世界は確実に同じ時が流れていることをしみじみと感じさせてくれる。日常がガラッと変わって成長を強いられるのも映画(人生)だけど、変わらない日常の中で成長>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

 こんな薄気味の悪いR18映画をシネコンで観れて良かった。R18映画をシネコンで観る度に思う。すぐ下の階ではレストランとかがある空間で18歳以下は観てはいけない芸術に触れるという恍惚。キモい選民意識が>>続きを読む

シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)

-

 公開当時ぶりに観返した。ブルーレイについてる予告が『ローン・レンジャー』とか『オズ はじまりの戦い』あたりで、本当にあの頃は新作ハリウッド大作の1本1本を心底楽しみにしていたなと懐かしい気持ちになっ>>続きを読む

>|