とりこさんの映画レビュー・感想・評価

とりこ

とりこ

ヘアスプレー(2007年製作の映画)

3.0

人種差別やルッキズムが蔓延る60年代ボルチモアを舞台にしたミュージカル映画。「悪い白人」の描き方がステレオタイプすぎるし、極めてあっさりと差別撤廃が受容される展開は夢物語すぎるが、それでもこういう問題>>続きを読む

クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.4

『プラダを着た悪魔』を観たらエミリー・ブラントが大好きになってしまったので観た。勝手に人の拠点に押し掛けといて、勝手に拠点を抜け出した娘を連れ戻してこいってなんとまあ身勝手で傲慢な……。面白いほど誰の>>続きを読む

アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.1

事後に時間を戻して初体験を何回も経験したり、誰の幸せを優先すべきか天秤にかけて過去を変えたり、生前の死者に躊躇いなく会いに行ったり、主人公の行動が全体的にグロテスクに感じてしまっていまいちノリ切れなか>>続きを読む

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

3.8

想像していた何倍もビターな作品だった。人それぞれ何を目的に生きるかは違う、己の人生で大切にすべきことは何か、常に模索することを放棄してはいけないのだと思う。それにしても、アウターやバッグを毎日毎日部下>>続きを読む

バイオハザード(2002年製作の映画)

3.4

エレベーターのシーンとレーザーカッターのシーン大好き

鬼平犯科帳 血闘(2024年製作の映画)

3.8

松本幸四郎版『鬼平犯科帳』の劇場版、変に堅苦しくなく、物語も分かりやすいので普段時代劇を観ない人でも楽しめる作品だと思う。火野正平の彦十が本当に良い。

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

4.0

前作同様アクの強い曲者大集合の孤島殺人ミステリー、ダニエル・クレイグが茶目っ気満載で良いキャラ。愚か者がしっかり痛い目を見るラストも痛快。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.7

GW最終日、とにかく優しく温かい気持ちになりたくて観た。再構築/再出発の王道ロードムービー、まさに求めていたものだった。出てくる料理すべてが美味しそうでお腹減った、Twitterでの炎上やバズが絡んで>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.2

誰が味方で誰が敵なのか、誰が何のために闘っているのか、何だかもうよく分からなかったが兎に角ずっと楽しかった。いつまでもアクションのネタが尽きないどころか益々斬新なものを毎度拵えてくるのが凄い、ラストの>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.8

冒頭、プルトニウムをぬるっと奪われてしまう不用心極まりないイーサンがお茶目。観てから1週間ほど経った今、ストーリーは1ミリも頭に残っていないが何か面白かったのだけは覚えている。

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.5

前作冒頭でのアクアマン母の戦闘シーンのような、ジェームズ・ワンらしい鮮烈なカメラワークがひとつも観られなかったのがただただ残念。

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

人生で初めて『ゲゲゲの鬼太郎』に触れたのだが滅茶滅茶面白かった。戦争から帰還し血液銀行で働く主人公・水木、幽霊族から横暴に血液を搾取する龍賀一族(と哭倉村の村民)、弱者からの搾取の上に成り立つ戦後〜高>>続きを読む

JO1 THE MOVIE『未完成』-Go to the TOP-(2022年製作の映画)

3.3

『PRODUCE 101 JAPAN』を通して2019年に結成されたJO1、デビューから2021年に開催された初の有観客ライブまでの道程を追いかけたドキュメンタリー。デビューしてまもなくコロナが流行っ>>続きを読む

aespa: WORLD TOUR in cinemas(2023年製作の映画)

3.9

K-POP最大手事務所であるSMエンタテインメント(東方神起/少女時代/EXO/Red Velvetなど多数人気グループを輩出)所属のガールズグループ・aespaの初のワールドツアーを捉えたライブ映画>>続きを読む

ハンガー・ゲーム0(2023年製作の映画)

2.0

『ハンガー・ゲーム』シリーズ(特に1作目)はあまりに過小評価されすぎているシリーズだと思っているので、本作も期待を込めて観たのだがそれを大きく下回ってきて残念、そもそも”ハンガー・ゲーム”が成立した経>>続きを読む

遭難者(2009年製作の映画)

3.3

愛しきギヨーム・ブラック、愛しきヴァンサン・マケーニュ、どこまでも冴えないがどうにも憎めない。ただ食べかけのクッキーを他人にあげるな、飲酒運転するな、人の携帯で勝手にメール返信するな!『女っ気なし』の>>続きを読む

ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.0

聖母像を削ってディルドにするというキリスト教徒でなくてもドン引きするような行いを平然とやってのけるベネデッタ、彼女が信仰の力を使って男性社会/教会権力に中指を立てる様は何とも痛快だった、131分間ずっ>>続きを読む

異人たち(2023年製作の映画)

4.6

全編を通してそこはかとなく漂う不安/恐怖、そんな中で孤独や痛みと向き合うことで誤解が時代を超越して奇跡的な融解を果たす様には深く深く感動した、あまりに美しい瞬間だった。孤独や喪失と向き合うことで齎され>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.7

菅原文太、一言言葉を発するだけでその場の空気をいとも容易く掌握してしまう圧/凄みがある。「実録路線」と云われているだけあるズームを多用したドキュメンタリーチックなカメラが面白い。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.2

合唱部部長の中学3年生男子(聡実)と、彼に歌を教わりたいヤクザの若頭補佐(狂児)、二人の青春が交錯する様にはブロマンスを超えてボーイズラズの香りすら仄かに感じた。思春期/変声期真っ只中の聡実が狂児に捧>>続きを読む

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

3.7

後輩に激推しされてアニメシリーズを一気見した『ハイキュー!!』、アニメシリーズでは幾度となくボロ泣きしたので、その続きを描いた本作でも同じくボロ泣きするつもりで劇場に足を運んだのだが、特に感情が昂るこ>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.0

日本で言うところの「こっくりさん」のような降霊術を題材にしたホラー作品。霊の憑依によってトリップできる、という降霊をドラッグに準えた設定は面白かったし、SNSやメンタルヘルスなど現代的なテーマが内包さ>>続きを読む

破局(1961年製作の映画)

3.5

ピエール・エテックス作品がいつの間にかU-NEXTで配信されていた。
恋人に振られた男が手紙を書こうとして一人でずっとドタバタしているだけの短編作品、ずっと面白い。時折挿入されるあり得ないSEがツボ。

スティング(1973年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

主演二人が兎に角渋くて格好良い、ギャングのボスを相手に詐欺を働く動機が金ではなく師匠/友人の弔いだというのも心をくすぐる。因みに普通に騙された。

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.7

「フォードvsフェラーリ」というよりも「フォードvsフォード」といった側面の方が大きくすら感じてしまうほどレースへの理解に乏しいフォード上層部の無能っぷり/傍若無人ぶりに苛立ちが募る。ル・マン24時間>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

「司法」の名の下に生活の極めて私的な部分が一方的に暴かれてゆく「裁判」というイベントの暴力性に辟易とした。そしてそんな乱暴な審理を経てもなお「真実」が明らかになる訳ではなく参審員の主観により相対的な判>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.9

前作同様リッチな映像は観応え充分ではあるが、展開の歯切れの悪さもまた相変わらずであった、原作未読なので何とも言えないが恐らく滅茶滅茶省略されているのだと思う。一歩間違えれば途端に荒唐無稽になってしまい>>続きを読む

ゴースト/ニューヨークの幻(1990年製作の映画)

3.5

母に激推しされて観た。かの有名な身体を重ねてろくろを回すシーン、この作品だったのか…。とんでもなく辛く哀しい展開の中、ウーピー・ゴールドバーグの剽軽なキャラクターが中和剤として機能していて良かった、素>>続きを読む

クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険(1996年製作の映画)

3.7

ス・ノーマンめっちゃ怖かった、ああいう人当たりが異常に良い悪人って居るよな…。「おバカなのに何か不気味」なヘンダーランドはこれぞクレしんの真骨頂といった感じで楽しかった、ラストの追いかけっこは最高。

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦(2002年製作の映画)

3.7

ありがちな大仰な演出はなく、気付いたら移動しているかのようなタイムスリップの描写がとても好きだった、あまりにビターな結末は普通に引き摺った。

きつねと猟犬(1981年製作の映画)

3.7

生物としては本来相容れることの無いきつねと猟犬、友情と宿命の狭間でいつまでも同じ関係性のままでは居られないことを悟ってゆく二匹の表情が何とも切ない。ラストカットの哀愁…。

ベイマックス(2014年製作の映画)

3.9

ベイマックスの愛くるしさにやられた、抱きしめたすぎる。冒頭の展開やヴィランの正体などなかなかショッキングな部分もあるが、ディズニーらしくハートフルなラストに着地するところは好感。Fall Out Bo>>続きを読む

ズートピア(2016年製作の映画)

4.8

多種多様な動物たちが人間のように暮らす”ズートピア”は、誰もが何にでもなれるユートピア…ではなく、差別と偏見が蔓延したディストピア(は言い過ぎかもしれないが)、そんな世界の中で、偏見と闘いながら自己の>>続きを読む

恋は光(2022年製作の映画)

3.2

「恋の定義」について4人の男女がただ只管に語り合う新感覚恋愛映画、冒頭主人公が落ちていた他人のノートに勝手に赤入れしてしまうところでドン引きしてしまったし、「恋の定義」については正直最後まで興味関心を>>続きを読む

となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.7

純度100%の温かさ/優しさにかなりジンときた、まさかトトロで泣くとは思わなかった。美しい日本の原風景や人々の営みのなかに描かれるファンタジー、これまた浪漫でしかなかった。

天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

3.6

海外に行ったらネトフリでジブリ作品が配信されていたので、未見作品を。何気にちゃんと観るのは初めてだった本作、夢と浪漫が詰まった冒険活劇、良かった。飛行機内で観たのだが、“天空の城ラピュタ”を”天空”で>>続きを読む

>|