Evansさんの映画レビュー・感想・評価

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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.6

「支配から抜け出す」

支配から抜け出すことがいかに難しいかを描いた作品

力による支配によって、身動きが取れない状態を打破するには、それぞれの立場を理解し、共通の未来へ向かう景色が見れないとそこには
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.2

「愛着と執着」

母と子の執着、父と子の愛着、他人への愛着、場所への愛着、それへの執着を描いた物語

主人公の危うさは随所に見えていたが、前半の可愛らしさと、後半のスリラー感は別人の様に見えた。

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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

3.3

「クローゼットのからの眺め」

好奇心だけで動いた結果、事件に巻き込まれる物語

すぐに修羅場と化すほど、沸点の低さと、謎を愛するがゆえのすれ違いがあった。

◆クローゼットの中に隠れた主人公が見た、
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続・夕陽のガンマン/地獄の決斗(1966年製作の映画)

3.8

「緊張感のある三角形」

南北戦争期における、黄金探しを行ったイーストウッド作品

寡黙なイーストウッドとおしゃべりな相手役という組み合わせで長い時間飽きさせない展開を続けていた。
何処に行っても、ど
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Mommy/マミー(2014年製作の映画)

4.2

「失うことの悲しさ」

イフの世界を描いた話であったが、イフの要素はいらないぐらいに、何かを得たのちに全てを失った物語

親子の関係は、1人の他人を持って正常にいっているように見えるだけで、見えない部
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ロング・ライダーズ(1980年製作の映画)

3.6

「お前らは用済みだ」

南北戦争後のアメリカでの銀行強盗を行った一団の物語

最初は無鉄砲でなんでも上手く行っていた一団は、家族や愛する人を失う事で、それぞれの価値観への違いにより、心の距離が離れてし
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スラムドッグス(2023年製作の映画)

3.8

「最高の犬映画」

捨てられた犬が人間に復讐していく物語

下品なテイストではあるものの、熱い友情や楽しいハプニングが詰まった作品であった。

◆登場人物の特徴をキチンと描きながら、下ネタで笑わせてく
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夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

3.5

「底がなくなった」

新型コロナで家も職も失った女性の姿を描いた作品

非正規雇用、腐敗した店、頼りにならない政治、誰も手を差し伸べてはくれなかった。今の日本の状況をよく描いた作品であり、声なき声、社
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(1985年製作の映画)

3.8

「戦乱の狂乱」

家督相続によって揺れる人々と乱れる人心を描いた作品

大殿の描いた未来になるはずもなく、子どもたちの思惑を理解しようとせず、自らの指し示した先に行こうとするも上手くはいかなかった。兄
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悪い子バビー/アブノーマル(1994年製作の映画)

4.4

「いい子も悪い子も」

外の世界を知らずに大人になった男が、自らの欲望と恐怖に振り回される作品

前半の虐待と憎しみしかない暗く重い雰囲気であり、彼が問題行動を起こす要因の一つとも理解できる環境であっ
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カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~(2024年製作の映画)

3.6

「気取らず真っ直ぐに」

児童作家のドキュメンタリー

作家として、社会の第一線で活躍し続けている人として、戦争体験がある者として、1人の女性として、1人の高齢者として、真っ直ぐに自らと向き合っている
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.0

「これほどまでに鮮明な」

これほどまで鮮明に、あのオープニングを見れるのは素晴らしい体験であった。

カラマリ・ユニオン(1985年製作の映画)

3.3

「シュールなロードムービー」

アキ監督が描くシュールなロードムービー

フランクがいっぱいで、みんなでサングラス、どこにあるかも分からない理想郷を目指して移動をする。

◆些細なことで仲間が死んでい
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ハムレット・ゴーズ・ビジネス(1987年製作の映画)

3.5

「やっぱりハムレット」

アキ監督によるハムレット

いかにハムレットの脚本が優れているかを感じさせれる作品であった。
アキ監督らしいシュールで、無口でカッコつけの男たちと、感情がイマイチ掴めない女た
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ロミオとジュリエット(1968年製作の映画)

3.3

「すれ違いが招いた不幸」

ロミオとジュリエットの映画

ジュリエットの美しさが際立つ作品であった。器量から立ち振る舞い、可憐でお転婆な恋する少女そのものであった。

◆少しの歪み合いが大きな歪みとな
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

3.6

「揚げ足取り」

ジャンヌダルクの裁判を映像化した作品

裁判の名の下に、ジャンヌを貶めていく大人たち。密室で行われた陰湿な行為や、言葉に酷く傷つくジャンヌの痛ましい表情が映し出されていた。

◆自ら
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時の支配者(1982年製作の映画)

3.8

「いいとこ取り」

宇宙船で少年を助けに行く物語

時間軸を使ったストーリー展開は素晴らしい作品であった。
登場人物は顔が濃くガタイのいい感じであったが、展開はゆるく見やすいものであった。

◆アメリ
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.6

「終わりの終わらせ方」

ギャスパーノエが描く小さな家族の終わり

日常が崩壊した家庭における終わりへと向き合う姿が描かれていた。誰もが当事者となる死へと向き合い、近親者の死と自身の死を重ね合いながら
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ドクトル・ジバゴ(1965年製作の映画)

3.0

「バラライカが繋いだもの」

ロシア革命期に翻弄された男の物語

制作がアメリカなので、英語での会話とロシアには見えない雄大な自然感を全面に出していた作品
アメリカの西部開拓時代をロシアに置き換えたよ
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罪と罰(1983年製作の映画)

3.3

「殺したかった道理」

罪と罰を題材に描いた作品

最後の切り返しとシーンと、女性を見て振り返るシーンは印象的であった。

◆内面的な苦しみはあまり描かれることな淡々と進んでいった。主人から漂う悲壮感
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心と体と(2017年製作の映画)

3.6

「不器用で奇妙な恋」

夢の中で出会った2人が恋に落ちるまでの物語

主人公の不器用さは、自分を守るためのものであると同時に、傷つきたくない一心から来るものであった。最初の夢の話で、空腹は愛に空腹であ
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地雷を踏んだらサヨウナラ(1999年製作の映画)

3.0

「地雷なんて」

戦争カメラマンの実話を基に制作させた作品

カンボジア、ベトナムと戦地の悲劇をその目に焼き付け、カメラのシャッターを切る。戦争が好きなんでしょって台詞の後の、どうしようもないもどかし
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スターリングラード(1993年製作の映画)

4.3

「白い地獄」

スターリングラードの悲劇を描いた作品

ドイツ戦争ものではあるが、ヒトラーへの忠誠や、SSの格好良さというものは無く、自らの大切な人を守るために戦争に赴き、苦しみながら生きていく姿しか
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

2.5

「みんなでやれば怖くない」

心霊現象をみんなで体験して、取り返しがつかなくなった物語

主人公が自己中心的な動きが多いので、最後は自らに返ってくるものであった。

◆悪霊や主人公の思い通りになりすぎ
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ハムレット(1996年製作の映画)

4.7

「圧巻の仕上がり」

シェイクスピアのハムレットを映像化した大作

シナリオの分かりやすさと、物事を多重的に押し進めることによるスリルと、展開への期待感は素晴らしいかった。

◆長台詞が多く、映像的な
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.2

「ハンティング感覚」

人肉を売り捌いた肉屋の殺人夫婦を描いた作品

この手の作品では仕方ないが、人肉が絶品のように描かれてしまう。ただの殺人ではなく、夫婦問題、経済問題などを解決する方法として殺人を
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飼育(1961年製作の映画)

3.4

「この世は地獄」

戦争末期のある村での出来事を描いた作品

日本のムラ社会の問題を改めて表現していた。黒人捕虜という特異性のある人物への嫌悪感、責任のなすりつけあい、根拠のない誹謗中傷、力での制裁、
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ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード(2017年製作の映画)

3.0

「テッサの辛さ」

スリッツの結成から解散までを映像を通して振り返るドキュメンタリー

テッサの役回りの辛さはインタビューを通して感じた

◆遺言のとおり作品を作成することの素晴らしさと、音楽シーンへ
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処刑人(1999年製作の映画)

3.8

「人の法で裁けないもの」

悪党をやっつけるダークヒーロー的な神の使いを、処刑人として描いた作品

人の法の抜け穴を通る悪党を神の法において正すというものをストレートに描いていた。エンドロールの住民の
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

4.0

「憧れのアルパチーノ」

盲目の退役軍人をアルパチーノが描いた作品

なぜ目撃者を退学にさせたいのかは分からないが、ありもしない正義を振りかざしていることそのものを悪としたストーリー展開は良かった。
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.5

「救世主を待つ」

砂漠の星で、スターウォーズして、宗教戦争を描きながら、血統の強さを証明するために、予知夢と洗脳を持つ主人公覚醒型な作品

ティモシーの演技と、そこにいるだけの存在感で、作品への安定
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

3.8

「即地獄絵図」

紛争地域のしがらみと人への愛を描いた作品

紛争地域であり、大国の代理戦争的な戦いなのか、休戦、終戦が曖昧で、平和な時が僅かに流れ、そこから直ぐ地獄絵図へと移り変わる姿は、当事者なき
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ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.0

「ピアノの旋律と共に」

白鳥の湖を踊るバレリーナの苦悩を描いた作品

役の取り合い、役になること、美しい演技をすること、神経を吸い減らしながら、美しくなっていた。

◆幻覚は自らの夢だったのか現だっ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.6

「常に変化し続ける」

ストップアニメーションで描かれた寓話のような物語

画面全てを対象範囲に、縦横無尽に背景を書き換え、人物を登場させたり、不気味ではあるが、良い世界観が完成されていた。

◆二足
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

2.8

「不死身じいさん」

最強おじいちゃんがナチスを殺戮しまくる作品

SSが有能そうでまったく役に立ってなかったのが、残念であった。

◆女性捕虜らからの仕返しと言わんばかりの、銃の乱射は素晴らしいシー
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.0

「ミット打ちの音」

聴覚に障害のあるボクサーの女性を描いた作品

鋭い目で、何かを見透かし、何かを睨んでいるような演技であった。

◆人の話し声より、物音をきちんと捉えており、ミット打ちの音と、上手
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