先が気になってしょうがないプロットや気の利いたギミックなどは当然なく、ただ俳優とオレゴンの風景がそこにあるだけなのに、どうしてこれだけ濃密な画面を演出できるのか、不思議でしょうがない。ライカールトにと>>続きを読む
Fury Roadの前日譚であるが、Fury Roadが圧倒的にミニマルな構造によって初期映画に通じつつも新しいアイデアの多彩なアクションを盛り込んだ傑作となったのに対し、本作は前作の制作過程で切り落>>続きを読む
雨月物語で偏愛しているのは、田中絹代が殺されるショットで、雑兵も田中も拙い舞い踊るかのように、本当にあっけなく命が摘まれる。この場面に限らず、やや俯瞰のカメラが素晴らしい。4:3におけるロングショット>>続きを読む
D&Dに敬意を払いながらもD&Dを全く知らなくても気楽なファンタジー映画として十分楽しめる、となれば、この手の作品としては満点だろう。だが、世界観にしても挟まれるギャグや小ネタにしても、どうしても既視>>続きを読む
意外にも音の使い方が非常にバラエティに富んでいる。しかも、画面内の音として、映画内で様々な役割を担っているのが興味深い。数々の楽器演奏はもちろん、南部訛りから、黒人アクセント(ほとんど聞き取れない)、>>続きを読む
ウェス・アンダーソン自身が、Accidentally Wes Anderson的なイメージ(スティグマと呼ぶべきか?)からどのように逃れるかにチャレンジした作品。
過去のアメリカの映画・演劇を参照し>>続きを読む
報道ものに対する個人的な偏愛を抜きにしても、秀作だった。
記者二人の私生活をちゃんと描いているのが素晴らしかった。生活と仕事は実際に地続きだし、映画はそれを等価値に扱う。
(女性漫画家による『おおき>>続きを読む
設計図どおりにつくられた作品。精巧に作り込まれているが、架空の人物ターが何のリアリティも持たず、監督の小さな頭の中だけの小人物でしかないため、何の興味も持てない。
作品の性質上、ミヒャエル・ハネケを想>>続きを読む
冗長。あらすじだけ見ると新鮮味を感じるが、実際にどこかで聞いたことのある話の組み合わせで、新鮮味はない。
平行世界は日本のサブカルチャーが散々扱い続けているテーマでもあり、辛口になってしまうのも否めな>>続きを読む
ナポレオン・ダイナマイトの監督の作品。お得意の冴えないバディもので、トーンは過去作品と共通。ルチャリブレの場面が良くできているのは意外で、なぜこんな撮影ができたのだろう。