ordinalさんの映画レビュー・感想・評価

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アタック・オブ・ザ・キラートマト(1978年製作の映画)

2.3

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本作ではコールガールやバカげたこと、どっちでも同じ、などのスラング的な意味合いで“トマト”が用いられていると思われるが、人々が生活の中で普段あまり意識せず何の疑いも持たずに口にする普遍的なありふれた固>>続きを読む

劇場版 おいしい給食 卒業(2022年製作の映画)

3.2

ドラマに比べて甘利田先生の品格と神野のそれに大きな差がついている気もするが、幼少期の完食教育で心とみぞおちに刻まれた食へのトラウマが癒え、当時は好きじゃなかった給食が何だか尊く思えてくる。誠に勝手なが>>続きを読む

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.6

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とにかく残忍で酷すぎるシリアルキラーがラース・フォントリアー特有のドキュメンタリー風カメラワークにより鑑賞者に目撃される。

写真によるポジ(光)とネガ(影)、地獄への案内者との対話や技士として家を建
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

近くのものこそ、見えてないもんなのかもしれないなー。

ゼロの未来(2013年製作の映画)

3.4

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コスモとカオス、無と有、幻想と真実...
秩序を探求することは混沌であり、混沌を秩序立てると結局は無である。
心に有る何かにすがることは幻想であるが、真実である無に生きるより楽であり、それはビジネスに
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チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017年製作の映画)

3.7

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デイン・デハーン目当てで鑑賞。小汚ない若手画家がお似合いで素敵。

一時の美に熱狂する虚しさと永遠なる真実の尊さの対比が、チューリップと人間模様を巡って描かれている。

過去語りの形式であるためか、愛
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時の支配者(1982年製作の映画)

3.5

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色彩感覚、細部まで設定が凝られた星々の世界観がとても好き。

「心の扉を閉めろ」とか、思想という形無き敵と闘う場面とか、宝石そのものの美しさよりも価値に意義を見いだす人間の愚かな欲だとか、とても観念的
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イメージの本(2018年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

様々な映画などから借用した映像(イメージ)とゴダールの語りにより、時代の変化における戦争(神聖)、革命・芸術(生き方の変化)などが綴られている。

予告においてゴダールは、本作は政治的な示唆ではなく我
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.7

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冒険は危険で時に非道であるがヒトに知恵と教養を与え、冒険しない者は皆哀れである。しかし道徳的であり続けることは進歩であり、また哀れでもある。
動物的であった主人公が創造され、経験を通して性、救済、支配
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欲望という名の電車(1951年製作の映画)

3.2

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失意の末に狂い街を追われた莫連女に妹夫婦周辺の日常が乱される話。

「"欲望"という名の電車に乗って"墓地"に乗り換え」た女はあくまでも過去の幸せな記憶の内に生き、欲望や妄想で現在を埋めているわけだが
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テオレマ(1968年製作の映画)

3.1

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ブルジョワも労働者も、砂漠で裸の身一つになれば皆同じ野生のヒトだ。
生、聖、性、政、、、正義は一体どこにあるのか?何を持って純粋な愛を語れるのだろうか。

資本主義批判の本作を"定理"(=テオレマ)と
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マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

3.9

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穴とか何とか色々と言葉が掛かっていて終始ジョーキングだったが、なかなか哲学的でもあった。演じること、操ること、物理的に他人の皮を着ること。他人の中で感じ思うことや得た名声は一体誰のものなのか?身体と精>>続きを読む

変な家(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

突っ込みどころ満載の土着信仰系Jホラー。

新居の間取りに隠し部屋の一つや二つ、考えてみても良いかもな?

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

体当たりでガラス割れすぎだし死後硬直は速すぎだし皆狂ってるし、ホラーと言うよりブラックコメディだった。

母親に愛されたくも、しがらみから逃れたい、でも1人では何も決められないという純情な少年(おじさ
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パフューム ある人殺しの物語(2006年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

最後の凄まじい画は流石に妄想だと思ったら、、、これがクレオパトラの威力か、恐るべし。

結局は喰い殺さr、、身体ごと全て故郷に"還元"されたわけだが、特異な才能は連続殺人によって人々に夢を見させ街に愛
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アガサ・クリスティー ねじれた家(2017年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

原作未読のため脚本の良し悪しは判断できないが、俳優を沢山使っている豪華な"一族"系映画にしては人物設定が活かしきれておらず伏線回収も特に無く、尺が長いだけで物足りなさを感じてしまった。

サザビーズで
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.8

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様子を窺うしたたかなアビゲイルの目玉、リアリティー溢れる第三者目線の魚眼レンズ、支配的だが物悲しいトップ2を見上げるカメラ、交わらない3人の視線、、、

女3人が本当に愛したものは国か男かお気に入りポ
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リプリー(1999年製作の映画)

3.6

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パトリシア・ハイスミスによる手の込んだストーリー仕掛けが登場人物に種明かしされないまま罪の塗り重ねが暴かれず映画が終わってしまうことで、死者や残された人々のやるせない気持ちと取り返しのつかない主人公の>>続きを読む

シャルロットとジュール(1958年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

まあでも、歯ブラシなんて買えば良いから、ねー。


着想元のジャン・コクトーのを観てみたい。

男の子の名前はみんなパトリックっていうの(1959年製作の映画)

3.8

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ラストは様々な解釈ができる、が、、
いずれもきっと修羅場だろう!

これはたぶん、テンポの速い短編(そして勿論ゴダール×ロメール)だからこそ10回くらい観て毎回ちょっとずつ会話の節々や動作、風景に散り
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スチレンの唄(1958年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

序盤で立ち上がる出来上がったプラスチックも綺麗だけれど、工場内で産み出される過程、更には工場自体の幾何学的連続性もまた綺麗。

オーケストラの音楽と工場内の映像の組み合わせや工場を外から見回すカメラワ
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世界の全ての記憶(1956年製作の映画)

3.7

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ただ図書館を巡っているだけだが壮大な音楽と洒落た言い回しで城塞に見えてk、いや、フランス国立図書館、壮大すぎる!

今はさすがに書庫整理もデジタル化されているはずだが、紙のメッセージが筒を伝っていたア
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キャロル(2015年製作の映画)

3.3

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パトリシア・ハイスミスのドキュメンタリー映画を観た後の鑑賞。

同性愛や不倫といったこの手のジャンルで皆幸せに終われる結末は珍しいように思えるが、そこはやはりキャロルが一枚上手だったということなのだろ
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

巨大画面でティモシー・シャラメを、いや彼が放るチョコレートをふんだんに浴びた日にゃバイト何ぞそれは集中できたもんじゃない。
この夢心地はいつまで続くか、、

メル・スチュアート『夢のチョコレート工場』
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

瞑想のススメ。
ロウソクでも買って帰ろ

紙芝居や仕掛け絵本の様な場面転換が良かった。

ル・コルビュジエの家(2009年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

寝起きの建築的プロムナード、羨ましい!
ミラノビエンナーレで受賞すればあのスロープを日々闊歩できるものなのかー。

隣人はイライラするし不気味だけど凄く共感できて憎めない部分もある。というか、あの部屋
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

3.5

脚本が凄い。何度も騙される
どんでんでんでん返しって感じ。

観賞後調べて分かったが、なるほどね、
ミッションインポッシブルの脚本家か。

ロッキー・ホラー・ショー(1975年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

Rock 'n' Rollでした。
狂ってるが、いちいち曲が良い。

ロッキーが何か可愛いし、現地ファンの熱血掛け声&突っ込み入り特典本編に驚きと笑いが止まらない

地獄の花園(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

品格は大事だね。

クマの血でシャツ以外の服綺麗に色変わるのヤバすぎ

「日本初のOL」とか「それはOLの喧嘩ではない」とかもうワケわからん過ぎる

能ある鷹は孤独。
満を持して爪を出しても普通の幸せ
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バーバー吉野(2003年製作の映画)

2.9

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辺鄙な地域の、いつから始まったんだか分からない伝統とか慣習って外部からしたら最早ホラー。
細かすぎる校則とか個性の尊重とか、現代の社会問題にもなっている小さな沢山の訴えを取りあげて問うている。
でも吉
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

"秋刀魚の味"が指すものの解釈によって本作の主題の肝となる部分も変わってくるだろう。それは温かい家庭の味なのか、はたまた娘を送り出した嬉し寂しい孤独の苦味なのか、脂が乗った若者どもの味なのか、、、。何>>続きを読む

二重生活(2016年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

モノクロで画質の荒いマンションの監視カメラは"対象"を客観的に映し、主人公の(絶妙に下手でヒヤヒヤする)尾行は対象を主観的に考察する。しかしどちらも誤解を生むことがある。またこの映画は監視カメラの映像>>続きを読む