映画好きの自転車さんの映画レビュー・感想・評価

映画好きの自転車

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モービウス(2022年製作の映画)

3.9

不評と聞いたがMARVELのハードルが高いだけで普通に面白い。理性の狭間で葛藤するジャレッド・レトの闇を抱えた演技に引込まれる。内容は単純明快な王道のオリジンを描き、演出もエコーや空気の可視化など蝙蝠>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

友達でも恋人でもない2人が互いの事情と孤独を知り助け合う様子と栗田科学の面々に温かい優さが溢てる。夜明け前が最も暗く、人生は思いの外苦しく、厳しい。でも救いの光もいたる所にあり、夜だから気づく事もある>>続きを読む

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

2.5

蜘蛛の巣みたいな正常円網上に広がる可能性を視る力に目覚めるキャシーとやがて力を宿す3人の少女。マダム・ウェブの前日譚としては申し分ないがミステリー、ヒーロー映画としては消化不良が否めなず、悪くはないが>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.0

蒼い太平洋と翠のアラヴァ山の美しい自然と独自ポリネシア文化抱るFIFAランク万年最下位アメリカ領サモア。勝利の軌跡は今を楽しみ生るとT・ワイティティ節のコメディタッチで説く。大人なる過程で失う感覚をチ>>続きを読む

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

5.0

描かれる事が少かった米軍に通訳で協力した数多のアフガニスタン人。戦止まぬ帝国の墓場で彼らの多くは救いの手が伸られずタリバンに粛清された。簡単に反故にする者もいれば、生まれも宗教も違うが命を賭し約束を果>>続きを読む

アラジン(2019年製作の映画)

4.0

リッチー監督によるディズニールネサンスの一つの不朽の名作の実写化。逃走劇に溢れる監督らしいカメラワークと緩急が効いたアクション。さらに愉快なジーニーを演じた青すぎるウィル・スミス、ジャスミンの女性像な>>続きを読む

ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

4.5

続編重ねる毎に迫力増すアクション。特にNY市内を怒濤に疾走し、遠隔操作で車の雨を降る場面は圧巻。そして前作ボスのJ・ステイサム演じるショウが味方に加わりさらに激アツ。薄氷を履む賭けに賭ざるを得ないドム>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.5

彗星の如く現れ、小さなスクリーンで世界を揺るがした日本の天才。出る杭は打たれる処ろか、折る勢いで袋叩きにする国家権力。技術の発展に法律、政治が追いついてない背景が今と変わらず遺憾。日本の失われた時代を>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

5.0

全ての現代映画の原点。魅惑的センス煇くタランティーノ節効く順不同編集、選曲、視点。全て登場人物を無駄なく無駄に喋らせ、癖と個性をを匂わしラジオで締める映画史に残るOP。忠誠、内通、信頼、背信。掃き溜め>>続きを読む

アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)

4.0

呪いを背負った天才の逃亡生活と原爆への関与を追った映画。彼の実際のスピーチや手紙から故郷のドイツ含め当時の世界情勢と真意が描かれる。晩年まで後悔したマンハッタン計画の発端となる大統領への手紙。原子の分>>続きを読む

ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.0

麻薬カルテルによる暴力の支配と復讐の連鎖の闇。自身の正義を信じ貫いても、法と秩序が及ばない世界がある。その世界は善悪、生死の一線が薄く細く、善悪二元論が成り立たない。しかし正義と悪の境界線は誰も慥かに>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

雪深い山荘で転落不審死した夫。S・ヒュラーの仮面下の激昂と冷酷秘す表情と俳優犬メッシの演技は迫真。二転三転する真実に深い疑念に落ち、夫婦親子関係、趣味嗜好。全て法廷で解剖され覗れる事、世間の興味が薄る>>続きを読む

湯道(2023年製作の映画)

1.0

入浴行為を日本の文化の一つと捉え、提唱した「湯道」を基に、お風呂を通した人間模様を描いた群像劇。 全ての物事は、信じ突き進み、技術を習熟する事で”道”となる。しかし淡々と進む脚本に心のボルテージ釜入れ>>続きを読む

ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

4.4

ジェイク・ギレンホール演じる用心棒の
芸術の域の肉体美。拳を突き出し、筋肉が躍動感溢れると同時に自身の血が騒ぐ。最後まで生まれ持った性を変えらず、ヒーローの柄ではないが悪役でもない。しかし拳で全てを壊
>>続きを読む

SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

4.0

前作よりパワーアップしたショー。自然と体がリズム刻み始める相変わらずの選曲。まるで実際のショーを観てる気分へと誘う。クレイの葛藤と劇団の活躍から理不尽にも、めげずに頑張ろうと背中を押され、夢は想う限り>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

映画の域を超えた叙事詩でもあり、叙景詩でもあり、叙情詩である。A・バトラーも凄いが狂信的なカリスマ放つ、悪魔的な英雄を演じたティモシー・シャラメが凄まじい。砂漠の静と動、明と暗、近と遠を濃密に大画面に>>続きを読む

パレード(2024年製作の映画)

3.0

常世と現世の狭間にある未練がある者達が集う待機所。遺した側の気持ちに寄り添う珍しい構成で愛しい人がこの先出逢う恋や絶望や奇跡を見守る事さえ叶いはしない、筆舌し難い後悔が心に刺さる程に伝わる。しかし時間>>続きを読む

劇場版 アーヤと魔女(2020年製作の映画)

1.0

あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!
マンドレークとベラ・ガヤと明かされる過去と和解。物語がやっと動き出した所で唐突に現れた母親に「ハッピーバースデー、アーヤツール」と祝われてこの映画は終わったぜ。
>>続きを読む

ラスト・リペア・ショップ(2023年製作の映画)

4.0

音楽の街”ロサンゼルス”の陰の功労者である貸与される楽器の修理を無償で行う最後の工房。修理に魂を注ぐリペアマン達の経緯、修理された楽器を奏でる子供達。音楽の魔力に魅せられた様々な人たちを描く様子は、人>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.5

光を超越した速度による時間改竄で複雑に絡み合うマルチバースをスパゲッティで例えたのは、斬新且つ明快。帰ってきたキートン・バッドマン。美しくも強いスーパーガール。異なる性格のフラッシュを一人二役で演じ切>>続きを読む

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.5

広く、深い海で独り鳴く”52Hzの鯨”と”魂の番”を求め誰も聞えない叫ぶ人を重ねた濃密な群像劇。孤独に鳴く鯨を可哀想と思うが、現実は最先端技術を駆使ても理由は不明で、所詮は人間のエゴに過ない。しかしこ>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

5.0

視点により多数の人間を死と不幸にしたファム=ファタールであるし、無戸籍の女性の悲劇的な人生でもある。仕事、携帯電話などを取得に必要な誰もが当たり前に持っている”戸籍”や”名前”がなく、生きる為に臍を噛>>続きを読む

俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

4.0

3人の幼馴染が取り返しつかないイタズラの責任逃れの為に生み出した架空の悪友リッキー。しかし家族に会わせざるをえなくなり三文役者にリッキー役を依頼。ジョン・シナ演じる落ちぶれ役者によるサクセスストーリー>>続きを読む

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.5

ソ連に侵攻され、ナチス・ドイツに祖国を焼かれ、万軍が迫うと腹に括った”一本の鶴嘴”には敵わない。それこそが翻訳不可能なフィンランド人の全ての希望を失うも立ち上がる不撓不屈の精神”SISU”である。この>>続きを読む

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

5.0

vsウイスキー戦。ハリーとエグジーが共闘する脅威のワンカットアクションは秒でアがる。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

プロメテウスの罪と罰を例えに、”原爆の父”の半生を描く3時間。知識が世界を一変させたが、科学に罪は無い。しかし科学者たちは罪を知り、世界の脅威となった。人類に核を齎した正体が明らかになり、連鎖的に広が>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.5

実写とストップモーションの見事な調和したモニュメンタリー。体長2.5cmの貝殻の冒険という名の生活は、常に死と隣り合わせだが、素朴な幸せに満ち溢れている。その様子は人との関わりで無意識に築いた”シェル>>続きを読む

インセプション(2010年製作の映画)

5.0

“夢”の持つ不条理さ表す視覚効果、”夢”の不可解さ表す脚本。そして夢と現実を二面だけでない、多層構造で描かれる世界は重厚に描く。胡蝶の夢とも捉られるラストは、秀逸で未だ議論が止まない。しかし愛する我が>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

5.0

偶然映った映像を基に婿養子と若者の邂逅を描く犯罪ミステリー。沖縄の貧困の闇に焦点当て、子供達の希望と葛藤。知性と策略巡る手に汗握る二点三点する展開。岡田将生もだが、羽村仁成の狡猾な迫真の演技等の文句な>>続きを読む

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.7

不屈の闘志、友情、意志が齎したスイマーのD・ナイアドの偉業を描く実話。鮫と海月漂うフロリダ〜キューバ間は遠かったが夢への道のりの方が遠い。しかし挑戦に年齢は関係がなく、周囲が課した限界など信じない人間>>続きを読む

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