やっぱり近年の伝記映画と言うと「ボヘミアン・ラプソディ」の印象が強く、その線で観ると映画としては物足りなさもあったけれど、これはこれで良い伝記映画だった。
しかしボブ・マーリーが凄いのは当たり前だけど>>続きを読む
牧歌的なシーンと、強制収容所から聞こえる機械音や怒号、叫び声の対比があまりにも恐ろしく、一刻も早く劇場を出たいと思った。
歴史を振り返る立場の私たちからすれば、収容所の横で暮らすなんて心理的にも倫理>>続きを読む
90年代特有の閉塞感、沖縄の曇った空と湿った空気、緩やかだけど確かな死のムード。久石譲の音楽。
全部にヒリヒリする映画。
コメディだけどしっかり人生のほろ苦さとか、人種やセクシャリティにまつわる問題が織り込まれた良作だった。
主人公の名前が絶対にセロニアス・モンクが元ネタなように、随所にジャズ音楽が使われていてそれも心地>>続きを読む
ファンタジーだけど痛々しいほどに現実で、甘くて優しいけど悲しくて切なくて胸が苦しくなる映画だった。
どこか寂寥感漂う色気を放つポール・メスカルが出ているからか、「アフターサン」と近い温度を感じた。
2>>続きを読む
ひたすら子供が可哀相過ぎた。
子役さん実際にトラウマになってたらどうしようと不安になった。
なんかラグラン訴える流れで出てきた2人も結局大した活躍なかったし。
めちゃくちゃ怖いとの口コミきっかけで観た>>続きを読む
オッペンハイマーという人、そして彼の罪を、決して感情移入させることなく描いた映画だと私は思った。
また直接的な原爆投下シーンがなくとも、核爆弾を生み出し使用したことに対する明確な批判の姿勢を私は感じた>>続きを読む
苦しくて苦しくて頭痛くなるくらい泣いてしまった。
5人兄弟のうち4人が若くして命を落としたことで「呪われた一家」とゴシップ的に言われているけれど、そこに至るまでには兄弟一人一人の計り知れない苦しみがあ>>続きを読む
軽いノリの映画が観たいな〜と思って観始めたら思いの外しっかり良い映画だった…。
とにかくまず音楽が良い。ケニーロギンスのあの曲ってこの映画の主題歌だったんですね。
何と言っても「Almost Par>>続きを読む
メーヴェの次に乗りたいやつが砂虫に決まりました。
アニャ・テイラー=ジョイとレア・セドゥめちゃくちゃ楽しみにしてたらさらっと出て終わりでちょっと拍子抜け。
特にアニャのありゃ続編なきゃ納得できない!続>>続きを読む
バリー・コーガン怖キモ過ぎぃ!!!それか最高!!
ていうか我らがバリー・コーガンが何の変哲もない純朴な青年なわけがなかった。
ストーリー自体は上手く行った場合のパラサイトもしくは銭ゲバという感じたけ>>続きを読む
めちゃくちゃ良い意味でめちゃくちゃ居心地悪くなる映画でした。
「ボーはおそれている」で期待してた不快感がこちらで満たされた感じ。
法廷のシーンがメインなのに全然退屈しないどころかもっと観ていたかった。>>続きを読む
今回のアリ・アスターはコメディだと聞いていたので油断していたらちゃんと最悪なファミリーホラーだった。
でも正直もっと最悪を期待していた。
でもこれはこれでやっぱりこの上なく最悪だった。
一貫して家族と>>続きを読む
派手さは全く無いけどやっぱり味わい深い良い映画。
この頃のブラピの眩しさがポールの儚さと危うさにピッタリ。
ただジェシーとその母、ノーマンにクセありな兄貴と一緒に釣り行きなよ!って半ば無理やり約束取>>続きを読む
題材的にはありそうでない感じで面白いなと思ったんだけどいまいち掴み所がないまま終わってしまった感じ。これは考察必須な感じですかね。
とにかくバリー・コーガンの良さを担当する映画って感じでした。ふやけて>>続きを読む
観たことないタイプの映画で凄く良かった。
冒頭の白黒×広角レンズ使用シーンはカリガリ博士のオマージュかな?と思うようなホラーテイスト。
前情報全く入れずに観たのもあり、ミッドサマー系ホラーだったりもす>>続きを読む
リバイバル上映が行われているBunkamuraル・シネマで鑑賞。
終始低体温で寂寥感漂う幻想的な世界観に嘆息が漏れる。
そんな世界だからこそ、劇中の重要なポイントで映される「炎」の激しさがより印象深く>>続きを読む
よかった〜これぞアキ・カウリスマキ!
昔よく行ってた定食屋に久しぶりに行って、昔よく食べていたメニューを頼んだら全く味が変わっていなかったかのような安心感。(最近アキ・カウリスマキデビューしたくせに偉>>続きを読む
今年一たまんねえ気持ちになってしまった。
どこかPERFECT DAYSとつながるところがありつつも、こちらはより人の孤独さ、それ故の美しさが際立っていたような気がする。
あと前者はちょっと「清貧さの>>続きを読む
オー◯リーてか若◯さんのバランス感ってほんとに絶妙だよな…と思うと同時によ◯もとの凝り固まった意識とか陰湿さを感じた。これはフィクションなので伏せますけども。
岡山天音さんの演技が凄いのはもちろんのこ>>続きを読む
日本から見ると幸福度が高く豊かな国に見えるフィンランドにも不況の時代があり、この映画のように突然解雇された人も多いのだろうな。
とにかくやることなすこと上手くいかずツイてない夫婦なんだけど、いつだって>>続きを読む
断片的にしか見たことがなくてすっとホラーだと思い込んでいたらヒューマンドラマだった。
登場人物が全員どこかひんやりしているんだけど憎めない。ハンニバルは可愛い。
0からでも人生は構築できるのかもしれな>>続きを読む
役所広司のこと大好きになっちゃったな。
無口なんだけど消して無感情ではない、むしろ日々のささやかな美しさや変化を敏感に掬い取る表情の演技が良過ぎた。
色んな人も既に言っていると思うけど「パターソン」を>>続きを読む
いつだったか仲の良かった友達に、つい気を許して「家族って呪いだと思う」とこぼしたら、「それは違う!駄目だよそんなこと言っちゃ」と言われたことがある。
その時、「ああこの子にとっては呪いじゃないんだ、こ>>続きを読む
まるでザ・ノンフィクションを観ているかのような、現実の見たくない部分をこれでもかと突き付けられている気分がした。
はじめに目に着いたのは「物の多さ」。
夫妻が暮らす家も街の商店もとにかく物が多い。>>続きを読む
ナポレオンにそこまで思い入れがなく、学校で習ったことも綺麗に忘れていたため、「餃子みたいな帽子を被ったフランスの大将軍」程度の認識で干渉。
いや、どこまで史実に忠実かわからないけど、この映画のナポレ>>続きを読む
これはトンチキ映画として観ていいんですよね!?
タランティーノのアメリカ味が好きな自分としてはむせかえる程の日本趣味があんまり合わなかったな…ていうか海外映画に出てくる日本はなぜこうトンチキな世界観に>>続きを読む
今年30歳の女ですが今でも余裕でイーニド側すぎて辛くなったし、それ故めちゃくちゃ刺さった。
レンタルDVD屋で見かけて気になったまま観なかった20歳頃の自分が憎い。その時に観ていたらまた違う感情になっ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
初めはキャラデザがあまりにも現代的すぎてノレれるかな〜と思っていたけど、ちゃんとキショくてグロくてエグくて良かった!!!!
キャラデザも本当は現代的すぎるのが嫌というか沼りそうなのが怖かっただけなのよ>>続きを読む
いや〜胸がギュッとなる映画だった。
フロリダディズニーランドという夢の国のすぐそばで、ディズニーランドに行くなんて夢のまた夢の貧困層親子が暮らしている。
きっとディズニーの世界観に合わせて作られたであ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
秘密兵器はほんの小さな子どもだったーーー
ってSF的には正直よくある設定だよなというのが第一印象。
そしてAIを敵視する人間側がさすがに畜生過ぎて序盤はひたすらイライラした。
少佐、自分の息子がAIに>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
承認欲求を拗らせ過ぎた主人公が薬で自ら肌を荒らして注目を浴びようとする話。
ここまではやらないにしても身近にいた似た子のことを思い出して、そして私自身も身に覚えがあり過ぎて観た後暫く頭を抱えて動けなか>>続きを読む
熊は何にも悪くなくて人間が愚かな映画だった。
しかしこの題材下手したらめちゃくちゃ凄惨なホラー映画にもなりそうなのに終始コメディタッチで凄かったな。熊が白い粉を浴びる様子を見て「コカイン・クリスマス…>>続きを読む
いやもうしんど過ぎて観ながらずっと吐きそうだった。
オーディションの映像が本当にグロテスク。いきなり「脱げ」って、それ立派な性的虐待だよ。それが看過されていた時代だったんだと思うと恐ろしい。
「ベニス>>続きを読む
冒頭20分くらい、ベニスの風景は美しいけどさすがに冗長すぎて眠くなってきたな、、、と思っていたら、タージオが画面に映った瞬間美しすぎて一気に目が覚めた。
この美貌は確かに全世界の人類が狂ってしまうよな>>続きを読む