ももんがさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

チィファの手紙(2018年製作の映画)

3.7

過去現在が交互に描かれる。さらに一人二役で登場人物把握に手間どる。亡くなった姉の同窓会に出席した事から発生する混乱。妹の初恋の人に宛てた文通。明かされる真実。ヒロイン吹き替えの声と憧れの人が共に若くな>>続きを読む

水を抱く女(2020年製作の映画)

4.0

久々に観た素敵な物語。仏語で言う水の精霊オンディーヌ。愛の喪失には哀しい宿命が待つ。潜水作業員と惹かれ合う彼女。 Ich liebe dich. 沢山の水辺シーンと対照的な博物館勤務時。バッハ協奏曲が>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

3.8

大不況のダブリン、父の失業で家庭や学校で上手くいかない主人公。恋した彼女のためバンドを結成。意外な知人にも声かけする。生き甲斐のお陰で皆徐々に輝いて行くのが良い。ただ主人公の兄が犠牲になった様で気の毒>>続きを読む

フラワーショウ!(2014年製作の映画)

3.0

期待外れ。権威ある英国チェルシーショウ開催までの苦労話。豪華絢爛な花々に野草で対抗し自然回帰を目指す女性。そのため自然を破壊し会場に持込むのは矛盾かな。知識や服装にも疑問。アイルランドの恋愛映画。

マリーゴールド・ホテルで会いましょう(2011年製作の映画)

3.9

インドのホテル。名前が勇者マリーゴールドなのが良い。高級リゾート予定の青年支配人と英国からの訳ありシニア男女7人。異国滞在に順応し各自が様々な生き甲斐を見つけ出す。新しい人生を踏み出す勇気をくれる。

海は燃えている イタリア最南端の小さな島(2016年製作の映画)

3.7

地中海シチリア海峡に浮かぶ島。イタリア本土と北アフリカのほぼ中間。圧政を逃れ命懸けで海を渡る難民達。劣悪な状況下で生存率は高いとは言えない。それでも国を捨てるのは余程の事。新しい人生を歩んで欲しい。

トスカーナの幸せレシピ(2018年製作の映画)

3.8

心温まるイタリア映画。更生のため社会奉仕中の元シェフ。料理指導で絶対味覚を持つアスペルガー青年と出会う。彼らは料理を共通に夢に向かいフルパワーで動き出す。大切なポモドーロソース。周囲の人々のサポートも>>続きを読む

青い珊瑚礁(1980年製作の映画)

3.7

現実はサバイバルなんだろうけど、脚本云々より映像美。南太平洋の青い珊瑚礁と主演の少年少女が限りなく美しい。blue lagoon。

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.0

しっとりと深く心に沁みる。近未来で殺伐とした人種血縁共に異なる家族。中国人養女と優しいテクノの兄妹。接木の絆の説明。皆に愛し愛された彼の隠された記憶。終わりは始まり輪廻転生。坂本龍一の曲が良い。アジア>>続きを読む

ボビー・フィッシャーを探して(1993年製作の映画)

3.8

天才少年の実話。他にもやりたい事が沢山でチェスはその内のひとつ。大会に優勝すれば賞金が出る。父や雇われの守備の師はあれこれ彼に指示。それが何ともイヤらしい。ストリートの攻撃の師が良い。子役熱演。

ひかり探して(2020年製作の映画)

3.8

韓国孤島での少女失踪事件。捜索に向かう女性警察官、行方不明の少女。世話係で島民で聾唖のアジュマ。それぞれ個人的に問題を抱えつつ少女が気になる。光輝く人生へ人はいつでも生き直せる。アジュマ熱演。

ティル(2022年製作の映画)

4.6

酷い実話。米国南部での人種差別。理不尽にも白人達に惨殺された最愛の一人息子。無惨な骸と対面した母の慟哭。直視に耐えずとも真実を知らせるべきと彼女は決心する。彼の尊厳のため裁判後も母は闘い続ける。

ニューヨーク 親切なロシア料理店(2019年製作の映画)

3.6

グルメ映画と言うより、ロシア料理店を拠点にした様々な人間模様を描く。中心になるのは警察官のクズDV夫から逃れる妻と息子達。聡明な長男と可愛い次男。挙句は子連れホームレスに。周囲の援助で社会復帰を目指す>>続きを読む

あなたの旅立ち、綴ります(2016年製作の映画)

3.6

生前に自分の訃報記事を依頼する奇抜な話。困った事に80代の依頼者は、周囲から嫌われていた。友人知人をライター女性と共に訪ねて歩くうち多くの事に気付く。二人に芽生える友情と感動のラスト。

小さき麦の花(2022年製作の映画)

4.2

胸が一杯になった。幸せって何だろう。中国西北部の農村、厄介払いで結婚させられた二人。病弱な妻に夫は優しい。家畜や作物を育て少しずつ寄り添い愛を育む。言葉に表さなくても愛おしい麦の花。人はいつか土に還る>>続きを読む

マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

3.7

インド映画お決まりの歌と踊りが入り長い。英語の苦手なインド人主婦が米国に行くことに。一大決心をして英語短期講習に申し込む。そこで出会った仲間達。彼女を馬鹿にしていた家族を見返す事が出来るのか。サリー美>>続きを読む

恋のトルティーヤスープ(2001年製作の映画)

3.6

調理シーンも多く珍しいメニュー。日曜日夕食に家族揃って豪華な食卓を囲むのが素晴らしい。トルティーヤスープはお袋の味なのか。礼儀と会話。パパシェフと独身三人姉妹のそれぞれの愛を描く。女系家族に笑う。

イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり(2019年製作の映画)

3.9

1862年英国の実話。気象研究のため気球に乗り限界まで挑戦した男女の物語。まだ装備も十分でないなか無謀とも言える飛行。上空では想像を絶する事態が発生する。昇降調節が命懸けシーンの連続。先駆者の勇気に脱>>続きを読む

僕はラジオ(2003年製作の映画)

3.6

これは実話との事。フットボール好きな知的障害を抱える青年。面倒見の良いコーチ は彼に世話係を依頼する。苦労して家族や周囲の理解を得て行くのが凄い。

いつか家族に(2014年製作の映画)

4.0

原作’血を売る男’。血縁のない父子が困難を乗越え家族に。貧しい主人公は生計の足しに売血する。他人と判明した長男に辛く当たるのは仕方ないのか。だが彼の窮地に命懸けで走り回る父。必死に父を呼ぶ長男。名演技>>続きを読む

ナチスに仕掛けたチェスゲーム(2021年製作の映画)

3.7

命懸けの壮絶な抵抗。壊れていく演技が凄い。ナチに幽閉され極限状態で尊厳を蹂躙される。精神錯乱するのが悲惨。チェスの本がどれほど重要だったか。現実と幻覚、客船とホテルが並行して描かれる。集中しないと混乱>>続きを読む

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.7

アルコール依存症は人生を破壊する。家族知人に迷惑をかけ、社会復帰がどれほど大変か。救いの手を何とか掴み取った彼女はそれでも幸せ。米国テキサス州、酒浸りでも湿っぽくない作品に仕上がってる。

在りし日の歌(2019年製作の映画)

4.0

中国一人っ子政策はまさに悪政。お役所仕事で命の調整は許されない。仲良し友人夫婦と子供達。事故で息子を失った夫婦。双方疎遠になり皆が苦しむ。実子と養子。ラスト贖罪とその後に救われた。長いのと時系列前後が>>続きを読む

ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)

3.9

実在の女性シェフがモデル。フランスも難民問題は深刻。ヒロインは強制送還寸前の少年達の保護施設に再就職し食事作りを担当。彼らを調理師として育成する。自立援助に奮闘する物語。飯テロだった。

セールスマン(2016年製作の映画)

3.7

テヘラン在住の若夫婦。相手を確認せずドアを開け襲撃される妻。引越間もないのに不用心。その後の対応に双方意見が分かれる。ラスト意外な犯人に呆れる。劇中劇でも演じられるセールスマンが今ドアをノックする。

グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)

4.5

ニルスの不思議な冒険。実話に癒された。ほぼ実写とのこと素晴らしい。絶滅危惧種の渡り鳥を救うため超軽量小型飛行機で一緒に空を飛ぶ。少年と鳥達は心が通じ合う様に。空を飛ぶシーンは美しく感動的。映画館で観た>>続きを読む

涙するまで、生きる(2014年製作の映画)

4.0

味わい深い映画だった。フランス人ダリュとアラブ人モハメドは訳あって町へ向かう。過酷な荒野を旅する途中で様々な妨害に遭う。前に後ろに時には並び徐々に友情が芽生える。ラスト生きるため究極の選択を迫られる。>>続きを読む

22年目の記憶(2014年製作の映画)

4.0

主人公役演技上手で感動した。北朝鮮最高指導者の代役になった為に人生を棒に振る事に。大役に飲み込まれ、いつしか金日成だと思い込み息子も手を焼く。22年目の’その日’。ラスト思いのたけをはき出す迫真の演技>>続きを読む

いろとりどりの親子(2018年製作の映画)

3.8

色々な遺伝的障害と闘う親子の物語。子は精一杯生き親は愛する。ある程度自立可能な人は幸せ。個人的には同性愛者と殺人者は定義に反すると思う。被害者母こそ気の毒。長期間に渡り調査映画化したのが素晴らしい。

明日になれば〜アフガニスタン、女たちの決断〜(2019年製作の映画)

3.8

何と言ったらいいのか。ブルカで全身を隠すアフガニスタン女性。閉鎖的社会の彼女達の象徴。結婚出産には自由がなく奴隷の様。選べるのはある’決断’だけ。オムニバス三部構成でラスト共通の場に辿り着く。映画制作>>続きを読む

ある画家の数奇な運命(2018年製作の映画)

3.8

戦争中ナチ政権下ドイツ。劣勢遺伝子保持者だからと強制入院安楽死が酷い。終戦後元ナチ婦人科医の娘と出会い西ドイツへ逃れる。ラスト絵による驚愕の真実に辿り着くシーンが素晴らしい。ただ美術学校時代が冗長過ぎ>>続きを読む

ジョーンの秘密(2018年製作の映画)

3.8

何が正しいのか理解に苦しむ。だから女はと言われそう。頭脳明晰なヒロイン。戦争中の核兵器開発に加担するも悲惨な原爆投下に恐怖を覚える。敵への情報漏洩が抑止力になると考える。平和と正当性を訴えるのは何か違>>続きを読む