銀のしずく

マタインディオス、聖なる村の銀のしずくのレビュー・感想・評価

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ペルーの山村に暮らすインディオの、祭りをめぐる姿が淡々と描かれている。

説明もほとんどなく、よくわからない行動や意味不明な会話があるだけ。この描写を退屈と感じるか、心地よいと感じるかは全くの好み。私は結構好きだ。あらゆる色が茶色を混ぜたようなつや消しで、独特な味わいがある。

エピローグの子どもたちの姿には、新しい時代を生きる希望を感じた。南米では政治的主張性の強い映画が作られることもあるが、これはそれとはアプローチが異なり観る者に判断をゆだねる作品だが、沈黙のなかに強い主張が埋め込まれていると感じた。

村人たちの死んだ日付が87年で、銃声の話も出てくるところからすると、内戦とかかわる死なのだろうか。