ダースポール

オッペンハイマーのダースポールのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
5.0

「面白かった!」という感想を、不快に思う人も少なくないと思いますので、先に謝っておきます。ごめんなさい。
観て感じたことを素直に書きました。





昨日もワッペンハイマーという気分ではなかったけど、いよいよ諦めて観て来た🐼🐻🐵

この“原爆”という題材の映画に対してこんな感想を述べると不謹慎なようだけど、、

すんげえ面白かった!!!

しかも、ネタバレ解説を読んでから観たのに、、

すんげえ面白かった!!!

てゆうか、ネタバレ解説を読んでから観たからこそ、、

すんげえ面白かった!!!

んだと思う。

これから観る人は、是非、こちらを読んでから観ることをお勧めします。
↓↓↓
https://note.com/lovely_otter603/n/ne6d749ef9e49

これを読むと、完全にストーリーが読めてしまうけど、それでも充分に面白い、、というか、これ読まずに観て、この映画を理解できる人は、よほどアメリカの歴史に詳しい学校の先生くらいだと思うよ。
それ以外の人は是非、↑↑↑を読んでから観た方が良い。

だから、オレはノーランに言いたい!、
わざわざ難しくするなっ!、もっとフツーにわかりやすい脚本にしろっ!、
ってな💢
(『テネット』でも同じこと思った)

おっと、感情的になって失礼。


以下、具体的な感想はネタバレを書いてます。
↓↓↓










この映画の、なにが面白かった?、っていうとね、、、

先ずは、あまりに意外だったのが、
【法廷サスペンス】
として、抜群に面白かった。
最後、フレディ・マーキュリーが出てきて『スカッとジャパン』みたいな終わり方で気持ち良かった。
それとケツの穴の小せえ野郎に真っ向から戦いを挑むエミリー・ブラントがホントかっちょ良くて、彼女にオスカー獲って欲しかった。

それともうひとつ、あまりに意外だったのが、、、





本作品は、原爆を肯定しているわけではなく、かと言って否定もしていない、、
その判断をそれぞれの観客に委ねている、





ということ。

私がこの映画をこれまで敬遠していたのは、きっと、原爆の罪を擁護するための、アメリカ視点からの映画だと思ったからです。

あの『バービー』と、この『オッペンハイマー』で原爆を揶揄した、

『バーベンハイマー』

のふざけた広告も、それを助長していました。。

だけどね、、それが全然違った。この映画は、完全な中立な映画でした。

でも、もちろん、日本人の立場からは、怒りを覚えずにいられないシーンがいくつかあったよ。

けどね、そもそもあの戦争は全面的に日本が悪かった事は事実。しかも日本だって一方的な侵略戦争によって、他国の民間人を大量虐殺してきた。これも歴史上の事実。

その侵略戦争を一刻も早く終わらせ、アメリカ自国の兵士の命を守る為の原爆投下、、、

という“大義“が本作品でも語られていました。

けどさ、、、



“東京大空襲“が証明した通り、核兵器を使用せずとも、戦争を終わらせる火力をアメリカは持ってたよね?、しかも当時の日本は既に瀕死状態、風前の灯だったのに、



なんで原爆を使ったの?



その答えは、



その後の【冷戦】でアメリカが優位な立場に立ちたかったからだよ。



そのアメリカの優位な立場を築くためだけ、たったそれだけのために犠牲になったのが、



広島と長崎だったんだ。



奴らにしたら日本人なんて、所詮はイエローモンキーだった、ってことだよ。



それに関連したシーンで、、
"京都"のセリフとか、マジで殺意を抱くほど腹立った💢悔しくて涙が出たよ💢



プロメテウスに例えられていたけど、
作った彼らは大罪を犯したけど、
もし彼らが作らなくても、
どうせ他国で作る奴が必ずいたろうね。

それに、作った人が悪いんじゃないんだ。



使った奴が悪い!!!



ってこと。

終盤でのトルーマン大統領のセリフは身体が震えるほどの怒りを覚えた💢
なんで、テメエが英雄気取ってんだよ!💢
ザケンナ!コノクソヤローッ!💢

それと、たくさん頑張って、苦労して作ったひとつの"モノ"としてみた場合、成功を確認するために"試したい"気持ちは分かるし、当時の日本を徹底的に嫌っていた気持ちも分かる。けどさ、成功をあんな風に喜ばれると、日本人だけじゃなく、アメリカ自国も含め、世界中の人々が軽蔑の眼差しであのシーンを見たと思う。

試したい気持ちと使ってはいけないという気持ちと、成功を知らされた時の複雑な気持ちと、それらの葛藤をキリアン・マーフィは少ないセリフで見事に演じてた。お見事だった。

その彼のセリフで背筋に来て怖かったのが、

"地球上全ての大気を焼き尽くす可能性がある"

その可能性を知っていながら試した彼や関係者全員、やはり狂人だったんだな。
ここでもプロメテウスの例えが胸を突き刺した。

でさ、この映画を観て再認識したけど、

【冷戦】て、ひとつの【平和】のあり方
 
なのかな。とも思える。

だってお互いが敬遠する事で、それだけで何事も起きずにいるんだからさ。



でも、その【冷戦】を無くそうよ!、、
そして、、真の平和へ向かおうよ!、、
って唱えているのが、



国連の【核兵器禁止条約】なんだ。



けど、

世界で唯一核兵器を使用した国、アメリカ🇺🇸

世界で唯一戦争被爆国の日本🇯🇵

核兵器の本当の恐ろしさを知っている、その両国が、その【核兵器禁止条約】に署名していない。。。



そんなアメリカと日本の両国へ、、、










バカめっっ!!!!!!










って、この映画は吠えているように思えた。



サンキュー!、ノーラン!
すげえ面白かったし、すげえ良い映画だったよ。
この映画は死ぬまで忘れない。




以上、感情的な乱文長文にお付き合いありがとうございました。
お礼に一箇所、おちゃめな誤植を入れといたからね😉🐼🐻🐵