あまのうずめ

METライブビューイング2021-22 R・シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」のあまのうずめのレビュー・感想・評価

3.6
シュトラウスと劇作家ホーファンスタールの黄金コンビによる作品

シリアスなオペラとコメディ、舞台裏と表舞台を同じ舞台で描いていて二度美味しく
オペラやボードビル、古典演劇など色んな要素も楽しめる。

1幕のバックステージ、2幕の長いスカート丈を利用し高い位置に据えた3人の妖精、アリアドネの後ろから様子を窺うツェルビネッタとセットも演出もその世界観に誘ってくれた。

セット・美術・衣装と演出の妙はメトオペラの醍醐味。

アリアドネ/プリマドンナ役のリーゼ・ダーヴィドセンのしなやかな声と声量、ツェルビネッタ役のブレンダ・レイの超絶技巧を繰り出しつつコケティッシュな表現力に魅せられた。

1幕の終わりに一度カーテンコールが行われたのと結末の解釈が任されているところはオペラでは初めてでした。