METライビュのムビチケ3回券を買いました。1回あたり500円お得。
31歳（！）の俊英オーコインの新作オペラ。曲がすばらしー。切迫感のあるリズムを刻むオケとイタリアオペラみたいなたっぷりしたメロディー。デュエットになるところが多いのでハーモニーの重ね方もうっとりした（だからといって帰ってすぐ口ずさめる明快な旋律というのではなくて、台詞の抑揚に合った音楽とは言っていたがすごく難しそう）
オルフェオの物語はよく知られる題材だが冥界のエウリディーチェのほうから捉えるストーリーで新鮮味があった。連れ戻しに来る彼の行為は愛なんだろうか？ 彼が本当に愛しているのは自分なんだろうか？ 自分が本当に愛しているのは彼なんだろうか？ 最初の海辺のシーン（海パン）でふと口をついて出たI think so が最後に効いてくる。
主人公の影というべき存在をあてて心の声を複層化するというのはなんか最近はやってる気がします。こないだのエンジェルブルーたんのfire shut up in my bonesもそうだったし。
悲しい結末。重みのあるストーリーとそれに見合う熱演だったが、ユーモラスなところもあって楽しかった。冥界の王ハギスがあんなハイトーンボイスっていうのもいい（2幕どうやって大きくなってるの？竹馬か？こわそう）
今回のカーテンコールはオーケストラのメンバーも全員ステージに上がって拍手を受けていて、それでさらにグッときた。
