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君は行く先を知らないのwksgknchのレビュー・感想・評価

君は行く先を知らない(2021年製作の映画)
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原題は「Hit the Road」
試写会にて。

イラン映画界の巨匠ジャファル・パナヒの長男であるパナー・パナヒさんが監督・脚本。
イランのとある家族のロードムービー。
映画が始まると車の外で待っている青年、幼い子、妙齢の女性と足にギプスをはめている男性、この4人がそれぞれ長男、次男、家族であることが次第にわかってくる。道中進む中で目指す先はあること、喜ばしいことでは無いことがわかってきます。原因や理由も明確に示されませんが、長男とは今生の別れになるようで、長男も両親もその悲しみを表に出さないように車中で過ごす、長男と父が川沿いで話すシーンは良かった、目的が当然わからない弟の無邪気さが今一瞬でしかないことへの悲しみを逆説的に説明していると感じました。

道中ですごろくのように行く場所や買う物などが決まっていて、1つずつクリアしていく流れは良かった。

試写会後、映画評論家の中井圭さんと東京国際映画祭でディレクターなどをされていた矢田部吉彦さんのアフタートークでイランで映画をつくる意味や、隠されている意味、だからこそ映画祭にイラン映画が出されることなど、をお聞きできたのが良かった。
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