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あの子の夢を水に流してのsayayumeのレビュー・感想・評価

あの子の夢を水に流して(2022年製作の映画)
3.3
彼女は十年ぶりに戻ってきた。大切にいとしげにリュックを抱えて。
水害に見舞われ未だ痕の残る故郷には友人や昔馴染みの人たち。今はまたおだやかに美しい球磨川の流れ。
街にいると自然は眺めるものになりがちだ。生と死も。常に身体を取り巻き中を巡り、ひとときも離れないものにもかかわらず。
ただ、ここではそれを声高に語ることはしない。言葉も少ない。
川のように時は流れる。人の強さやさしさがそれを肯定する。
川、雲、虹、珈琲、酒。水とともにある人の暮らし。

内田慈さん。生命力とほんの少し非日常が漂う。ひそかな決意がアクセント。

全体的に川や水の色彩がとても豊かで、より水を感じられた。
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