ぬまつ

WOLF ウルフのぬまつのレビュー・感想・評価

WOLF ウルフ(2021年製作の映画)
3.8
日本では配信スルー。今月初めにU-NEXTで解禁。
評価も興収もイマイチでしたが、ジョージ・マッケイとリリーちゃんが出るのと、内容も興味深かったので鑑賞しました。
結果、鑑賞してよかったです。リリーちゃんが良いです。

自分が動物だと思い込む病気を抱えている人たちが集まる精神科病院に、「狼」の主人公ジェイコブが入院し、そこで魅力的な「ヤマネコ」のヒロイン(名前なし?)と出会う。
ジェイコブは治療し人間社会で生きていくか、このまま狼としてヒロインと生きていくか。

「籠の中の乙女」や「カッコーの巣の上で」を彷彿とさせるような。
とりあえず役者たちの覚悟だね。籠の中〜に比べたらまだ少し薄めだとは思うけど。
オウムはいろいろとネタだった。この子本当はワザとやってるだけで患っていないんじゃないかってくらい。
そのオウムの人もけっこう可愛くてスタイルも良かった。しばらくは訳あってよく顔わからないけど。

そしてリリーちゃん。自身初鑑賞。いい役でした、ありがとうございます。
四つん這い同士でやり合うところとかセクシーだった。こんなプレイいいなと、参考になった。
しかしこの子も疑惑ある。その答えは出ます。
てかリリーちゃん、自分と誕生日同じなんだ。でもジョニー・デップの娘だからちょっと手は出しづらいよね、どうしよう。

ジョージ・マッケイの演技は、遠吠えはもちろん、歩き方が凄かった。フォームいいし、体つきも見事。本当に狼にしか見えなかったよ。
欲を言えば、人間のときに、もうちょっと人間っぽくない感じを出してほしかった。難しい注文だね。

悪役にあたるパディ・コンシダインもよかったよ。
優しくするのと、この人みたいにキツく当たるのと、どちらがいい治療法なのかね。だから自分は彼を憎み切れない。
この人も最後はちょっと疑惑になったね。

さあさどういうエンディングを迎えるのか、緊迫のシーンでしたが、ちょっと物足りなかった。これで終わりかいだね。
最後一瞬上を見るからさ、これはまさか、と思ったけど、いや終わっちゃったって感じ。
「告白」されたときに「そんなの知ってたよ」的なサプライズもあれば面白かったな。

退院していく人たち何人かいたけど、本当にみんなちゃんと完治して人間としてやっていけたんだろうか。
院内を見回す限り、誰も治りそうな余地を感じなかった。


potential:主演男優賞(ジョージ・マッケイ)、助演男優賞(パディ・コンシダイン)、助演女優賞(リリー=ローズ・デップ)、異色賞(4部門)
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