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パワー・オブ・ザ・ドッグのbebemamaのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
4.2
最初から最後まで、キリキリとした緊張感
を保ちながら、淡々と
でも、途中から濃厚な空気感
不協和音の劇伴がピッタリ
美しい自然の景色が彩る

その緊張感が何かがわからない
色々と事情がありそうな家族
説明セリフや、感情を表すセリフがない
会話と映像で感じるしかない
お互いどう思っているか
何の説明もなく、静々と話は進んでいく
鑑賞後も、色々分からないことがある

威圧的な牧場主のフィル
その弟のジョージ
ジョージの妻のローズと連れ子のピーター
ほぼ、その四人で話は進む
その四人の演技が素晴らしい
皆、単純な役ではないし、演技が全て

特にフィルを演じた、ベネはやっぱり圧倒的な存在感
孤独な彼は他者との会話も少ない
本当にその表情と行動だけ
美声なのにいつもと違って耳障りな喋り方
時には冷酷で威圧的
なのに、時には官能的!

ジョージとローズが結婚することによって
各人の脆さ、コンプレックスをお互い広げ
拡大していく
そうならざるを得なかった境遇
誰にも感情移入できない

フィルとピーターの最初の出会いがあの様な形だったからか、あの結末はやはり、、、

Netflixに加入してないので、映画館で鑑賞できて良かった!

以下、ネタバレ
















フィルは他者に対してとても威圧的で、交わろうとしない
弟のジョージもまた、奥さんに対しての態度がイマイチ疑問
ローズはお酒に逃げ
皆んな自分を偽っている感じ
そして、ピーターの行動だけは、、、

後半、良い方向にと思ったら、ドーンと突き落とされた!

ピーターは、まずあのウサギのシーンでえっと思い
そして、一人で出かけたあの場面から、怖ーくなって、、、あぁ〜やっぱり、、、
そこまでするのか、、、

ピーターの本心はどうだったのだろう?

皮紐が意味深
ベッドの下に隠したのも、、、
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