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ある男のiketakaのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
3.8
あらすじだけ見て気になっていた作品。

内容は重めですが、面白かったです。
なんというか、邦画っぽい邦画でした、良い意味で。
楽しい日々を共に送ったあの男は、一体誰だったのか。
でも共に過ごした人からして、誰だったかって果たして大事なのか。
大事なのはその人が“誰か”というよりも、その人が“どんな人”なのか、ではないか。

“過去”を悔やんでも仕方ない、大事なのは“今”だ、なんて類の励まし言葉をよく聞くし、私自身言ったことある気もする。
しかし人によっては過去を好きで悔やんだり気にしているわけではなく、ある意味過去に取り憑かれ、離れたくても離れられないという場合もある。
しかもそれが周りの偏見や心無い言葉や態度が原因だったりもする。
“今”を見てもらうために、戸籍を入れ替え、別の人生を歩みたくもなるわな。

メインの俳優たちの演技力も流石の一言。
終わり方もよかった。
考えさせられる作品でした。
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