カテリーナ

女神の継承のカテリーナのネタバレレビュー・内容・結末

女神の継承(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

受諾式は失敗し、またニムはマックが関与していないことに気付くが、それは遅すぎた。式典の後、ミンの状態は悪化し、彼女はスタッフのカメラでノイを殴打した後に逃げ出し、そのまま失踪する。 1か月後、彼女は祖父の焼失した工場でニムによって発見される。ニムは祈りのためにバ・ヤンを奉じていた山に登るが、誰かが神聖な偶像への嘲笑のしるしとしてバ・ヤン像の斬首をしたことを発見し、苦しむ。
〜Wikipediaより

今まで冷静だったニムが
半狂乱になってバ・ヤンの切り落とされた首に駆け寄る彼女の絶叫が合図のように
ここから地獄絵図がはじまるのだ

『ヘレデタリー 継承』と『哭声』
『エクソシスト』などを越えてしまったのではないか?ビジュアル的な恐ろしさ残酷さは勿論のこと精神的ダメージも相当なものだ 恐るべしナ・ホンジン
原案とプロデュースを担当し
『哭声』のその先の人間の踏み込んではいけない領域にまで達した 悍ましき世界を
惜しげもなく晒す
鑑賞中 幸福な結末を待っていた私の
心を木っ端微塵に打ち砕かれ
絶望しか残らなかった

エピローグで生前のニムの最後のインタビューの映像が流れバ・ヤンを祀る祈祷師として跡を継いだ自分の中にバ・ヤンが居ると信じて村人たちを助けて今までやってきたが私の中にバ・ヤンの存在を感じないと、祈る手を止めて捧げ物を放り投げる
ニムの苦悩する表情 彼女の信仰が揺らいだ瞬間に
「何をやっても駄目だったんだ」
という絶望が目の前を真っ暗にする
はじめからバ・ヤンは居なかった
なのに、ミンに取り憑いた悪霊達だけは
確かに存在している
本編で希望の灯を次から次へと消されて
それでも、まだ大丈夫だよねという
微かな希望の光さえもエピローグで奪われ
呆然とするしかなかった

インタビューの動画で眼鏡をかけて少年のような監督の顔を見てあんな恐ろしい映画を撮ったとはとても信じられなかった
更にタイという国の芸術性を侮るなと
自分に言い聞かせた
カテリーナ

カテリーナ