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LAMB/ラムのtenのレビュー・感想・評価

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.0
羊の中の異端が人間を異端にしていく話。
映画そのものは予告より説明が少なく、何故あの夫婦があれほどスッとアダを受け入れたのかを言葉で明らかにされることはない。
ので、観ている側が勝手に推測して納得しているだけなのだけれども。
むしろ弟の適応力が高いのかな。
弟は弟でとんでもない登場の仕方をしていましたが!
とにかく台詞が少ないから想像で補うものの、アイスランド的感覚がさっぱり分からないので本当にこの受け取り方で合っているのか謎。

ラストシーンで冒頭の困惑を思い出した。
鏡のシーンとか、喋らないアダの不安を感じずにはいられなかったから、あの子にとってはそれが幸せなのかなぁ。
育ての親へのスタンスに、ディズニーアニメのラプンツェルを思い出した。


主人公が「マリア」なのも、クリスマスの夜に始まる羊の物語なのも、自分がキリスト教圏であればもっと違う感じで受け止めたんだろうか。


不気味で羊で禁忌、と言われるとなんとなくチリンの鈴を思い出してしまうけど、全然違った。

公式サイトの羊絵が可愛い。御覧になっていない方はどうぞ。
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