くろねこヤマ子

モガディシュ 脱出までの14日間のくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

4.2
韓国映画の円熟を
肌で感じる、熱い作品。
骨太で面白く
鑑賞後の満足感たるや。

エンタメを基幹産業・輸出産業とし、
国を挙げて育成に取り組んできた結果が
どんどんと花開いてる感、凄い。
今作もそのうちの一つ。

内戦が激化するソマリアで
全てが遮断された
韓国・北朝鮮の大使館員らが、
反政府の暴徒や
無秩序な政府軍からも命を狙われ、
危険に晒される中、
協力して国外脱出を試みる
実話に基づく物語。

凄惨な歴史事情をベースに、
強烈で目を覆いたくなる暴力描写
キレのあるアクション
昂まる緊張感
ほっとするシーン
ウェットな笑い
芽生える南北朝鮮バディの絆
苦い苦い両国の関係
が、描かれる。

そして素晴らしいのは
南北朝鮮事情を絡めることで伝わる
社会的意義。
どちらが良い悪いと断定しない脚本も
お見事でした。いや、まじで。