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テン・ゴーカイジャーのドントのレビュー・感想・評価

テン・ゴーカイジャー(2021年製作の映画)
3.5
 2021年。うぉーんオンオン……(泣) 戦隊35周年記念、全戦隊大集合のお祭り騒ぎ作品『海賊戦隊ゴーカイジャー』の10周年、オリジナルキャスト勢揃いのお祭り騒ぎ作品。10年後の地球はスーパー戦隊の力を使った公営ギャンブルを行っていた。そこに戻ってきたゴーカイジャーたちの真意と行動は……
 冒頭いきなりアジトかつ移動手段だったデカい船ゴーカイガレオンが大破しており、地球では戦隊バトルで金儲けが行われていて、メンバーは仲違いした雰囲気がありシリアスな空気が漂うもののこれはゴーカイジャーなのでそれでは終わらない。「もうちょっと予算があったらな……10周年だし……時間ももう5分くらいあってもいいのよ……」とか思わせる箇所もあるけどお話が安心安泰、カレーライスのような「うまい! これでよし!」ルートに入っていき世界全開オールオッケー(違)となり、全てよしとなった。
 なんというか、これでいいンすよね。無理に凄いこと、挑戦的なことをやらなくても。「おう久しぶり!」と帰ってきて、サービス的顔出しもあって、ファンが観たいものを出してくれるってだけでもうね。10年なので多少老けてるんだけど、銀の腕が太くなってるのを除けばほぼ変化なし。この10年で100作品に出演していて多忙極める青までちゃんと出てくれて何も言うことないですよ。『トップガン マーヴェリック』と同じ映画ですよこれは。マーヴェリックとマーベラスだし。
 (元)少年とのやりとりも当然よかったけど、個人的にはテレビの序盤で1回だけやってあとは完全に忘却されファンも忘れている「ジョーは五刀流」設定が10年ぶりに拾われたことに感無量。あとなんてことない流れだけどマーベラスの「久しぶりだな……覚えてるか?」って台詞にウワッと胸のどこかを突かれて涙が出てしまった。あと「うおぉードンさぁ~ん!」と緑に飛びつく銀、人を足蹴にする黄、突撃YouTuber、邪悪な日本人の欲望、赤い敵の動き、カレーなどよい所がたくさんある。
 ファンサの塊のような作品だった。ありがとうゴーカイジャー。10年後にまた逢いましょう。その時はゼンカイジャーと遭遇してグチャグチャになりましょう。
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