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牛首村のkuuのレビュー・感想・評価

牛首村(2022年製作の映画)
3.3
『牛首村』
映倫区分 G
製作 2022年。上映時間 115分。
『犬鳴村』『樹海村』(再生途中停止中)に続く、清水崇監督が手がける『恐怖の村シリーズ』第3弾。
坪年野鉱泉など北陸地方ではよく知られた実在の心霊スポットを舞台に、不可解な出来事に巻き込まれ、恐ろしい体験をする女子高生姉妹を描く。
モデルのKōkiが映画初出演で初主演を飾り、主人公の女子高生姉妹を1人2役で演じている。

ある心霊動画に映った自分そっくりの女子高生を見て驚く奏音。
動画の中の女子高生は牛首マスクを無理やり被せられ、廃墟に閉じ込められるが、映像はそこで途切れていた。
云い知れない胸騒ぎと不安に駆られた奏音は、動画の撮影地である富山県の坪野鉱泉に向かう。
そこで彼女は『牛首村』と呼ばれるおぞましい場所の狂気と恐怖に襲われる。

当たり前やけどKōkiは木村拓哉の女子版って感じがメチャしたかな。
いや、もはや女子の役をしてんのちゃうかと引き摺ってしまった。
木村くん憧れ世代としては(未だにMONCLERのダウンジャケットは捨てれずにいるし、アイスクリーム喰う時のスプーンは未だに真似ている。しかし、木村くんマック掴みは未だに出来ないでいる)、全くもって会ったこともないのですが叔父さん気分で鑑賞し、なにやら親戚の発表会に行ったような気分になりました。
全体として、悪くない点がたくさんある。
あるのはあるが、映画としては個人的には贔屓目でも嵌まらなかったかな。
たしかに魅力的な設定から始まり、すべてがかなり冷ややかな環境で作業できるようになっているし、運命的な村と、それがネット上で拡散し、バイラル動画(口コミやSNSのシェア機能によってウイルスのようにコンテンツが伝わっていくこと)によって少女の元に届くちゅう呪われた手段てのは最初の設定は、かなり強力なものであったかな。
そして、その動画に登場する彼女そっくりの見知らぬ人が、その動画にまつわる伝説をさらに調べるきっかけを与えてくれるってなかなか良い流れにはなっはいる。
村に出没する霊が、それを聞いた人を呪い殺すというストーリーに焦点を当てた構成で、どれもオリジナルではないが、この種の特集では、この地域の幽霊や霊が映画の中に自然に登場するためのベースラインを提供することで十分な役割を果たす。
後に明かされる、諸々のことはこの種の魅力的な設定をむしろうまく担っている。
そのため、今作品にはコアなホラーファンにはモノ足らないとは思いますが、ホラービギナーにはゾッとするようなシーンや仕掛けがいくつか用意されています。
冒頭の女子学生たちが廃墟を探索し、復讐に燃える霊に遭遇するバイラル動画は、画面上の視聴者とのおしゃべりと幽霊のひねりが効果的に交錯し、非常にうまくいった不気味なイントロであるんやけど何番煎じかわからんが、この手の作品には見かける演出かな。
また、伝説の村に向かう道中のシークエンス(2人がホテルを探索する)などのハイライトシーンは目玉なんかな。
呪いが強くなり、周囲の人々に強烈に関わり始めると、地下洞窟での対決とフィナーレの期待が無かったとは云わないまでも悪くはなかった。
しかし、今作品は圧倒的なテンポの悪さと、長すぎる上映時間は否めない。
タモリの『世にも奇妙な物語』でやっても良かったんちゃうんかとも思わなくもない。
廃墟となったホテルでのシーンは時間がかかりすぎ、プロットのギャップを埋める裏話のフラッシュバックも同様にイタズラに上映時間が延びてさして面白味が無くなっていった。
まぁ、一度はKōkiの演技を観てみたいと思てたので、その点は納得行ったかな。
ホラー作品としては、日本映画界は残念ながら韓国映画にかなりリードされているなぁと感じた作品でした。
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