Sachika

フラッグ・デイ 父を想う日のSachikaのレビュー・感想・評価

4.0
パパはまるでピーターパンで、どんな夢でも見せてくれる魔法使い。
一緒にいれば 私はお姫様になれた。

自由を求め 専横に振る舞うほど娘に縛られる父と、懐かしく 甘い思い出に囚われる娘。
相手に触れれば触れる程に歯車は噛み合わず、そのやるせなさと愛しさが、観ているこちらをも苦しめる。

"大好きな父は、犯罪者だった"
愛しくて愛しくて苦しい。ショーン・ペン演じる父親のどうしようもなさを、私も嫌いにはなれない。
間違いだらけの父親だけど、娘に向ける眼差しだけは本物だった。
胸の温かさと冷えた心地を同時に感じていて、愛があっても正解が出ない苦しみに溺れる。

父親役であり監督のショーン・ペンから見た 実娘のディラン・ペンへの愛情が作中に溢れていて(息子も弟役で出演)、家族を強く感じれる所が魅力であり、好きな要素なのかも。
その温かさに自分の幼少期を重ねて、亡くした父を想う。
Sachika

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