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場所はいつも旅先だったのmakiのレビュー・感想・評価

場所はいつも旅先だった(2021年製作の映画)
3.6
松浦弥太郎さんの同名エッセイ(2009年)は、学生の時に読んだ。もうずいぶん前なので、何一つ覚えてないけれど、なんだか旅と共に色んな女が出てくるなぁというのはぼんやりと印象に残っている(もちろん男性もいるけれど)。とにかくそこで出会う人々、時間がイキイキとしていているけど、活発というより気怠さがあって、なんだか好きだった。
映画はそんなエッセイの世界観よりも、もう少し健康的な印象が強いけど、エッセイを書いた年齢と、映画を手がけた年齢の違いのようにも感じる。
映画は、ナイトオンザプラネット的な(まだ観てないけど)。

そんなわけで、映画を観た後エッセイを本棚から取り出して開いたら、2010年2月12日の航空券の半券が挟まっていた。ANA2177便、16時45分発の成田→伊丹。
この日は、留学先からの最終帰国の日で、大学は関東だけど休学して家もなかったので実家へ帰るために国内線の乗り継ぎした時のもの。朝に着いたけど乗り換えまで6時間以上あり、羽田へ移動して別の国内便も手配できると提案されつつも、早く着いても迎えが来れないので断り、成田で荷物を預けたままのんびり寝たりしていたのを思い出す。帰国の時に先生に頼まれていた荷物を先生の部下に都内から取りに来てもらい、うどんを食べた記憶はある。

映画をきっかけに出てきた一枚の半券から思い出したあの1日が、なんだか懐かしい。

あの頃はまたいつでも行けると思っていた海外だけど、すっかりご無沙汰。久々に、どこか旅へ出たくなる。
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